日別アーカイブ: 2013 年 3 月 7 日

漫画誌 大西真人/三好吾一「バス」

バス

大西真人 三好吾一「バス」(山坂書房)¥286+税

時流に左右されず、地道に自分たちの漫画を描く、を信条に漫画同人誌「山坂」を発行する
山坂ヨサンセン(三好吾一、大西真人のユニット)から二人の作品集が出ました。

収録作品は
■大西真人 「浮雲先生」(パン/水まんじゅう/海)
■三好吾一 「デート」

大西は、日常会話の中の妙な脱線や余談のさらなる余談のそのシーンを
三好は動物園に行って動物を見てない妙なデートを描いています。

A5判28pages
※山坂書房の銘入り鉛筆(HBとBの二本セット)つきです。

大西真人「浮雲先生」

三好吾一「デート」

バス 銘入り鉛筆

関根美有「いままでのまりちゃん」

いままでのまりちゃん

関根美有「いままでのまりちゃん」(エベレストライブラリ)¥571+税

「ママール・フ・モモール、なりに」や「ずばぬけたバラ」などのジンがタコシェでも人気で、アックス新人賞佳作を受賞した関根美有さんの最新作品集が届きました。
自主制作したコピー誌「まりちゃん」(2010刊)、「もっとまりちゃん」(2011刊)、「やっとまりちゃん」(2012刊)をまとめて、おまけマンガと解説をつけたものです。

公務員のまりちゃんは、いつでもどこでも、どうでもいいようなことに考えを巡らす、空想世界と現実を行き来するような女の子。
それは小さい頃に、お母さんがお父さんと別れて家を出ていってしまったり、学生時代に勉強熱心でなくバンドでドラムなどやっていたことと関係あるのかもしれないし、あまり関係ないのかもしれない。
とにかく、まりちゃんは、ごはんを作ったり、日常の音を拾い集めながら、街や職場で誰かを観察したり、本を探したり読みながら、突然、空想の世界や過去や未来に飛んで、解決というゴールを目指すでない考えを巡らせます。

そんなまりちゃんに通じる、エベレストライブラリによる解説の文章もまた魅了的。
(まりちゃんがドラム担当だったことから)「ドラマーはバンドの背中を見守る観察者である。
観察者は考察者となる」など、その視点は日常のリズムをしっかり刻みながら、観察、考察する作者にも重なります。読者はまりちゃんや関根さんの思考を辿りながら、気持ちよく日常を逸脱して再び日常にソフトランディングすることができるのです。
※最初の説明の際に、解説文を作家によるものとしておりましたが、編集・制作を担当するエベレストライブラリスタッフブロガーさんによるもものです。お詫びして訂正いたします。
A5版104pages
「Prologue-Gymenopédie-」でも関根さんの作品がご覧になれます。

もぷ子「すごく短い話たち」「おらが村にもプーンが来た」「イッテルビーム」

「何かを見つめる怒れる少女」で小学館IKKIデビュー、comicリュウで「夏の味」銅龍賞を受賞したもぷ子の自主制作ジン3種。

すごく短い話たち

最新作「すごく短い話たち」¥300+税

タイトルの通り、1~2ページのすごく短い?短編9本を収録。
ふと思いうかんだヘンな考え、日常の中の一瞬の思いなどを切りとったような9シーンです。
「強風注意報」「返信」「シュール来たりなば」「赤い手」「屋根の上」「ドレミを知らない子供」「全速力」「鏡の中のどじょう」「若気の至り」
A5判20pages

おらが村にもプーンが来た

「おらが村にもプーンが来た」¥300+税

子供には見えないけれど大人には見えるというプーンがやってくると、人々は活気づく。ある者は神輿をかつぎ、ある者は踊り、ある者は供え物を作り、熱狂の中、祭りに興じる…。
言葉にできない祭りのあの高揚とその後の日常を描いた短編。
A5判24pages

イッテルビーム

「イッテルビーム」¥400+税

大学の学祭用い描いた「ガマの穂」、力の抜け具合が気に入っている「こむそうさん」、未来の生活や部屋を様子を描いてみた「A.D4056」の3本を収録。
A5判32pages