関根美有「タグレッツ/かわいい景色」(エベレストライブラリ)¥476+税
故郷へのオマージュとして描かれた「タグレッツ」と2003~2004年頃に描かれた未発表作で、旅する若い画家の物語「かわいい景色」のカップリング。
立食い蕎麦屋に通う、雪国出身の青年が、店の女性に密かに心を寄せ、気持ちを打ち明けるタイミングを待ちながら、(田舎)臭を意識する「タグレッツ」。そして、自分の描くべき景色を探して山野を旅する若い画家が、大地の中で自問しながら道を進む、「ママール・フ・モモール、なりに」にも通じる小さな物語「かわいい景色」。
10年前の作品と比較的最近の作品とのカップリングで、絵柄の変化も楽しめ、表紙のペン画と違ったタッチもまた新鮮。
各作品に付された、ELSB(エベレストライブラリ)の解説もさらに洞察深く、細やかになってきています。
ところで、タブレットじゃなくて、タグレッツって、どういう意味?という方、読んでみてください。