小田駿一「Night Order」¥8000+tax
いつもは、商業カメラマンとして肖像の撮影を中心に活動している小田駿一の初写真集。
コロナウィルス蔓延による緊急事態宣言下、著者が都内に出てみると、昼間は都市機能や生活を維持するために、それでも人々が働いているのに対して、夜の飲屋街には人っ子一人おらず、その景色を目の当たりにして衝撃を受けます。
多くの人たちが、罰則があるわけでもないのに、生活の糧を犠牲にしてでも、未知のウィルスから命を守り、困難を乗り越えようとしている切実さを記録しようと、カメラマンとして立ち上がります。
ふだんなら人々で賑わう週末の夜の街に出向き、誰もいない路地や街灯だけがともる通りを撮影します。ただ閑散としたのとは違う、緊急事態宣言下のゴーストタウン的な凄みと、未来への希望を託しての街の灯りとで構成されています。
記録的・報道的な写真でもあること、未知のウィルスに人々が立ち向かった緊急事態での希望と警鐘の入り混じる現実を長く残すために、本という形を選び、大事に手元において眺めてもらえるよう、プロダクトとしても完成度の高いものを目指したのだそう。
表紙の銀箔および背のスケルトン加工に施した銀箔は手作業で剥がしたり削っており、基本デザインは同じですが、一冊ずつ加工が異なります。
A4判128pages 500部
著者・小田駿一氏自身が、この本への想いをnoteにまとめていますので、ご参照ください。>>>