月別アーカイブ: 2011年11月

ペドロ・コスタ Casa de Lava 「溶岩の家」スクラップ・ブック

 ペドロ・コスタ Casa de Lava 「溶岩の家」スクラップ・ブック

ぺドロ・コスタ Casa de Lava「溶岩の家」スクラップブック(シネマトリックス)¥3990

リスボン郊外の貧しい地区、フォンタイーニャスやカーボ・ヴェルデ島を舞台に、そこで生きる人々の息づかいが感じられるような美しくも生々しい映像を撮り続けてきたポルトガルの映像作家ペドロ・コスタ。彼が長編2作目にして傑出した才能を世界に知らしめることとなった『溶岩の家』。その準備段階で、彼はカーボ・ヴェルデで、自分が読んだ、思いついたさまざまなアイディアとイメージを、シナリオではなく、一冊のスクラップ・ブックに纏めました。絵画、映画のスティル、手紙、新聞記事、落書き、小説の引用、絵葉書、台詞の抜粋、スナップショット…。そうして、ぼろぼろとなった緑色の表紙のノートが、ペドロ・コスタを「映画」へと導きました—。
映画『溶岩の家』と一対をなす、もうひとつの『溶岩の家』。
コスタ所有のオリジナルをフルカラーで完全再現し、語り下ろしインタビューを加えたもの。手製本による特殊造本、800部限定。

A5判本文142P(カラー)+インタビュー・リーフレット32P
小口糊絵本製本
デザイン:秋山伸/schtücco
サンエムカラー(京都)
製本:美篶堂
casa de lava

別冊 少女パルチザンvol.1 「シネマに関する諸問題。」

少女パルチザンvol.01

別冊 少女パルチザン vol.1 「シネマに関する諸問題。」(PWF-1)¥500

本好き、映画好き、アート好き。
かわいい雑貨やインテリアにも興味があって、カメラや公園やカフェを愛す。
一見、個性的な文科系女子も、実はメディアが作り上げたステレオタイプだったりして!?
そんな世界から一歩踏み出して、本当の個性や感性を磨くための指南書?少女パルチザン。文科系女子に自己革命を提案するライフスタイルマガジンです。

特集はシネマに関する諸問題。〜岩井俊二と小林聡美が教えてくれないこと〜
文科系女子の好きな映画の傾向をアンケートで分析、居心地いい映画だけじゃない映画に出会うべく、どんなタイプの文科系女子かキャラ診断したうえで、おすすめ映画を処方します。
そしてなぜか黒木メイサ出演映画全レビューつき。

■コラム「マタ・ハリの休日」
「ひとつ上のカメラ女子。 〜ズシリと重い一眼レフで、街に出掛けよう〜」植松コウイチ
「あしたの文化系女子。」峰岸あゆみ
「百年《ネ》孤独 」奈落ガムコ
「ザ☆人間プロダクション 第2回「本上まなみ」」イトウフサミ
「AKB48 は、現代のデュラン・デュラン 」寺西ジャジューカ
「大きなハルクちゃん(大きな林真理子さんと一緒に) 」病気菌太郎
「昭和のパフェを求めて」飯塚一美

A5判50P

For Everyman vol.01 いま木下恵介が復活する。/『悪名』&『犬』シリーズ

For  Everyman

For Everyman vol.01(For Everyman)¥1000

特集は日本映画ですが映画誌ではなく、広い意味での文芸総合誌を目指すFor Everymanが創刊されました。

インターネットにより、個々の趣味や嗜好がマニアック化する中で、活字メディアもそれに追随する昨今。個々の対象を深く掘り下げるだけでなく、現実を俯瞰して地図を書いたり、大きな方向を模索する事(は至難の技だけど)も忘れずに、個と社会のあいだで緩やかに繋がったり影響しあったり試行錯誤してゆく理想を雑誌で試みようという感じ。
編集人・河田拓也氏の言葉によれば「過去の雑誌で言えば、広義のサブカルチャーが、文学も日々の暮らしも政治もざっくばらんに含包していた、たとえば「話の特集」のような誌面を目指したいと思っています(当然、一つ一つの思想、見解は異なりますが)。」とのこと。

内容は—-

●特集1 「いま、木下恵介が復活する」山田太一×原恵一 4万字超ロング対談
「日本の社会はある時期から、木下作品を自然に受け止めることができにくい世界に入ってしまったのではないでしょうか。しかし、人間の弱さ、その弱さが持つ美しさ、運命や宿命への畏怖、社会の理不尽に対する怒り、そうしたものに対していつまでも日本人が無関心でいられるはずがありません。ある時、木下作品の一作一作がみるみる燦然と輝きはじめ、今まで目を向けてこなかったことを多くの人がいぶかしむような時代がきっとまた来るように思います」山田太一『弔辞』より
震災を経験し、バラバラな個人が貧困の影に怯えるいま、「近代個人の淋しさを人々に味あわせるに忍びない感受性を持ちつつ、自身はその孤独を敢えて引き受けて明晰な個人であろうとした」通俗を恐れない巨匠が、最良の後継者お二人の語りの中に蘇る。

