ちょっと間があいてしまいましたが、フェアが続いております、牛若丸出版の本の紹介です。
写真・佐々木光/ 文・米澤敬/監修・十河功二「funktion」¥2940
使いこまれた職人さんの道具のようなノコギリやドリルや斧のを間近に捉えた写真の数々。実は
これらはすべて昔の外科手術の道具。かわいい小鳥さんが持ち手がついた12世紀の開頭用斧、彫刻刀セットみたいな眼科の手術セット、自転車の一部みたいな開胸器…。プリミティブな痛そうな手術が目に浮かび身震いしそう。
千葉県印旛沼にある医科器械資料館収蔵のアンティークな手術道具に医療器専門家の十河功二が手配した20世紀後半の手術道具や豚の眼球!を佐々木光氏が、使い込まれた生々しさを伝えるかのように寄りで撮っています。
写真ページと米澤敬氏による少年時代のうんこの話をふりだしに子どもが抱く肉体や医術のイメージが綴られたエッセイと医療年表が紙を変えて8ページごとに交互に構成されています。
表紙は厚さ3ミリもあるボール紙を使用、表面を美しい写真で覆い、紙を折り返して包帯を模したコルスネスという包装紙素材のカバーを開くと、その裏にも外科手術年表が…(右端の画像)。
カバーから表紙、中身までメディカルアートな一冊です。
145×240 120P