日別アーカイブ: 2020 年 8 月 31 日

「ベーシックローズ 香港の法律に残されたもの / BASIC LAWS on what’s left of Hong Kong’s Law」

「ベーシックローズ 香港の法律に残されたもの / BASIC LAWS on what’s left of Hong Kong’s Law」 ¥800+tax

香港で2019年初夏にはじまった香港の民主化運動は、当初、200万人にもおよぶ市民が参加する平和的な集会や行進でしたが、要求に応じない政府や暴力で市民を取り締まる警察と、民主派との間で抗争が激化します。

やがて、2020年6月、国安法が中国政府により香港に導入されたことで、「一国二制度」が実質的に骨抜きにされ、民主化運動や言論の自由も大幅に押さえつけられる状況に直面しました。

イギリスの統治下でも、法の下で万人が平等に異議申し立てを行い、法の裁きを受け、返還後もこの制度を受け継いできた香港。
その法治と自由の中で育ち、2019年の民主化運動を法学徒として見てきた著者が、警察による不法逮捕や暴力の横行とそれを黙認してきた司法に対し忸怩たる思いを抱きながら、今後、法と法に関わる者にできることを真摯に問い、考えを綴った冊子。

「我々には、持っているものをしっかりと理解し、守り抜く義務がある。
そして、過去一年間してきたように、臨機応変に立ち上がらなければならない。
想像力、打たれ強さ、そして気高さを持って。」

同時に、日本の制度や法のもとで、日本人にできることについても考えさせられる一冊です。
香港版に続いて、日本の人にも向けた邦訳版での出版になります。

A5判40pages 英語/日本語

40代日本人男性「Hong Kong political graffiti & buff ~ 2019年夏 香港民主化デモ 逮捕された記録~」

40代日本人男性「Hong Kong political graffiti & buff ~ 2019年夏 香港民主化デモ 逮捕された記録~」¥2000+tax

著者は、世界各地の消されゆくor消されたグラフィティを撮影して収集する40代の日本人男性。

社会的なムーブメントにあわせて町の中にグラフィティや落書きも増えることから、2019年夏、民主化デモで注目される香港に飛び、建物や公共物に、見事な段取りで手早くスローガンやグラフィティが書かれ、日々更新されてゆくのを目の当たりにし、激動を肌で感じながら、撮影に精を出していた。

8月31日、各地でデモが発生する中、デモ参加者を警察が地下鉄太子駅の車両の中まで追い詰め、メディアや救護を締め出した構内で催涙スプレーを噴射したり殴打する大事件が発生した(事件の真相は今日まで不明)。
著者は、このとき対岸の湾仔にいたが、ここでも催涙ガスの中、デモ隊が警察に追われていたため、その場から逃げ出したものの、(たまたまデモ隊カラーと同じ黒の服を着ていたこともあり)数人の武装警官に捕まってしまう。

これは、著者が撮影した、2019年8月〜12月まで香港の街中に出現した民主化運動に関連した落書きの写真とともに、自身の逮捕の経緯や保釈後についての手記をまとめたもの。

明確な落書きだけでなく、上塗りされたもの、何度も貼ったり剥がしたり、書いたり消したりした攻防の痕跡も含めて、町に刻まれた痕跡を記録した写真集。

困難にある香港への応援と、日本人に香港の状況に注目して欲しいという気持ちから作ったそうです。

A5判68pages Japanese/English/Cantonese 日・英・広東語