レコード寄席覚え書き「冬」¥1260
高円寺の音楽空間円盤店主・田口史人氏による流行歌とは一線を画すれコードを紹介するトークイベント“レコード寄席”。そのための覚え書きとして自ら手作業で作る冊子「レコード寄席覚え書き」の四季も一巡して、ついに最終巻の「冬」に。
冒頭、パソコンで音楽を作ったり聴ける今日、まったく便利になったと感慨にふけりつつも、音楽は本来趣味のもので、必ずしも便利である必要はない、と立ち止まる席亭。
ピラピラなソノシートやチラシ状のフォノカード、対照的に無闇に豪華なピクチャーディスク、あるいはいちいちジャケを添付したシングル盤の濫発と、他国に類を見ない、無駄なくらい徹底したエネルギーを注いだ日本は特殊なレコード文化を有していたと断言しながら、何ゆえにそうなったかは今もって謎、と言う田口氏。ただ、確この時代、レコードがみんなに愛されていた、のは確か、と。
そんなわけで、この号ではレコードに刻まれた人々の人生にまで思いを馳せています。歌い手、演奏者や制作者はもちろん、彼らをインスパイアした人物や時代、市町村、あるいはジャケをカスタマイズせずにいられなかった人、そして自分の名前までクレジットしてしまった人、メモ書きや贈る言葉を書き添えた人々、そんな痕跡から、幾多の人生地図、レコードを取り巻く世界の果てまで旅します!
A5判60P CD-Rつき