甲野酉 漫画作品全集2 2010-2020「未踏」

甲野酉 漫画作品全集2 2010-2020「未踏」(セミ書房)¥1636+tax

甲野酉が2010年から、10年かけて描いた超能力漫画。

大学内の超能力サークル「未踏」は、スプーン曲げのような”わかりやすい”超能力を見せたりするのでなく超能力があることをしめすべく精力的に活動を行いテレビの取材を受けたり、学内で会見を行ったりする。
リーダーの神迫令のもと、普及活動をしたり、超能力を体験するために自身の感覚のより深い部分を掘り下げてゆくのが、真剣であるほど侵しがたり怪しさや不可解がにじみ出てくる。
超能力か、はたまたカルトか、不可思議な”未踏”域を漂う感覚が描かれています。
通常、共通の目的や利益をかかげることでまとまる集団から、わかりやすい目的や利益を取り除いた場合の人間像を描いているのかもしれません。

巻末に、評論や文芸創作の際の別名義・内島すみれとして書いた「未踏」のノベライズ版「アイドル係数」も収録。

A5判228pages