月別アーカイブ: 2013年3月

関根美有「いままでのまりちゃん」

いままでのまりちゃん

関根美有「いままでのまりちゃん」(エベレストライブラリ)¥571+税

「ママール・フ・モモール、なりに」や「ずばぬけたバラ」などのジンがタコシェでも人気で、アックス新人賞佳作を受賞した関根美有さんの最新作品集が届きました。
自主制作したコピー誌「まりちゃん」(2010刊)、「もっとまりちゃん」(2011刊)、「やっとまりちゃん」(2012刊)をまとめて、おまけマンガと解説をつけたものです。

公務員のまりちゃんは、いつでもどこでも、どうでもいいようなことに考えを巡らす、空想世界と現実を行き来するような女の子。
それは小さい頃に、お母さんがお父さんと別れて家を出ていってしまったり、学生時代に勉強熱心でなくバンドでドラムなどやっていたことと関係あるのかもしれないし、あまり関係ないのかもしれない。
とにかく、まりちゃんは、ごはんを作ったり、日常の音を拾い集めながら、街や職場で誰かを観察したり、本を探したり読みながら、突然、空想の世界や過去や未来に飛んで、解決というゴールを目指すでない考えを巡らせます。

そんなまりちゃんに通じる、エベレストライブラリによる解説の文章もまた魅了的。
(まりちゃんがドラム担当だったことから)「ドラマーはバンドの背中を見守る観察者である。
観察者は考察者となる」など、その視点は日常のリズムをしっかり刻みながら、観察、考察する作者にも重なります。読者はまりちゃんや関根さんの思考を辿りながら、気持ちよく日常を逸脱して再び日常にソフトランディングすることができるのです。
※最初の説明の際に、解説文を作家によるものとしておりましたが、編集・制作を担当するエベレストライブラリスタッフブロガーさんによるもものです。お詫びして訂正いたします。
A5版104pages
「Prologue-Gymenopédie-」でも関根さんの作品がご覧になれます。

もぷ子「すごく短い話たち」「おらが村にもプーンが来た」「イッテルビーム」

「何かを見つめる怒れる少女」で小学館IKKIデビュー、comicリュウで「夏の味」銅龍賞を受賞したもぷ子の自主制作ジン3種。

すごく短い話たち

最新作「すごく短い話たち」¥300+税

タイトルの通り、1~2ページのすごく短い?短編9本を収録。
ふと思いうかんだヘンな考え、日常の中の一瞬の思いなどを切りとったような9シーンです。
「強風注意報」「返信」「シュール来たりなば」「赤い手」「屋根の上」「ドレミを知らない子供」「全速力」「鏡の中のどじょう」「若気の至り」
A5判20pages

おらが村にもプーンが来た

「おらが村にもプーンが来た」¥300+税

子供には見えないけれど大人には見えるというプーンがやってくると、人々は活気づく。ある者は神輿をかつぎ、ある者は踊り、ある者は供え物を作り、熱狂の中、祭りに興じる…。
言葉にできない祭りのあの高揚とその後の日常を描いた短編。
A5判24pages

イッテルビーム

「イッテルビーム」¥400+税

大学の学祭用い描いた「ガマの穂」、力の抜け具合が気に入っている「こむそうさん」、未来の生活や部屋を様子を描いてみた「A.D4056」の3本を収録。
A5判32pages

「ライオンの首 呪みちる作品集 1996-2012」発売記念 サイン会+原画展示

ライオンの首

呪みちる先生の単行本未収録作品集「ライオンの首 呪みちる作品集 1996-2012」を記念してタコシェにて、サイン会を行ないます。ホラー漫画家デビュー以前の1996年に「ヤングアニマル」に掲載された初期の連作を始め
これまで単行本未収録だった作品23本+1本を収録。カラーページには映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で使用した原画、『火曜曲!』で使用したAKB48のイラストなどを収録し、430ページと読み応えたっぷりのボリュームになります。トラッシュカルチャーの総合雑誌TRASH-UP!!からの初コミックブックです。

「ライオンの首 呪みちる作品集 1996-2012」
発売予定日 2013年3月29日(金)
販売価格 ¥1,800(税別)

タコシェにて同書をお求めのお客様に整理番号つき参加券を配布いたします。

終了しました。ご来場の皆さん、強風の中をどうもありがとうございました。

発売に合わせて、収録された作品の中からセレクトした原画を店内で展示中!

呪みちる ライオンの首

幻のカルト映画『ザ・キャッター』のコミカライズも収録。

岡本健「n次創作観光 アニメ聖地巡礼/コンテンツツーリズム/観光社会学の可能性」

n次創作観光

岡本健「n次創作観光 アニメ聖地巡礼/コンテンツーリズム/観光社会学の可能性」(北海道冒険芸術出版)¥762+税

全国に各地に出現するようになった「アニメ聖地巡礼」。
これまで、観光の対象になりえなかった地域や史跡が、アニメに取り上げられることで、一躍脚光を浴び、多くの人々が訪れる現象がおこっています。

この現象に着目した、観光のスペシャリスト岡本健は、『らき☆すた』の聖地・埼玉県久喜市鷲宮や『けいおん!』の聖地・滋賀県豊郷町などを、5年以上わたり、ブームにさきがけフィールドワークを行ってきました。
この研究を、NPOの北海道冒険芸術出版が、ムックのような手頃な価格と親しみやすいデザインで本にしました。

観光による他者との出会いと、初音ミクに代表される「N次創作」が持つ情報拡散力が結びついた「n次創作観光」。“観光”と“コンテンツ”が出会うことで生まれる日本発見や地域形成の可能性、観光の未来について考えます。

A5判108pages

n次創作観光

季刊サルビア28「ひらいて たのしい ハニカムペーパー」

季刊サルビア28

季刊サルビア28「ひらいて たのしい ハニカムペーパー」¥476+税

グラフィックデザイナーのセキユリヲさんの図案と、伝統工芸や地場産業などの職人さんたちとコラボして、衣食住を豊かにする物づくりを行うサルビアの発見や活動をお届けするジン「季刊サルビア」

今号の特集は蜂の巣みたいな構造の360度ひらく紙をハニカムペーパー。
はて?と思う人、小さい頃に七夕飾りとかで見たことある、アレですよ。
そのハニカムペーパーを使ってつくる、部屋のかざりやメッセージ、カードのつくりかたを、型紙つきでサルビア工房の上原かなえさんが紹介します。
また、国内に2カ所しかないハニカムペーパーをつくる工場、愛媛の山中商事さんを訪ね、ハニカムペーパーと、サルビアオリジナルのはなさくメッセージカードができる過程も紹介します。
つながりコラムは、2011年に京都にオープンしたセレクト古書店〈世界文庫〉を取材しています。

連載 つながりコラム 第23回 世界文庫へようこそ
沖縄すたこら日記 文・白井明大

A5判変型 28P

季刊サルビア28 季刊サルビア28

季刊サルビア28 季刊サルビア28