日別アーカイブ: 2010 年 12 月 14 日

関根美有「おしゃれたち」「片想い家」

「ママール・フ・モモール、なりに」で独自のスタイルを打ち出す関根美有さんの自費出版本がさらに入荷しました。

関根美有「おしゃれたち」¥600

3つの短編を収録。
「汗くさい」
大人の夢を叶えるために、パラシュートで街に降りた悪魔(いっけん悪魔に見えません)。しかし、夢を叶えるか叶えないかは、審査があって、なかなかパスする人はいません…。はたして、どんな夢なら叶えてもらえるのか、そしてその夢はほんとに悪魔に叶えてもらえる夢なのかしら…?
「タカコとノリコ」
同じ職場の仲良し、タカコとノリコは休み時間にドラッグストアで「男性の気持ちがわかる薬」なる薬を発見。あやしみながらも、好奇心には勝てずに薬に手を出すふたり。はたして、ふたりにどんな変化があらわれ、男心がわかるようになるのか…?
「ザ・タオル」
争いや暴力の場に颯爽と現れて、戦意を奪いとってしまう謎のヒーロー「ザ・タオル」。一触即発の戦線でおこったヒーロー誕生の、意外なエピソード。

夢を叶える、異性の気持ちを知る、平和を作る、なんていう夢も、関根さんが描くと、意表をついた方法で展開してしまいます。キャラクターたちも、戦前のマンガのキャラみたいにシンプルでピースフルです。こちらは在庫僅少につきおはやめに!
B5判66P

関根美有「片想い家」¥300

主人公は30才に近いというのに、フラフラしていて「家」になろうとしない半家半人キャラ?ベンブ君。自立しようとしない息子にしびれを切らした両親に追い出され、人間界で一人暮らしをしながら立派な家になる修業をはじめたものの、だらだらすごすうちに2年が経ち、仕送りをもらえるのもあと1年に迫っても、いまだ自立の気配なし…。
それでも同じアパートに住むギターのうまい窓子ちゃんと、友達になってスタジオで演奏したり、遊び歩いたり…。ところが、その窓子ちゃんが近頃、忙しくなったのか遊んでくれなくなり、一人でふらふら公園に行ってみたり、家でゴロゴロしてたり…すると、少年に会ったり、勧誘の人が訪ねてきます。そんなありふれた人たちとの出会いの中にも、みんながそれぞれ何かをひそかに思っていることに気付くベンブくん。
はたしてこれのどこかが修業?という日常の中、ベンブ君はどうなるのでしょうか?
A5判64P

友川カズキ歌詞集 1974-2010 ユメは日々元気に死んでゆく

友川カズキ歌詞集 1974-2010 ユメは日々元気に死んでゆく(ミリオン出版)¥3990

12月18日より、ヴィンセント・ムーン監督によるドキュメンタリー映画「花々の過失」が公開になる友川カズキさんの歌詞集が刊行されました。

60年。消尽し得ぬ叫びの残響。伝説の「生きてるって言ってみろ」から、ちあきなおみに提供した「夜へ急ぐ人まで」、怒涛の怨歌「死にぞこないの唄」、最新作「先行一車」まで。幻の名曲「セメント」の他、2010年の新作も完全収録。破れギターを手にした現代の遊行詩人、その魂の遍歴と現在地がここに──。

「心地よいものだけに囲まれて心地よく生きたいだけなら勧めない。苦しみと美しさと優しさの極限を知りたいなら、絶対に聴かないわけにはゆかない」(森達也)

Contents
【歌詞1974-2010】生きてるって言ってみろ/青春/死にぞこないの唄/おじっちゃ/夜へ急ぐ人/木々は春/無残の美/夢のラップもういっちょう/青い水 赤い水/先行一車……その他、自筆歌詞ノートも掲載!
【撮りおろし写真】「ある歌手、或いはギャンブラー」
【新作絵画・秘蔵写真】
【ディスコグラフィー・年譜】
【対談】友川カズキ×西村賢太「人災的邂逅」
A5判255P 函入り

【特典DVD】(全120分)
●「大事な小さい紙」2006年欧州ツアー秘録:サーカス/ジャン・ジュネに訊け/おじっちゃ/ぜい肉な朝/似合った青春/ピストル/訳のわからん気持/カラブラン/グッドフェローズ
●「出鱈目な夜」2010年ライブ映像:花あそび/三種川/海みたいな空だ/顕信の一撃/シシャモ/先行一車/青い水 赤い水/絵の具の空/明るい空/赤いポリアン/生きるって言ってみろ/~bonus truck~ワルツ
●独占インタビュー「川崎にて」