APIED vol.29「夢野久作『ドグラ・マグラ』『少女地獄』他」¥600+税
毎号、ひとつのテーマに、文筆家、研究家、読書好き、様々な書き手たちが、書評やエッセイ、小論文、創作(漫画も)を寄せる文芸誌。
没後80年を過ぎても、今なお人気の夢野久作。
26号のシュルレアリスム特集の中で夢野久作についての原稿をきっかけに未読作品を繙いた編集人が、成立した時代を超えた自由すぎる作品世界に魅了されての特集。
本文中の人形作品の作家は天野可淡、撮影は片岡佐吉、表紙挿画は銅版画家の山下陽子、表紙を開いての赤いトレペの遊び紙のステンドグラス模様も印象的。
千野帽子「『白髪小僧』と『百年の孤独』文藝ガーリッシュ・読書おぼえがき」
黒田大河「アンポンタン・ポカン君と読む『ドグラ・マグラ』」
吉川麻里「憧憬」
金澤一志「あたたかい夜」
金城京香「地獄の沙汰も」
黒川ろほ「『ドグラ・マグラ』の著者松宮源三
中村惠一「押絵の挿絵ーー夢野久作と竹中英太郎」
一之田吉「狭間の生活」
金城静穂「オトギバナシの『白髪小僧』」
菅野水紀「奈落」
砂岸あろ「アクムの瓶詰」
藤井祐介「鶴見俊輔論」
蒔田あお「先生、ワタシワタシ」
楡りふか「前世の記憶」
佐久間慶子「孫中山先生の子」
谷口基「「卵」小考」
山本善行「善行堂通信」人との出会い、本との出会い(11)
表紙装画 山下陽子
22cm×13cm 76pages