武富健治『掌編集』¥525
『鈴木先生』で知られる武富健治さんは、少年時代から友人と漫画の同人誌を作ったり、大学漫研の部内誌で作品を発表し、現在でも胡蝶社名義で作品を自費出版を続け、自ら編集者・解説者となり自作を眺め磨きをかけて独自のキャリアを築いてきましたが、そのシリーズの最新刊です。
作者が高校3年から大学3年くらいの間に、同人誌や漫画研究会の月刊コピー誌などのために描いた作品の中から、”比較的作品としてしっかりしたもの”と語る10編をセレクトした短編集です。
いつものように自作解題もあり、学生でありながら旅行ものを描くために九州へ取材したことなど、描いた背景なども語っており、武富作品のルーツや背景を知る上で面白いのですが、粗いタッチと細かいペンの描き込みが混在しているあたりに、若さと作風を確立する以前のなみなみならないエネルギーを感じさせます。
巻末には『鈴木先生』の連載直前に、後輩の同人誌のために描きおろした最新短編で時代ものの「右馬之佐東行日記」が収録されています。これは『蟲愛づる姫君』の続編にあたるもので、中世のちょっと怪奇なお話になります。最近の作品ですが同人誌つながりということで収録されています。(単行本未収録)
A5判74P
月別アーカイブ: 2007年11月
ロマンポルシェ。10周年復刊! ロマン優光「音楽家残酷物語」
ロマン優光「音楽家残酷物語」 ¥840
結成10周年を迎え、記念イベントも盛り上がったロマンポルシェ。のディレイ担当ロマン優光さんの唯一の著書でしばらく品切だったエッセイ集?「音楽家残酷物語」がこの機会に重版されました!
「何をやりたいのかさっぱりわからないが、俺に才能があることだけは確かだ」と自認し、かつて来日ミュージシャンの公演で自分の肛門にドラムスティックを突っ込んで大騒動を巻き起こしたこともある孤高のアンチ・ミュージシャンが前人未踏のスタイルで書き下すエッセイ・評論集。ロマン優光の友人でもある編者が2年半にわたって受け取り続けた雑記を、ほぼ受け取った順に手書き文字のまま収録し出版(活字版も巻末に収録)。パンク、アイドル、漫画、文学、ナチスの拷問、スカトロ、ペドフィリア、AV女優などなどについて書き散らしています。
第1回中原昌也文学賞受賞!
A5判 120p
ジル・ベルケの最新写真集「MIRKA』とモデルMIRKAさんのアートブック
GILLES BERQUET 「MIRKA」¥5775
90年代からフランスのフェティッシュシーンをリードするボンデージフォトグラファー、ジル・ベルケの最新写真集です。
パートナーでもある画家のミルカ・ルゴシをモデルに、草木が豊かな郊外の景色の中のちょっとプライヴェート感漂う開放的な?ボンデージです。
ジル・ベルケ監督、ミルカ主演の映像DVDつき。舞台は同じですが写真集とは違った趣で、こちらはボンデージ小道具+お面やつけ尻、つけ胸などちょっとビザールな演出をしたミルカがいくつもの役を演じるように森の中や草原でプレイしています。
226×224 92P
MIRKA LUGOSI 『LE MALAISE ENCHANTE et autres contes muets』¥4200
こちらはそのミルカによる画集。フェティズム、ボンデージを描きながら、ぷりぷりなお尻をしてヒールは履いたワンちゃんたちが集い、毛皮や手袋、コルセットなどクラシカルな小道具が使われてフェミニンなフェティッシュワールドが繊細かつラブリーに描かれています。
228×165 40P
イギリスのヤバい音楽レビュー誌Sound Projector入荷しました
The Sound Projector Vinyl Viands ¥1470
ヨーロッパ、アメリカ、日本の実験系、というかヤバい〜forbidden〜音楽のレビューおよびインタビューを紹介するイギリスの雑誌The Sound Projsctoeの特別号です。
ジャズ、ロック、アート、ノイズ、実験etc.とジャンル不問、60年代から2006年までの100のレコードをセレクトして、詳細なレビューを掲載しています。
とりあげられているタイトルはこちらをご参照ください。
210×297 78P
The Sound Projector15 ¥1470
Sound Projector最新号。
black metal(今号の特集のひとつ)、US underground、electoronica、enviormente, noise、art music、drones、quiet music、guitars、songs、improvisation、freakdom、tapework、world music、などのジャンルのレビューが中心。
インタビューはRuss Waterhouse/mudboy/Peter Strickland/Clay Ruby/U W Owl
210×297 148P
四谷シモン「人形愛」サイン入
現在開催中の四谷シモンさんの小品展。
これにあわせて、現在、新本での入手が不可能な、初の作品集「人形愛」をサイン入でおわけいただきました。
四谷シモン『人形愛』
監修/澁澤龍彦 撮影/篠山紀信
人形作品が、様々な角度から寄りで、あるいはひきで撮影されていたり、着衣とヌードのヴァージョンがあったりして、じっくり細部も眺めることができます。
瀧口修造「人形螺旋–四谷シモンに」「志問糸文–ある幕間狂言のしたがきとしての試み」、
澁澤龍彦「未来と過去のイヴ」「メカニズムと少年」、
吉岡実「薄荷–(人は爆発する)四谷シモン」、
巌谷國士「聖シモンとその自動人形」、
高橋睦郎「人形愛宣言」、
東野芳明「シモンへの短信」
「ピグマリオニスム 人形愛の形而上学をめぐって」澁澤・四谷対談。
「四谷シモン語録」四谷シモン「シモンスキーの手記」「年譜」を収録しています。
330mm×255 120P ビニールカバーつき。