レコード寄席から生まれた単行本ーー田口史人「レコードと暮らし」

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田口史人「レコードと暮らし」(夏葉社)¥2200+税

「レコード寄席」を通して、レコードのある暮らし、はたまたレコードに録音された暮らしをみつめてきた、高円寺の音楽スペース円盤店主・田口史人さんのお手製本「レコード寄席」のシリーズが大幅な加筆修正してまとまった一冊。

かつて、レコードには2つの種類がありました。

1つは私たちのよく知る、ヒット曲 を届けるためのレコード。もう1つは、音楽ではない、昭和の人々の生活の身近にあ ったレコード。
そのレコードの中には、農協からのお知らせが入っていたり、企業か らの宣伝が入っていたり、学生時代に歌った母校の校歌が入っていたり、アイドルの ひそひそ話が入っていたりしていました。それらは、レコードがまだ高くて買えなか った時代に、人々に愛され、何度も聞かれました。
本書が紹介するのは、当時大量に生産された、そうした「その他」のレコード。著者 が所有する数万枚のレコードの中から、235枚のジャケットをカラーで収録し、 その内容を紹介するうちに、私たちが失ったものが見えてきます。
誰もがレコードに親しみを持っていた時代の豊かさ。面白くて、胸にズジンと響き、考えさせられる、新しいレコードの本です。

四六判184pages(うちカラー144pages) 夏葉社
表紙イラスト 加藤休ミ