●特集2 大映「悪名」「犬」シリーズ再見&藤本義一ロングインタビュー
「現実を安易に楽観せず、だからこそ否定面を大げさに嘆くほど呑気でもない」「苦しみ、哀しみを受け止めながら剥き出しにしすぎない、隣人への節度と労り」娯楽映画の安定感について。
今東光・勝新太郎・田宮二郎、そしてアルチザン魂を語る。(取材・構成 奈落一騎)他

●未公開シナリオ『六連発愚連隊』全掲載&追悼高田純
『仁義なき戦い』と『ガキ帝国』を、結ぶミッシングリンク。
「人や社会の汚れを認めず、否定すればするほど、極道は減ったかわりに、カタギ外道が増えてはいませんか?」
ピラニア軍団、松田優作、泉谷しげるらの熱き連帯。そして、笠原和夫の「100箇所の付箋」。

●『本と怠け者』&『For Everyman』ダブル刊行記念 荻原魚雷×河田拓也「高円寺文壇 再結成対談」
「誰もが明るく生きられるわけじゃないし、苦しく考えながら生きざるを得ない人生もある。地味な文学者たちに、そんな勇気と居直りを貰った」
下積み経験と、文学遍歴を語り合う。

【書評】
山田太一『空也上人がいた』  河田拓也
竹中労『聞書 庶民列伝 上』  佐藤賢二
古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』 渡辺真吾
『脚本家白坂依志夫の世界』 松本るきつら
高野真之『BLOOD ALONE』 たかやまひろふみ

【エッセイ】
追悼 出崎統  松本るきつら
「祭ばやしが聞こえない 〜関東甲信越小さな旅打ち〜」  天野剛志

『For Everyman』発刊の言葉に替えて
ジャクソン・ブラウン&デヴィッド・リンドレー『LOVE IS STRANGE』について 河田拓也

表紙イラスト TAIZAN
A5判236P

SDP出版 「余談 LEVEL 7」

余談 レベル7

余談 LEVEL 7(SDP出版)¥1500

会いたい人に会いに行き、愚にも付かない余談を延々と繰り広げる──。

スチャダラパー自らが編集人となって作るインディーズ雑誌、その名も『余談』の2011年度版、第2号。

(前略)「21世紀」はこの3.11から始まったのか?と思わずにはいられません。
「もう今までとは決定的に違うゾ!」が既にシミジミ実生活でやって来ています。何か違うメガネを掛けているというか、そもそもかつて掛けていたメガネを無くしてしまったと言うか…。んで、恥ずかしいハナシですが、3.11直後はともかく取り乱していました。現実が途方も無さ過ぎました。でか、そこまで想像力がなかった。所謂「想定外」だったのかもしれません。「悲しみ」のスケールがはんぱない!
でもやるんだよ! でも、やるんです。もうかつてのメガネは無いかもですけど、目を凝らしてオモロを探してそこに賭けるしかないンですよね。余談ですが」(まえがきより)

そんな覚悟で、それでも“パーティを続ける”SDPの余談。こんな時だからこそ、お楽しみください!

主な内容は—

●余談「レベルの高い対談」
根本敬×SDP「大人気ない大人になろう!」
清水ミチコ×SDP「ものまねディーバと120分!」
天久聖一×SDP「同世代余談!」
バカリズム×BOSE「バカリズムの頭の中!」
サイプレス上のとロベルト吉野×ANI「ヒッピホップ家庭訪問!」
かせきさいだぁとBOSEの「ギャルオヤジ!」
シャシャミンとSHINCOの「登戸・向ヶ丘遊園ウォーカー!」
アルファWADAの知恵袋
ロボ宙伝説

●余談「レベルの高いエッセイ」
宇多丸(ライムスター)
高橋洋二
川島明(麒麟)
工藤キキ

天久聖一プロデュースの「ヤンキーステッカー」などいろいろ入った豪華ステッカーシートのおまけつき。

A5判144P

余談 ステッカー

大橋裕之『漫画作品集』

漫画作品集

大橋裕之『漫画作品集』¥525

好評『シティライツ』連載中の大橋裕之が、2006年以降に同人誌などに寄稿した短編漫画8本に、描きおろし1本を加えてまとめた作品集。
それぞれの同人誌のカラーなり特集やテーマに関連して描かれているものもあり、自身で発行していたものとは少し違った趣きがあります。
2011年の京都でのイベント「きょうと小冊子セレクション」用に作成されたもので、増刷予定はないそうです。

A5判64P