Kalas 21 「生きものさし」(kalas books)¥571+税
三重県津市から発信する個人制作の地方誌kalas。今回は、生きものを通して見つめた暮らしの特集。
捨て猫を保護しながら里親探しをする古書店の夫婦、軍用馬が増えて、戦後、姿を消しかけた地産の農耕馬を育てる夫婦、鳥の姿をカメラにおさめ続ける女性、命懸けの猪猟をも経験した猟師など、動物とともに生きる人を通して、私たちからいつの間にか欠落していた視点や暮らしを見詰める。人の暮らしが便利になるにつれて、薄れゆく生きものたちとの共生意識。木曽馬の穏やかな性格は、馬の世話が長い間女性の仕事だったことも一因では、という飼い主。先祖たちが長い時をかけて育んだ生きものと場所、生きものによって作られた私たちの暮らしや習慣。そこから生きものが消えようとしているとしたら…。
特集「生きものさし」
【もくじ】
モノ 並ぶまでに 西尾市一色町の養鰻池から津の鰻料理へ
主題 生きものさし
猫たちの自由(猫通訳:奥村悠介さん)、木曽馬の寛容(馬通訳:山家数彦さんと由美子さん)
野鳥たちの鳥瞰(鳥通訳:坂部若菜さん)、獣たちの歩幅(獣通訳:野田純二さん)
写真 界隈 松原豊
旅行 旅烏 奈良県大和郡山市へ金魚旅
献立 海と大地のごはん 矢田勝美 “伊勢湾の海苔養殖といただきかた”
博愛 烏ノ保護観察会
催事 四天王会館だより
土産 つみあげや 平山美佐子 カフェサンチェのロールケーキ
住居 私の巣箱 伊藤悠子
徒然 興味津々 南朝の山上拠点・美杉町上多町の霧山城へ
書評 まちの本棚 奥山健太郎
絵本 ストーブの娘 つつみあれい
後記 烏ノ足跡
蛇足 凹凸ノ目