&cbidQ.B.B てぬぐい文庫カバー ¥2500
ただいま開催中の久住卓也てぬぐいフェアですが、てぬぐいから生まれたこんなすてきなグッズもお取り扱いしてます!
てぬぐいは久住さんご自身がシルクスクリーンで刷っているのですが、ためし刷り、あるいは製作中に生じてしまった擦れなどの不具合のあるてぬぐいの部分をカラフルに染め直し、はぎあわせて革ひもの栞までつけてブックカバーにしてしまいました。
兄・昌之氏が「工夫癖」という本の中で、兄弟の父”オジハル”氏の発明というほどの仕掛けでもなく、日曜大工というほど凝ってもいない、そのへんのありあわせの材料で作りあげてみた必ずしも便利でない工夫グッズの数々を紹介してましたが、さすが久住ファミリー! てぬぐいとして売るには申し訳ないけど、捨てるにはしのびない、かわいいB品たちにお化粧なおしをして、すてきな出番を作ってしまいました!
いろいろな生地をいろいろな色に染め直して、はぎあわせているのでどれも一点モノ。オジハル父の工夫と違って、実用性もありです!
一点ものなので売切れの場合はご容赦を。
月別アーカイブ: 2007年12月
田亀源五郎「君よ知るや南の獄」上下巻同時発売
田亀源五郎「君を知るや南の獄 上」¥2625 / 田亀源五郎「君を知るや南の獄 下」¥2625
「外道の家」に続いて、田亀源五郎さんの捕虜収容所を舞台にした長編漫画が上下巻同時に発売となりました。
2001年から06年にかけて連載された作品の単行本化です。
体毛の描きこみをはじめとした肉体の描写に凝った、日本とアメリカの兵隊さんばっかしのお話です。
ストーリーは
上巻:45年、日本を離れたG島の捕虜収容所—マラリアに苦しむ部下を救うため、キニーネを求めて米兵の医務室に侵入した椿清隆中尉は、薬と引き換えに責任者のハワード少佐に自らの体と誇りを譲り渡す。部下が癒えるまで度重なる辱めに耐える椿を待っていたのは、ハワードとの情事を知った米兵たちのレイプ。そして、その姿を見た捕虜たちによる更なる屈辱であった…。そして、さらなるマラリアの猛威も収容所に忍び寄ってきていた。
A5版312P並装函入り
下巻:マラリアに苦しむ部下を救うために、自らの体を誇りを捕虜収容所のハワードに差し出した椿中尉だったが、彼を待っていたのは糞尿責め、野外放置、輪姦—-。捕虜仲間の中に椿をレイプした者がいることに気づいたハワードは椿を責め立て、捕虜仲間の面前に引き立て、更なる屈辱を与える。
絶え間ない責め苦の果ての解放を目前に、日本男児としての椿の誇りと純粋さゆえに、誰もが予想だにせぬ悲劇がおこる。
A5判408P並製函入り
「エクス・ポ」創刊
エクス・ポ 創刊号 ¥1000
faderを発行していたHEADZの佐々木敦さんが創刊した新雑誌『エクス・ポ』。
クラフト紙の封筒の表には、目次兼表紙兼おさえどころがびっちり! さらに封筒の中には、A4サイズのフルカラー16Pの冊子が入っているのですが、16P?と嘗めちゃいけません。というのは、その文字量と圧縮率が普通でないから。これはもう文字責め、というか米粒写経の域に近いです!
それもそのはず、トライアスロンもののインタビューを詰め込んだミニコミ誌「nu」を作る戸塚泰雄さんがデザインをしたもので、狭小住宅じゃないけど16Pの中にいかに雑多なコンテンツを盛り込むかに腐心したもので、文字も多いけど同時にしっかり写真や絵も見せてくれています。
山本精一の誌上ギャラリーがあったり、松江哲明の自作のメイキングレポートや、日々打ちひしがれつつCDやDVDを買い歩き映画やライブに通う中原昌也日記などなど…。
コンテンツは以下の通り——-
●連載
古川日出男「異種格闘技連続対談フルカワヒデオプラス」「第1回:iLL aka ナカコー(中村弘二,exスーパーカー)」
吉田アミ&雨宮まみ「アミ&まみのお悩み相談室」
西島大介「マンガっちはアニメが大好き」
中原昌也「親指王子ケイ勺イ日記2」
松江哲明「あんにょん由美香」
鈴木謙介「うろ覚えの”J”ポップ時評」
福永信「福永信の、この常設がすごい!」「福永信の、この饒舌がすごい!」
ジムオルーク「シネマ・ユリイカ」
冨田明宏「アニソン〈裏〉入門」
大谷能生「さよならの言い忘れ」
青山真治「3弦と4弦の間にバスタムを」
生西康典「中心の行方」
藤井仁子「また歌うために」
岡田利規「チェルフィッチュ岡田利規の超口語批評」
豊崎由美×仲俣暁生×佐々木敦「新刊小説書評鼎談プロフェッショナル読者論」
●連載小説
荻田洋文「?OUR VOICE」
富永昌敬「シャーリー・テンプル・ジャポン・パート7」
円城塔「後藤さんのこと」
●スペシャル
山本精一「画展]誌上ギャラリー
宮崎誉子「ランダムケータイレビュー」
榎本俊二(『ムーたち』)インタビュー
七里圭(『眠り姫』『ホッテントットエプロン・スケッチ』『マリッジリング』)インタビュー
渋谷慶一郎×東浩紀×佐々木敦「音楽、モダン、ポストモダン」
●マンガ
スズキロク「アンドハニー」
宇波拓/泉智也「クレーターに咲く花」
田亀源五郎「外道の家 上」
田亀源五郎「外道の家 上」 ¥1500
昼ドラみたいな、昭和の旧家を舞台に起きる、縁者たちの欲望がドロドロに渦巻く世界、そこのSMとゲイテイストを加えたら…、というのがこの「外道の家」です!
