写真集」カテゴリーアーカイブ

ニコラ・レテリエ「ポケットコーンzine」と「ポケットコーンカード」

ニコラ・レテリエ「ポケットコーンzine」¥2273+tax

グラフィックデザインを勉強すべく留学のため来日したフランス人、ニコラ・レテリエNicolas Letellierは、自国のソレとは大分様相が違う日本のコーンに注目し、出歩く先々でコーンを探しては撮影するコーンコレクターとなりました。

犬の小便や駐車を禁止するコーン、水漏れを警告したり、私有地を知らせるコーン。
あるいは、ガムテで補強しまくったり、バリバリに割れながらも仕事を続けるコーンは別格扱い。

やがて彼は、収集したコーンの画像を、自身のデザインで、日本で人気のカードゲームのフォーマットに落とし込み、コレクションカード形式の作品にしたり、ロゴを使ったTシャツを作ったり、zineを制作しました。

ニコラさんによると、こんなに色や模様のヴァリーションが豊富でメッセージを書いたり貼って標識のように活躍し様々な役割を担ったコーンは、とても日本らしいのだそうです。

カードには、それぞれの名称と、発見場所とコーンの役割やレア度などの説明がついており、ジンはそれを大判で収録しています。全36枚。

それぞれのコーンにつけられた日本語のタイトルが秀逸です。
行止まり表示のコーンが膠着エントリーコーンだったり、四角錐型のコーンがピラミッコーンだったり。

A4判76pages (解説は英語と日本語。コーンの説明は日本語とフランス語)

このプロジェクトの趣旨の説明を裏面に載せた全コーンのプリント、
ロゴのステッカー、
ロゴTシャツを着用したモデルの写真、
ランダムに抽出されたカード1枚つき
Japanese/English/French

満身創痍、疲れたコーンもニコラさんの目にはすばらしい個性にうつる

伝統的、あるいは伝統的風?なコーン

ガムテでガシガシに補強されたコーンはスペシャルカードで四分割表示になっています

ロゴTもモデルを変えて何パターンか撮影したものがランダムに封入されています。



「ポケットコーンカード」¥4545+tax

カードになったニコラさんにコーンコレクション。36枚セット

40代日本人男性「Hong Kong political graffiti & buff ~ 2019年夏 香港民主化デモ 逮捕された記録~」

40代日本人男性「Hong Kong political graffiti & buff ~ 2019年夏 香港民主化デモ 逮捕された記録~」¥2000+tax

著者は、世界各地の消されゆくor消されたグラフィティを撮影して収集する40代の日本人男性。

社会的なムーブメントにあわせて町の中にグラフィティや落書きも増えることから、2019年夏、民主化デモで注目される香港に飛び、建物や公共物に、見事な段取りで手早くスローガンやグラフィティが書かれ、日々更新されてゆくのを目の当たりにし、激動を肌で感じながら、撮影に精を出していた。

8月31日、各地でデモが発生する中、デモ参加者を警察が地下鉄太子駅の車両の中まで追い詰め、メディアや救護を締め出した構内で催涙スプレーを噴射したり殴打する大事件が発生した(事件の真相は今日まで不明)。
著者は、このとき対岸の湾仔にいたが、ここでも催涙ガスの中、デモ隊が警察に追われていたため、その場から逃げ出したものの、(たまたまデモ隊カラーと同じ黒の服を着ていたこともあり)数人の武装警官に捕まってしまう。

これは、著者が撮影した、2019年8月〜12月まで香港の街中に出現した民主化運動に関連した落書きの写真とともに、自身の逮捕の経緯や保釈後についての手記をまとめたもの。

明確な落書きだけでなく、上塗りされたもの、何度も貼ったり剥がしたり、書いたり消したりした攻防の痕跡も含めて、町に刻まれた痕跡を記録した写真集。

困難にある香港への応援と、日本人に香港の状況に注目して欲しいという気持ちから作ったそうです。

A5判68pages Japanese/English/Cantonese 日・英・広東語

桑本正士 写真集「幻植物園」

桑本正士「幻植物園」 ¥2727+tax

2016年に逝去した写真家・桑本正士による植物園をモチーフにした写真集。

70~80年代、国内外のミュージシャンのポートフォリオを撮影し、音楽雑誌等で活躍した桑本正士が、プライベートで撮り続けた植物園の写真を生前の遺言により、遺族の協力のもと3年がかりでまとめたもの。

自然の植生から切り離されて植物園の中に根をはる植物、ガラスと鉄でできた温室の中で繁茂する植物、人工物と植物がユニークに切り取られています。
(植物と植物の壁画が渾然一体となっていたり、植物の中にぼんやりとうつりこんだ写真家がいたりと、色々なものがみつかります)

病床の写真家の中では、写真集のイメージが明確にできていて、持ち歩きしやすい判型、モノクロ、ハードカバーetc.という、そのその希望に沿ってデザインされたそう。また前半が桑本自身がセレクトしたもの、後半が膨大なネガの中から編集人たちが増補したものとなっているとのことです。

江ノ島植物園、伊豆シャボテン公演、沖縄ひめゆるパーク、夢の島熱帯植物館、小石川植物園をはじめ、台湾の植物園も。

20.8cm× 20.8cm 52pages 企画・発行 住吉千砂

お盆研究会「お盆本」

お盆研究会「お盆本」¥ 1400+tax

一年に一度、先祖を迎えてともに過ごす夏の数日間「お盆」。
盆踊りやお盆休みなど、 私たちの生活馴染んだ行事だが、そもそもお盆とは…?

各地に暮らす、お盆研究会メンバーが、それぞれ遠野、郡上、アイスランドの三カ所で脈々と受け継がれる先祖・死者 供養の儀式に立ち会い、その背後にある人々が死と向き合ってきた歴史、 私たちが死と向き合う術について考えた2年分の取材の成果。

”民話の里”岩手県の遠野、”郡上踊り”が盛んな岐阜県の郡上、またメンバーの1人で、写真家/ジャーナリストの小川周佑が取材を重ねる、妖精伝承や祖先信仰が多く残るアイスランド。
一見、脈絡ない3地点を、お盆や先祖供養というテーマで見たときに、意外な共通性も浮かびあがります。

お盆を構成する要素の中 から「火」「円」「歌」「踊」を選び、この4テーマ毎に、臨場感あふれる写真とともに遠野/郡上/アイスランドのお盆や先祖供養の風習について考察しています。

あの世とこの世の間のお盆という朧げな感じを出すために、フランス装の表紙の折り方を参考にした方法で半透明なカバーを手作業でかけたそうです。

15cm×15cm 50pages

大山顕「香港のてざわり」

大山顕「香港のてざわり」 (本の雑誌社)¥1400+tax

東京の半分ほどの広さの町に約700万の人々が暮らすエネルギッシュで過密な都市・香港!
高層集合住宅の過密ぶりに濃縮された、町と人々のエネルギーや生活感は、多くの人を魅了します。

写真家・大山顕も香港に引き込まれた1人で、年に数回、足を運んでは、小さな部屋がひしめき、窓から室外機や洗濯物が大胆に飛び出したその景色をカメラにおさめ、一冊の本にしました。

B5判40pages