日別アーカイブ: 2017 年 7 月 25 日

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」¥1200+税

字とタイポグラフィを愛する、TDC (東京タイプディレクターズクラブ)の同人誌。
編集長 は毎号交代、1 冊 1 テーマ、発行は不定期、定められたフォーマットはなし、という不思議な自由冊子です。

2号のテーマは、LIVING THINGS「鳥獣虫魚」。

デザイナーの視点からは、文字やフォントが、蛇や虫、鳥のような動く生き物にも見えることもあるようで、そうした目を持つデザイナーたちが、眺めたり考えるいきものについて語っています。

編集長と表紙デザイン を井上嗣也、本文ページデザインを祖父江慎、造本設計を菊地敦己が担当。

TDC 会長の浅葉克己をはじめ、有山達也、伊勢克也、井上嗣也、井上庸子、葛西薫、菊地敦己、祖父江慎、 仲條正義、中村至男、服部一成の 11 名に加え、ゲスト寄稿者に写真家・宮崎学とジョン・ ワーウィッカーを迎えた特異な執筆陣となっています。

A5判変型 48pages 1200部限定 アイレント中綴じ / ダブル表紙
表紙は2種類ありますが、本文は同じです。

70年代、文学を志す一青年の日記〜創作 1973年10月〜1975年7月

創作 1973年10月〜1975年7月 ¥1300+税

どこの誰が書いたかわからない70年代の日記ーーー

書き手は、文学を志し、名作や話題作を読破し、学びながら、自身が「凡人」であることを自覚する。
それゆえに、自らを追いこみ、職を辞して後道を絶ち、さらには食い詰め、日雇いに就き、その実直さゆえに勝負師の素質もないのにギャンブルに囚われ(=カモられ)、借金を背負い、心折れては気持ちを新たに、旅に出る…

しかし、旅は転機も奇跡ももたらさず、主人公は己の凡庸さんを噛み締めつつ、精神世界に関心を抱きはじめるたところで日記は唐突に終わる。

凡庸さに苦悩し、真摯に創作を志す昭和の若者の心情が日々が、数行の天気や用件、思考を綴った簡潔な文から伝わってきます。その、悩ましさ、不安や焦り、諦めetc.は、時代に関係なく何かを志す者に響きます。

B6判184pages