月別アーカイブ: 2007年8月

非モテ系同人誌「奇刊クリルタイ2.0」

「奇刊クリルタイ2.0」 ¥945

ネットで議論されている「非モテ」についての同人誌「奇刊クリルタイ2.0」が入荷しました。
【内容】
■特集1
・インターネットと非モテと自意識と ばるぼら×加野瀬未友
・スクールカースト映画座談会では山崎まどか、長谷川町蔵両氏を選者にアメリカの過酷なスクールカーストを知る映画5本を紹介
・「文化系トークラジオLife」を巡って プロデューサーの長谷川裕に「文化系、あるいは非モテについて」インタビュー、
■特集2:非モテレビュー(音楽、本、ゲーム、マンガ・アニメ)
■個人ページ
大野左紀子「非モテ女が見えないのはなぜ?」
匿名希望「私は悪い人間です」
古澤克大「非モテと政治」
Masao_hate「『殴らぬオタより殴るDQN』に秘められた、非モテによる社会批評
の可能性」
テラシィ「プレイオーディエンス」
inumash「僕はいつまでも「出来そこない」のまま。」
republic1963「非モテケータイ小説『もしもキミが』。」
junkMA「セックスという夢」
megane「ぼくの周りの「ややこしさ」について」
B5判64P

フランスのオルタナ系BDダビッド・ベー「大発作」

ダビッド・ベー「大発作 てんかんをめぐる家族の物語」(監修:フレデリック・ボワレ、訳/グラフィック・アダプテーション:関澄かおる)¥3990

 雑誌Penの「世界のコミック大研究。」特集でフランスのティエリー・グロンスティン、アメリカのスコット・マクラウドがともに注目作として挙げたフランスDabid B 『l’Ascension du Haut Mal』の邦訳版です。
 1959年生まれの作者の自伝マンガで、デビッドはまじめな両親のもと、兄、妹の兄妹や友達と遊び暮らすごく普通の子供でしたが、64年に兄がてんかん発作に教われたことから一家の生活は一変。
 まずは両親と兄のドクターショッピング、当時の技術ではリスクも大きかった脳外科手術をせまられた家族が出した結論は、手術を避け、西洋医学以外の療法を試してみることに。食事療法から、鍼やマッサージ、共同体での生活、霊媒師、占い師、宗教…、スピリチュアルからオカルト、あらゆる療法を試しながら、いつ終わるともわからない一家の戦いと迷走は続きます…。
 兄を助けたい気持ちと病気やオカルトひいては兄に対する反発の中、作者は創作へと向かい、やがて一家の戦いをすべて描くという彼なりの方法で事実と対峙します。
 
 家族ががんばればがんばるほど、家族愛が強ければ強いほど事態は愚かで悲惨で、それを誤摩化しなく描こうとすればするほど、物語や絵のタッチもヘヴィになり、人間の深部に入り込むことになります。
 和定食を食べ慣れた胃には、本場フレンチのフルコースがヘヴィなように、このフレンチオルタナ系BDを味わうには、読者にも心と頭のタフさが要求されるかもしれません! 

The Hatersの新作「NIKUMU 2007」出ました

THE HATERS 「NIKUMU2007 」¥2415

 1970年代後半から、パンクロック経由でノイズシーンで活躍を始めた、米ノイズ界の重鎮GX Jupitter-LarsenによるTHE HATERSの新作です。かつて「NIKUMU」のタイトルでノイズ系のリリースを行なってきた岐阜のレーベル”首つりテープ”より7インチが出されましたが、このたびレーベルの活動再開にあたり、新作が「NIKUMU 2007」と題して発売されました。
 全4曲入り、60数分のハーシュノイズとなっています。

男の墓場プロが配給「戦争の犬たち」明日から公開

 2006年春に公開された「任侠秘録人間狩り」、「怪奇!! 幽霊スナック殴り込み!」の制作・監督に続いて、牛次郎原作、横山まさみち画『やる気まんまん』を監督をするなど、映画界に飛び火する男の墓場プロダクションが、同プロダクションの看板俳優である飯島洋一氏主演で80年に公開された「戦争の犬たち」(ニュープリント)を配給! 明日から上映されます!

「戦争の犬たち」
2007年8月18日(土)〜 2007年9月7日(金)
下北沢 シネアートン
上映時間 13:10/20:00(毎日2回上映)
特別鑑賞券 1,300円—-タコシェにてお取り扱い中!!
当日券 一般1,500円、学生1,400円
 この映画は、和光大学の学生たちを中心とした独立プロ・騒動社の3作目にして80年公開。監督の土方鉄人(ひじかた・てむじん)と主演の飯島洋一を中心に「一人10万円もって集合!」の号令のもとに集まった素人青年たちの独立プロが外部の協力を得て初めて手がけた念願の35ミリ映画なのだそう。そんな成り立ちのこの映画を、やはり杉作監督の情熱の下集まった多士済々による男の墓場がリバイバルさせる—男のロマンは受け継がれてゆくのですね…。
【出演】飯島洋一、清水宏、椎名建治、港雄一、泉谷しげる、安岡力也、たこ八郎、龍駿介、堀礼文、小島光二、確水明、草薙幸二郎、梅津栄、佐藤慶、青木義朗
【スタッフ】製作:飯島洋一 小泉作一/脚本・監督:土方鉄人/撮影:伊藤英男/照明:磯貝誠/録音:斉藤恒夫/編集:高城哲/スチール:滝本淳助/助監督:成田裕介

飯島市朗先生の傑作集第2弾「スケバン貴族」

飯島市朗「スケバン貴族」(グッピー書林)¥1050

 カルト劇画を濃縮した異常世界の嵐! 濃密かつ不可解なクライマックスがひたすら続く熱狂の70年代劇画の秘境を復刻した「トルコ星座の男たち」(タイトルからして意味不明)から4年—-、一部のコミックファンを熱狂させつつ、マンガ史を書き変える飯島市朗先生再評価のビッグウェーブを待たずして第二弾がつ・い・に世に放たれた〜〜! しかも、お洒落でセクシーな装丁で!
 長年の鍛錬の末にテレポーテーション・セックスに成功した男の末路を描く「テレポーション」(ママ)、土地に生きるはずのお百姓が鍬の柄に刀を仕込んだ”仕込み鍬”というまわりくどい武器を持ち、なぜか田畑から田畑へと彷徨い歩く「流転百姓」、女性により開発された体のあらゆる部分を同時に満足させる快楽奉仕アニマル誕生エピソードを描く『性的人間」などなど…。
 激しい盛り上がりと意外な幕切れのアップダウンに息つく間もなく飯島ワールドを味わえる厳選6本の短編集です!
 巻末に、飯島先生自らが各作品について語るインタビューを収録。
(一般書店売りはしていません)
A5判136P