酒とつまみ 9号「記憶にございません!」 ¥400
仕事をして、酒を飲み、その合間をぬうように作られる『酒とつまみ』。ハードなのかゆるいのだかわかりませんが、酒のプワーはすごいもので、号を重ねるごとに評判を呼び、タコシェでも季節や老若男女を問わずたくさんのお客様に愛されています。
今回の巻頭特集・記憶にございません!では、酔っ払い16人の記憶なき失態の告白。酔ってバーを出てチャリじゃ危ないからとタクシーを拾ったはいいけど気がついたときはパトカーの中…いったい俺はどうしたの?な体験から、密かに想いを寄せる女性を飲みに誘って嬉しさのあまり飲み過ぎてやらかした赤面行為、いくらなんでもこんなものを買ったり冷蔵庫に入れるの? といった困った大人のお話ばかりです。
「今宵イカグラスを片手に…酒でなくしたモノ勝手に座談会」では、イカグラスに日本酒のみならず、ビール、ワイン、シェリー、グラッパと様々なものを注ぎながら座談会。
毎回、すてきなゲストを招くのではなく、編集部が押しかけ飲ませて聞き出す「酔客万来」のコーナーでは松尾貴史さんが、横山やすし、中島らも、原田芳雄、ロックのUさん、岡本太郎といった強者たちとの心温まる交流OR緊張の遭遇体験などをモノマネつきで披露。
「今夜すぐに作れる味噌つまみ」は、どんな食材とも相性のよい味噌を使ってつまみのヴァイリエーションを増やすコツを伝授。「酒場盗み聞き」では中野駅北口に高校時代のサッカー部仲間だった青春中年オヤジたちの話に耳をすます。ハゲ、デブと罵り合う心の垣根を取り払った30年来の友情の素晴らしさが伝わってきます。
「思いつき研究レポート」では奈良漬けなど酒以外のものを飲食してアルコール検知器ではかってみることに…。
A5判 80P
月別アーカイブ: 2007年1月
「ハムサラダくん」復刻出ました
吉田忠『藤子不二雄物語 ハムサラダくん完全版〜上〜』¥1365
富山の小学校に転校してきた少年が、自分と同じマンガ好きの少年に出会い、意気投合して二人でマンガを描くうちに、手塚治虫先生にあこがれてプロになるべく上京。同じ志の仲間たちと同じアパートで漫画を描きながら、夢を実現してゆく…、この藤子不二雄先生の物語は藤子不二雄A先生ご自身が『まんが道」として描いていらっしゃいますが、その連載中に、小学生向けにリライトしたもうひとつの『まんが道』、藤子スタジオの第一アシスタントだった吉田忠先生による「ハムサラダくん」がコロコロコミックに掲載されました(77〜80)。
同一人物がモデルで、連載時期が重なることもあって、リアルタイムで読んでいたover30の読者たちの記憶では、両者がビミョーにリミックスされていたりするようですが、「ハムサラダくん』だけに描かれているエピソードがあったり、藤子不二雄A視点と藤子・F・不二雄よりの視点の違いがあったりと、相互補完的で比べて読むのが楽しい内容となっています。
『ハムサラダくん』復刻にあたっては単行本未収録分もあわせ上下二巻の完全版となっています。下巻ももうじき発行の予定です。完結のときには、イベントをやるかも!
会田誠も出演!『ふたつの女』DVD入荷しました
評論家として「光と影/映画監督・工藤栄一」「大俳優・丹波哲郎」などの著書があり、映画作家としてもマニアックな作品を撮り続ける奇才・ダーティ工藤が、『縄文式2』以来、5年ぶりに発表した新作『ふたつの女』のDVDが入荷しました。
●DVD『ふたつの女』59 min + 特典映像16 min
脚本・監督:ダーティ工藤/撮影:クラウス・マンスキー/音楽:GOLDMAN
出演:岡田裕子、会田誠、佐川銀次、ダーティ工藤、早乙女宏美、ゆき、徳井唯
現代美術アーティスト、会田誠の妻であり、自らもアーティストとして活動する岡田裕子と、SMクラブのママである徳井唯の半生を、それぞれの作品や回想映像を織り交ぜながら辿るドキュメンタリー風ドラマ。
岡田裕子と会田誠の夫婦は、完全にその仲が冷え切っており、離婚は決定的。やがて夫のもとを去った裕子は、自分の作品や半生を振り返りながらひとり歩んでいく。そんな彼女のそばを通り過ぎるSMクラブ「エラルド」代表・徳井唯。不倫相手との関係を清算しようと考える唯もまた、自分のこれまでの生き方を思い返す。
ファンキーなスプラッタバイオレンスアクション漫画「我が名は奴隷」
kisirian「我が名は奴隷」 ¥500
醜く巨大な独裁者のもと、天にそびえる塔を作るため石運びの労働をさせられる少年奴隷たち。独裁者の手先となって鞭をふるい子供を働かせるのは、ボディコンメイド服orボディコンセーラー服などを着用したお姉様たち。少しでも命令に逆らったり気にくわないことを口走ろうものなら、奴隷も手先も、ひねり潰され、踏みにじられ、虫けらのいように殺されてゆく。
そんな恐怖と不条理の中、ルサンチマンをためた少年が命を賭して反逆の鬼と化す! 少年の腹を突き破って出てきた怒りの化物はトランス状態の少年を背負い、建造現場で暴れまくり殺戮を展開する!!
その凄まじさはさながら、諸星大二郎先生の「西遊妖猿伝」で破壊の限りを尽くす無支奇に乗った悟空のようであり、でもでも、絵柄のファンキーさと誇張されすぎた独裁王国の描写、「我が名は奴隷」のタイトルが示す大時代的な演出でもって、滑稽かつSMなんです! 楽しいスプラッタ、デス。
B5判 66P