月別アーカイブ: 2011年11月

Berlin! Berlin!! Berlin!!! (2)

berlin photo guide

Berlin photo guideの冒頭で、著者の成田圭祐さんは、書いている。

「再開発が急速に進むベルリンでは、ショッピング・モールや無表情なビルが、街の空き地や隙間を着々と埋めつつある。観光ガイド本に従って歩くベルリンはますます退屈になったが、そのような街の表面の下や裏では相変わらず、「もうひとつのベルリン」が息づいている。

「もうひとつのベルリン」と言ってもそこは、様々な層が折り重なっているから、そこに足を踏み入れた人の関心や趣向にしたがって、無数に枝分かれしていくし、いつの間にかベルリンからはみ出して広がっていきもする。だから、このジンで紹介できているのは、僕の関心に沿った、「もうひとつのベルリン」のほんの一部に過ぎない、というのは、当たり前のことだけど大事なことなので、いちおう念のため書いておく。

実際にこのジンを携えてベルリンに行く人がいたらうれしいし、このジンによって、少しでも「ベルリン」が、あなたの中で魅力的に響くようになったら、それもまたうれしい。」

肝心のジンを携えるのは忘れてしまったのだけど、ベルリンの街を歩くと、いまも建物の全面を使った壁画を見ることができるし、激しく重ねばりしたポスターたちにインターネット時代といえ紙と印刷の威力を感じたり、あやしい雰囲気にひかれて迷い込んでみるとヒッピー村みたいなスクウォットみたいなスペースにも入るこめる…。

この街で、シルクスクリーンを使っての出版活動をしているイタリア人フランチェスコさんによると、「市の管理でスクウォットも減ったし、アーティストたちが入りこんでた場所の中には公的アートスペースになった所もあって、様変わりした」のだそう。

市内には素人レベルからプロまで様々なレベルのアート活動を支える公的施設があったり、倉庫やかつてのプールなどのスペースを使った版画制作のデモンストレーションや展示イベントも行われて表現活動が行われている模様。(くわしくは次回)

berlin photo guide

Berlin Photo Guideは、自主管理のカフェ・バーやスペース、スクウォット、グラフィティおよびストリート・アートなどを写した24枚の写真を糸口にしながら、観光ガイド本には載らないベルリンのオルタナティブなスポットや情報を紹介していくジン。

成田圭祐/遊動社/A判モノクロ28P

たこぶえ 3号

たこぶえ3号 表紙

たこぶえ 3号 ¥600

主にコミティアなどの即売会で活動中の漫画同人サークル「たこぶえ」。
構成メンバーはアマチュアから漫画家のタマゴそしてプロまでと流動的。

コンテンツは—-
「コケムシ」龍望
「他人の話」窓ハルカ
「よあけ」黒井大黒
「イン ランド」イシデ電
「ポスト世界が変った日」大野冷
「知らないおじさん」山本崇一朗
「ネバーランドへGOGO」永美太郎
「まめ太」七重彩
「国道さん」笠辺哲

表紙のイラストとタイトルはエキポシ加工、ミシン綴じで、本文の紙の色、インクの色も様々の楽しいデザイン。
B5判68P

ところで「たこぶえ」って、どういう意味かな?と、調べてみると、アメリカの有名なねずみに似た幻のキャラクターが…。ますます、不思議な誌名ですね。

たこぶえ3号

makomo「かる太」「2012カレンダーふねはこび」「ロマンチック公園」

かる太

makomo「かる太」¥840

からだがすごく軽い少年「かる太」が世界中を冒険するはなしの本。
もちろん、かるた形式で(笑)、あいうえお順に、ヘンテコだったり、かなり無意味な?モノや行動がイラストと短文の組み合わせで次々と繰り出されます。

A5判48P 表紙カラー+本文モノクロ

かる太

かる太

かる太

ふねはこび 袋

makomo 2012カレンダー「ふねはこび」¥840

見ると思わず「何で?」とツッコミたくなる、ニヤニヤできるイラストレーションをめざし、日々勉強にはげむmakomo。個展と称して、くだらないものをただ大きく描くだけの作品を発表している、とは本人の弁。

というわけで、毎日ニヤニヤできる?2012年のカレンダー兼ポストカードのセットです。外袋は封筒にもなっていて、90円切手をはると、カレンダーを送ることもできます。

カード12枚+封筒

ふねはこび

ふねはこび



ロマンチック公園 表紙

makomo×おたぐち「ロマンチック公園」¥1050

ともに大阪在住のmakomoとおたぐちによる、楽しいコラボ本。
イラストが裏うつりする用紙を使って、一方が描いた公園の風景や遊具などに、もう一方が軽い“ツッコミ”や“間の手”を入れる感覚で、裏面に何かを描き足して一粒で二度、裏表で楽しめるイラストブックになっています。
中央の見開きは、同じ誌面に二人が公園の絵を描いていますが、トレペがついていて、それをかぶせてみると、シリトリ形式で絵を順番に見ることができるよになっています。
mkomoとおたぐちの公園遊戯を、読者も一緒に楽しめる本です。

