カテゴリー別アーカイブ: ミニコミ

渡辺大輔「キャバレーに花束を 小姓町ソシュウの物語」

渡辺大輔「キャバレーに花束を 小姓町ソシュウの物語」(傑作屋)¥1280+税

かつて山形市小性町にあった東北最大のグランドキャバレー”ソシュウ”(84年閉店)が、2017年に開店60年目を迎えるにあたり、現在この界隈で飲食店を経営する筆者がゆかりの人々に取材して自費出版した貴重なインタビュー集。

かつての花街に、57年に開店したソシュウは東北一のキャバレーで、淡谷のり子や黛ジュン、欧陽菲菲ら人気歌手やアート・ブレーキーなど米国のジャズドラマーがステージに上がるなど、数多くのショーが開かれる大人の社交場として賑わい、小姓町は仙台の国分町と並ぶ繁華街でしたが接待需要の激減でソシュウが閉店すると町も衰退してしまいます。

近所のスナックマスターから当時の盛況ぶりを聞いた、30代の筆者はインターネットのない時代の地方の世俗の文化とあって、資料も乏しい中、当時働いていたホステス、バンドマン、ボーイ、常連客など24人に取材し、トークリレー形式で、ソシュウと小姓町の往事の反映を記録しました。

当時、日本の都市にあった、大人の社交の場、グランドキャバレーの模様を伝える貴重な資料です。北九州のグランドキャバレー「ベラミ」の踊り子さんや芸人さんたちを撮った写真集ベラミもあわせてどうぞ。

B6判140pages

APIED vol.29「夢野久作『ドグラ・マグラ』『少女地獄』他」

APIED vol.29「夢野久作『ドグラ・マグラ』『少女地獄』他」¥600+税

毎号、ひとつのテーマに、文筆家、研究家、読書好き、様々な書き手たちが、書評やエッセイ、小論文、創作(漫画も)を寄せる文芸誌。

没後80年を過ぎても、今なお人気の夢野久作。
26号のシュルレアリスム特集の中で夢野久作についての原稿をきっかけに未読作品を繙いた編集人が、成立した時代を超えた自由すぎる作品世界に魅了されての特集。

本文中の人形作品の作家は天野可淡、撮影は片岡佐吉、表紙挿画は銅版画家の山下陽子、表紙を開いての赤いトレペの遊び紙のステンドグラス模様も印象的。

千野帽子「『白髪小僧』と『百年の孤独』文藝ガーリッシュ・読書おぼえがき」
黒田大河「アンポンタン・ポカン君と読む『ドグラ・マグラ』」
吉川麻里「憧憬」
金澤一志「あたたかい夜」
金城京香「地獄の沙汰も」
黒川ろほ「『ドグラ・マグラ』の著者松宮源三
中村惠一「押絵の挿絵ーー夢野久作と竹中英太郎」
一之田吉「狭間の生活」
金城静穂「オトギバナシの『白髪小僧』」
菅野水紀「奈落」
砂岸あろ「アクムの瓶詰」
藤井祐介「鶴見俊輔論」
蒔田あお「先生、ワタシワタシ」
楡りふか「前世の記憶」
佐久間慶子「孫中山先生の子」
谷口基「「卵」小考」

山本善行「善行堂通信」人との出会い、本との出会い(11)

表紙装画 山下陽子

22cm×13cm 76pages

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」¥1200+税

字とタイポグラフィを愛する、TDC (東京タイプディレクターズクラブ)の同人誌。
編集長 は毎号交代、1 冊 1 テーマ、発行は不定期、定められたフォーマットはなし、という不思議な自由冊子です。

2号のテーマは、LIVING THINGS「鳥獣虫魚」。

デザイナーの視点からは、文字やフォントが、蛇や虫、鳥のような動く生き物にも見えることもあるようで、そうした目を持つデザイナーたちが、眺めたり考えるいきものについて語っています。

編集長と表紙デザイン を井上嗣也、本文ページデザインを祖父江慎、造本設計を菊地敦己が担当。

TDC 会長の浅葉克己をはじめ、有山達也、伊勢克也、井上嗣也、井上庸子、葛西薫、菊地敦己、祖父江慎、 仲條正義、中村至男、服部一成の 11 名に加え、ゲスト寄稿者に写真家・宮崎学とジョン・ ワーウィッカーを迎えた特異な執筆陣となっています。

A5判変型 48pages 1200部限定 アイレント中綴じ / ダブル表紙
表紙は2種類ありますが、本文は同じです。

70年代、文学を志す一青年の日記〜創作 1973年10月〜1975年7月

創作 1973年10月〜1975年7月 ¥1300+税

どこの誰が書いたかわからない70年代の日記ーーー

書き手は、文学を志し、名作や話題作を読破し、学びながら、自身が「凡人」であることを自覚する。
それゆえに、自らを追いこみ、職を辞して後道を絶ち、さらには食い詰め、日雇いに就き、その実直さゆえに勝負師の素質もないのにギャンブルに囚われ(=カモられ)、借金を背負い、心折れては気持ちを新たに、旅に出る…

しかし、旅は転機も奇跡ももたらさず、主人公は己の凡庸さんを噛み締めつつ、精神世界に関心を抱きはじめるたところで日記は唐突に終わる。

凡庸さに苦悩し、真摯に創作を志す昭和の若者の心情が日々が、数行の天気や用件、思考を綴った簡潔な文から伝わってきます。その、悩ましさ、不安や焦り、諦めetc.は、時代に関係なく何かを志す者に響きます。

B6判184pages

駄目な民具蒐集マガジン 駄民具 vol.3「エリマキトカゲ」

駄目な民具蒐集マガジン 駄民具 vol.3「エリマキトカゲ」¥602+税

駄目な民具=駄民具とは
(1)親に捨てられる
(2)無駄な物だと解っていても欲しい
(3)手にするとい絶滅危惧種を保護したような気持ちになる

インベーター、ツッパリ、なめ猫など、善悪を問う姿勢や過剰な暴力にあふれた時代の後にやってきた、ひょうきんでブリッ子(←平成生まれにはわからないターム?)な軽チャーっぽい風潮。そんな80年代半ばにテレビCMに登場したのをきっかけに、ヒダ襟状のヒフを広げて二足で走る姿で大ブレークしたエリマキトカゲ。

「軽薄な時代を走れ。エリマキと影」と称して、空虚に駆け抜けた明るい時代とブームに飽きやすい日本人が、作りまくって消費した「エリマキトカゲ」駄民具を集めてみました。

A5判16pages エリマキシールつき