日別アーカイブ: 2007 年 10 月 24 日

『花輪和一初期作品集』サイン本入りました

花輪和一「花輪和一初期作品集」¥1365

 長らく入手困難だった花輪和一初期作品を厳選、デビューから70年代半ばまでの“因業耽美路線”作品を中心に、初収録、未発表作品を一挙収録。
 伊藤彦造直系の過剰な描き込みで展開される、救いのない因業話の裏にあるユーモアには意外な解毒効果が。原稿所在不明のため行本未収録となっていた作品もまとめてお蔵出し。
 初版限定仕様(金色を使ったカバーの折り返しや見返しなどがきれいデス)、単行本初収録「日本妖怪おどろ草子」二色ページ完全再現!
【収録作品】
肉屋敷/※怨乳/怨獣/赤ヒ夜/猟人/※復讐とかげ女/醜悪ゴキブリ男/かいだん猫/※捨子物語/豚女/戦フ女/※塗り込め蔵/※日本妖怪おどろ草紙シリーズ/※垢嘗/※六富道
(※印単行本初収録)
◎巻末自作解題「肉屋敷の頃」花輪和一
A5判224P
 サイン本は完売しました。ありがとうございます!
 また、すでに入荷しております、ひさうちみちお「精G』もサイン本が入りました。

DVD「便所四十八手 女体による和式」

山本純子『便所四十八手 〜女体による和式〜 平成十八年度版』¥1500

「臭いものにフタをする前に、ちょっと匂いを嗅いでみよう」をモットーに、誰しもが抱いてしまう情けない感情(恥ずかしい、かっこわるい、嫉妬、等)をテーマに創作に励む学生・山本純子さんによる映像作品。”ヒトによって否定される負の感情は、ヒトが笑う事によって肯定される”という哲学から、女子の便所での所作を四十八のパターンに分類し、ひとつひとつの動きに名前をつけ、NHKテレビのラジオ体操のように3人の演者が、3つの角度で同時に実演する様をこれまた教育番組的な実況&解説をまじえて収録しています。
それぞれの所作を図解し、説明を付した16Pのブックレットが封入されているほか、特典として、一技ポケットティッシュと一覧表ポスターがついています。

トリスタン・ツァラのアンソロジー『CirqyeTZARA』

Cirque TZARA no.2 ¥700
トリスタン・ツァラについてのアンソロジーですが、文学やダダイズムの研究にとどまらず、ツァラを糸口に様々な表現を考察しようという冊子です。

 日本におけるツァラ研究第一人者、大平具彦(北海道大学教授)による新訳『心の運行時刻表』とエッセイ
 中沢新一(芸術人類学研究所長、多摩美術大学教授)のエッセイ「頭上のコン―ツァラの詩法と神話思考―」では、ツァラがエルンストについて書いた文章『マックス・エルンストとイマージュの裏返し』、およびマン・レイのファッション写真について書いた『個人的好みとある種のオートマチスムについて』を軸に、ツァラの詩法をレヴィ・ストロースの神話公式と結びつけ、ダダの詩、特にツァラの詩が、人類学的にどれほどの創造性と重要性を持っていたかを説明。
 築野友衣子「癩と結晶のプリズム ―ツァラアトによるツァラ試論―」では、聖書の「重い皮膚病がツァラアト」であることから、ダダ期の有名な詩「風景の癩を病む白い巨人」が何を表していたかを、後年の作品『種子と表皮』に描かれたイメージを参考に分析。
 若手ホープ山本桜子のよる本邦初全訳の演劇作品『雲のハンカチ』とこれにまつわる恋愛譚エッセイ、実際にこの作品を上演した安武剛の「『雲のハンカチ』と演劇人ツァラ」などなど。
B5判48P