※画像は、透けをわかりやすくするために表と裏とで濃さの調整をしているために地の紙の色が違っていますが、実際は同じ色味です。またスキャナーの関係で刷色の蛍光も退色したようにみえてます。その微妙な透け技の味わいは、実際の本を手にとってご覧くださいませ!
A5判44P+トレベ

ロマンチック公園 makomo

ロマンチック公園 おたぐち

ロマンチック公園 みひらき

ほかにも、既刊本として「ほんきでてきとうに」がございます。

恋と童貞 第三号「ちんspire The Future」

恋と童貞3

恋と童貞 第三号「ちんspire The Future」¥500

乙女心よりも純情なドウテイ心をむやみに追求する雑誌「恋と童貞」。

特集は、ちんSPIRE THE FUTUREでは、編集長の小野と編集部員の鈴木先輩とが、病院でそれぞれ精液検査を受け、精子の数や運動量、形の美しさを競い、互いのオス度を勝負する「どっちの精子ショー」や、精巣によい未来のパンツを考え提案する座談会など。

ほかには、グラビアアイドルによる野球ドリームチームを作ったり、クリスマスを前に、どうやってこのイベントをやり過ごすか、どうやってクリスマス消費から脱するかなど、童貞にとっての問題にも取り組む。ほかにも、ミニコミ「野宿野郎」とのコラボ企画で野宿しながらの官能小説の朗読大会などあって、童貞たちのタモリ倶楽部!?
TVブロス編集部員おぐらりゅうじ、AR三兄弟の川田十夢も特別寄稿!

A5判100P

mograg magazine 03

モグラグマガジン3

mograg magazine 03 (mograg garage) ¥1260

国分寺のアートスペースMOGRAG GARAGEが発行するアートジン。

“毎号「テーマ」を設け、そのテーマに基づいたアーティストの新作による誌上展覧会をメインコンテンツとし、その他、様々なライターやアート関係者によるコラム、マンガやアートレポなど盛りだくさんの内容でお届けする、視覚的感覚的エンターテイメントと思考的エンターテイメントの両軸から「アートの感性」が喜ぶ雑誌”ということで、今回のテーマは『巨大 / GIANT』!
大きなものへの憧れを素直に表すのもいいし、ときには人知を超える大きなものをも受け入れ理解に努め、自分のちっぽけさを感じたり、大きな想像力を育てよう!というお誘いです。
TRASH-UP!!!の屑山編集長の連載の始まりました。

【掲載アーティスト】
■Art of GIANT
NANOOK/吉原宏紀/福士千裕/坂本渉太/たかくらかずき/須永健太郎/ゴウダヨウスケ/巻田はるか/植草航/SONTON/NAMIKI YUZURU/沖冲.

デスとろいオールもんすたーズ!?!?!?-怪獣ねんど大百科-
エクストリームミュージシャンmaruosaと描きの沖冲によって編まれる幻の怪獣百科。立体作品以外の作品で活動するアーティストたちが、自らの中の怪獣を解放し、モンスターを創作競演。
(maruosa/沖冲./ゴウダヨウスケ/ブロッパス/塙将良/セキンタニ・ラ・ノリヒロ/ドラムの人/ガルペプシ/WORUZ/羽山銀河/ぺーどろりーの/ぴかちゅう/ケンジルビエン/ヨシカワショウゴ)

■Special Feature
「CROSS OVER」砂押貴久×須永健太郎

■特集:紙のポッドキャスト
「BUGtte MOTEL」KA4U/加美幸伸/羽山銀河
「ドゲラジオ」JaQwa/DJ WILDPARTY

■インタビュー
坂本渉太 in GALAXY GALLERY
「Live Paint Summit 2011」DOPPEL
「シャバいアート!」CBAF(あゆみ/まこぷり/yumeco/YON)
「コマジャンとはなにか?」ドキドキクラブ/小高大幸/沖冲.
■連載
「’10年代のハコ」第一回:荻窪ベルベットサン
屑山屑男のGrindhouse

■マンガ
大橋裕之/モウコハン

■BUFFET Column
ダブ丸/pha/藤城嘘/浮舌大輔/鶴田智子/齊藤祐平/香山哲/シモン・林川/DJぷりぷり

イラストレーション:土屋萌児
写真:斎藤裕也

B5判130P カラー+モノクロ

モグラグマガジン3