漫画」カテゴリーアーカイブ

もぐこん テン年代作品集「日々」

もぐこん テン年代作品集「日々」 ¥1200+tax

「気配」に続く、もぐこんがテン年代自選作品集。
に発表した漫画の中から自選した8本を収録。
不条理だけどどこかおかしみがある「気配」のセレクションに対して、記憶の奥底にしまっているような過去やひりつく思いを取り出したような作品が多く、内容的に対になった感じです。

自分をその人の理解者だと思って、愛おしんだり保護者目線になったり、そんなポジションに後ろめたさを覚えたりしているうちに、わかったつもりだったその人が、ある日突然ふわっと別のステージに飛び去ってしまう…、そんな寂寥感や取り残され感が宿る作品のあれこれ。

:::収録8作品:::
「日々」(17)「お兄ちゃん、お願いだから死んでください」(12)「誰かとどこかで」(13)「いい湯」(16)「妹の結婚」(18)「ゴミ箱」(16)「私書室」(18)「10月29日」(14)

A5判160pages
2021.11.21

発売・発送は11月21日夜からになります。

Mayeul Vigouroux 「La Manticore ラ・マンティコール」

Mayeul Vigouroux 「La Manticore ラ・マンティコール」¥3273+tax

タイトルのManticoreとは、ライオンの胴と人の顔と蠍の尾をもつ伝説上の人喰い怪物。

暴君である女王ユスラの出産に立ち会った夫グフランは、妻のミソジニーを怖れ、とりあげられたばかりの女児を見るや「立派な男の子だ!」と妻を労い、すぐさま兄弟のもとに子供を送り出し、男子として養育させる。シャミルと名付けられたその子は、叔父のもとで大事に育てられ、礼儀作法から学問、戦術などの教養を身につけてゆくが、衣服の下に隠されたもう1つの自分のアイデンティティに苦悩するようになる。

成長して、母を訪ねたシャミルは、突然、許嫁がいる同盟国の王女ジョティとの政略結婚を言い渡され、国を出るものの、破いた衣服に自身の血を塗り、Manticoreに襲われて亡くなったことにして、姿を消して漂泊の旅に出た。
行き着いた町の公衆浴場で、居合わせた女性に、男性でもあり女性でもある自身の苦悩を告白し、ケアを受けたシャミルは、風の噂で自分が去った後、母が病にたおれ、国が乱れ、ジョティも姿を消したことを知り、彼女を探し出し、陰謀が渦巻く城へと乗り込む。

自身のアイデンティティや運命に苦悩する一方で、学びや癒しを得ながら、邪悪な力と闘い母と向き合い、自らの居場所を探すシャミルの様子を、架空の国を舞台に寓話のように描きます。シャミルの不安や苦悩やときとしてManticoreの姿になって登場します。

著者のMayeul Vigourouxは、ENSAD(国立高等装飾美術学校)に学び、神話や寓話、中世の装飾写本などに着想し、卒業制作のためにこの作品を制作。細部に施された様々な装飾模様の美しさや、絵巻物のように一つのコマに異なる時間のレイヤーが重ねて描かれているのが印象的です。
Atelier Quintalで多色リソ印刷されています。

34cm x 27 cm ミシン綴じ 48pages フランス語

品切だった第1作品集が増補再版 不吉霊二「新 ぜ〜んぶ!不吉霊二〜不吉霊二短編漫画集」

不吉霊二「新 ぜ〜んぶ!不吉霊二〜不吉霊二短編漫画集」 ¥1364+tax

品切れでお問い合わせを受けることも多かった、不吉霊二さんの作品集第一弾(自主制作)が増補再版されました。

19才から20才にかけて描いた最初期作品を集めたもので、2016年当時は主に京都、2017年当時はキューバ滞在中に描いたものとなります。
作品の舞台は、故郷の広島だったりちょっとエキゾチックな場所だったり、田舎だったり街の中だったり…。

2018年の初版では、漫画雑誌「架空」15号に寄稿したこともあり不吉霊二が、架空編集人の川勝徳重らのアドバイスのもと自身で編集・発行したそうです。

ペン、マジック、水彩、鉛筆、さまざまなタッチで描かれた、胸がキュンとしたりちょっとせつない青春?の日々を描いた漫画、ときどきドローイングや写真といった内容で、キラキラのホログラムのカバーに包まれています。

A5判268pages
2021.10 2刷

立山柚子「ヨリエとカニシャ」

立山柚子「ヨリエとカニシャ」¥454+tax

記号的、グラフィカルな絵画表現を特徴とする立山柚子さんの自主制作コミックzine。

自分の作ったものが、自分のあずかり知らないところで独り歩きして自分のことを語ったら—–
得体のしれぬ丸いものをめぐる物語。

18cm x 13 cm 32pages

田中六大「贋作 猟奇王」

田中六大「贋作 猟奇王」¥500+tax

川崎ゆきお漫画家デビュー50周年記念猟奇王トリビュート展に参加した際に作成した漫画小冊子。
延期開催された東京オリンピックにちなんだ短編「猟奇オリンピックは夜ひらく」を収録。

「猟奇王」、「猟奇王国」、「悪いやつほどよく走る」、「猟奇王大全」、「大阪ダンジョン」、「川崎ゆきおサイト」、電子書籍「漫画講座」などから、絵やセリフ、フリー素材を引用、模倣して構成した物語。(川崎ゆきおさん公認)

アジトでだらだらしたり、右往左往の情けない場面がありながら、オリンピックのように勇気や希望のためではなく、ただ猟奇とロマンにに向かって夜に走る猟奇王と忍者&猟奇娘。
そして、それを見ようと、人々が、いぶし銀の月が光る夜に集まり、走り出すシーンに、胸があつくなります!

B6判40pages

※表紙裏に作家によるデッサンがついています。
(絵柄はそれぞれ異なります)