牛若丸の本 2

伊藤俊治「唐草抄 装飾文様生命誌」 ¥2940

 唐草模様がシルクロードを渡って西洋から日本に伝わったのは歴史の時間にも勉強したコトですが、そんな教科書の一ページにも満たない記述を、実際に残された唐草装飾を辿って書物の中に旅してみると…。
 建物に留まる唐草の彫刻、美術品や工芸品から風呂敷にいたるまで、多数の写真や図版で見る古今東西の唐草が集まった唐草紀行としてもお楽しみいただけます。
 自然と形象の共振…人類の美の記憶を選ぶ文化の遺伝子=唐草、その長い旅の軌跡を多重なイメージと共に鮮明に描き出す文様形態概論。いつも、すてきな装幀の本を作る牛若丸らしく、本は美しい銀の唐草に覆われた函に入っています。
初判の赤(赤に銀の箔押しの唐草模様)バージョンと最新の青(青に金の箔押しの唐草模様)バージョンがあります。
【目次】
世界の唐草
第一章 唐草、その起源の旅
第二章 シルクロードと<生命の樹>
第三章 龍唐草と雲唐草
第四章 空想の花、陶酔の花
日本の唐草
第五章 花喰鳥と鳳凰
第六章 日本の植物、日本の記憶
第七章 日本の自然感情
第八章 日本の技巧
近現代の唐草
第九章 織りこめられ染めあげられる時
第十章 植物曲線と女性
第十一章 西洋と東洋の美の融合
最終章 四次元の唐草、新たな展開
A5判変形函入り 262P

これまで、三種類の函と表紙が出ています。

同じ青でも紙の質感と箔の色が違います。写真ではわかりにくいけどでもちょっと伝わってますよね…。

中は唐草の建築、アート、図版などでいっぱい。