ゲイ雑誌「バディ」に7年間にわたって連載された長編漫画が単行本化されたものです。
ストーリーは—–大地主・堀川惣右衛門の一人娘、萩乃の婿として迎え入れられた寅蔵は、萩乃と床とともにした直後に、義父・惣右衛門に犯されてしまう。密かに書生を愛し、父に犯される夫を単なる子種の供給源としてしか見ずに冷たくあしらう萩乃、さらには奥座敷に潜む欲望に餓えた惣右衛門の母・大刀自様までもが姿を表し寅蔵を嬲りものに。家人たちの欲望に翻弄される寅蔵の運命や、いかに!
冒頭のように、昼ドラ的な見所も随所にあり、熟年男とのからみだけでなく、老女、美貌の娘など様々なキャラが登場し、各人各様に寅蔵を責めるので、ゲイの方のみならず、娘さんや奥様方にもお楽しみいただけます!
A5判270P
音楽誌 Sweet Dreams 創刊
Sweet Dreams1 ¥980
音楽誌「map」編集者でライターの福田教雄さんが新雑誌を作りました。
甘美なタイトルとコンパクトですてきな表紙デザインに、ちょっとオシャレ系…?と思ってスルーしてたら損をします!
国内外で出版不況や雑誌が衰退する中で、敢えて氏が雑誌を創刊したのは、2007年に相次いで休刊した『Weekly World News』最終号のコラム「ウェブ・サーフィンみたいかもしれないけど、こっちが現実なんだってことを子どもたちに教えてほしい」というメッセージや、『Punk Planet』の表紙の「これは最後の号である。このあとは、きみたち自身で闘うのだ」という言葉に後押しされて、のようです。
そんな、”ちょっといい話”はさておき、この雑誌のすばらしさは、消費のための音楽やアートを追いかけない徹底した表現を丁寧に紹介しているところ。
たとえば、都市伝説的(というか八切止夫的にという方が日本の本好きにはわかりやすかもしれません)に、正体不明のまま70年代から現在にいたるまで精力的にレコードおよびCDを約50枚もリリースしてきたミュージシャン、ジャンデックを40Pにわたって特集。本当にいるかいないのかさえ怪しかった謎の人物像を解明しつつ、全リリース作品のレビューを掲載、伝説に包まれたその人と音の輪郭を明らかにしてゆきます。一部の好事家たちの伝説を解放し、現実に引き寄せるその作業は、ジャンデックというアーティストの再生に立ち会うようなワクワク感があります。
あるいは、”傍役音楽家名鑑”コーナーでは、「水中ギター」サウンドの生みの親ヴィンセント・ベルを、チェコのアーティスト・エミール・ダヴィッツが生前東京で密かに撮っていた写真集などなど、見過ごしちゃいけない表現の数々を紹介しています。
ほかには、BEST MUSIC、名古屋のバンTEASIや、テリー・ギリアムによって映画化された 『ローズ・イン・タイドランド』 の原作者、ミッチ・カリンの書き下ろし短編小説。さらに、タラ・ジェイン・オニール、ジュヌヴィーエイヴ・カストレイ(2007年秋に東京は目白のポポタムで展示をしたばかり)、トム・グリーンウッド (ジャッキー・O・マザーファッカー) らの特別寄稿など。
表紙を飾るオリンピアの切り絵作家、ニキ・マクルーアとジャッキー・О・マザーファッカーのトム・グリーンウッドのフォトモンタージュを用いたポスト・カードの2葉が封入されています。
B6判128P
【もくじ】
表紙 画:ニキ・マックルーア
p4 Synthetic Sound of the Future
未来の合成音 文・写真:ショーン・メドウズ(ラングフィッシュ)
p8 BEST MUSIC: Near Motif, Far Feeling?
「スーパーマーケットのための音楽」をめぐる、きわめて公的な最新インタビュー
インタビュー・文:御堂筋御豆 写真:森川祐介、池田晶紀
p13 BEST MUSIC、50のインスピレーション
選・文:BEST MUSIC
p16 画:ジュヌヴィーエイヴ・カストレイ
p20 Jandek: Nowhere Man まるでそこにいないような……
コメント協力:アラン・リクト、サム・クームズ(クアジ)、ピート・ノーラン(スペクター・フォーク、マジック・マーカーズ)、エミル・エイモス(ザ・グレイルズ)、トム・カーター(ハラランビデス)、リズ・ジェーンズ、ジョージ・パーソンズ(ドリーム・マガジン)
p38 Jandek on Corwood ドキュメンタリー制作者へのインタビュー
インタビュー・文:ジョージ・パーソンズ(ドリーム・マガジン)
p43 Jandek: 49 Albums Marathon Review
文:オリヴィエ・プチパ
p60 画:タラ・ジェイン・オニール
p65 At the Nageki no Kinenkan 嘆きの記念館にて
文:ミッチ・カリン 画:ピーター・チャン
p75 画:トム・グリーンウッド(ジャッキー・オー・マザーファッカー)
p82 TEASI: Climbin’ Up the Mountain ひとりのようなみんな
写真:緒方四葉 画:松井一平
p92 Comic TEASI
作:小田島等
p98 傍役音楽家名鑑 その1:ヴィンセント・ベル
文:水上徹
p107 Kathy zine 特集:スリム・ムーンと近代文学
監修:チーム・キャシー(ミャーザキ、ダーティ、バニー)
p113 The Tokyo Photographs of Emil Davits エミール・ダヴィッツの東京写真
文:セス・ハイ 写真:エミール・ダヴィッツ