SPECTATOR スペクテイター39号 パンクマガジン『Jamの時代

SPECTATOR スペクテイター39号 パンクマガジン『Jamの時代』(エディトリアル・デパートメント発行)¥1000+税

1979年 3月から約1年に渡って毎月刊行されていた、自動販売機でしか買うことのできなかったパンク雑誌『Jam』。
ポルノ雑誌の様相を呈しつつも、プロレス、神秘主義、フリーミュージックなどアナーキーで濃厚な記事が掲載され、「伝説のサブカル雑誌」として現在も一部のファンから熱狂的に支持される、この過去に類を見ない過激な雑誌は、なぜ、どのようにして生まれたのか? サブカル雑誌の誕生神話に迫ります。

人気の絶頂の山口百恵の自宅から出たゴミを漁り、誌上公開して世間の顰蹙を買ったり、ガロでデビューしたものの、生活に困って長崎に帰ろうとした蛭子能収に原稿依頼をして偉大な才能をサポートしたり、ポルノというより独自のフェティシムズムを表現したエロをところどころ折り込みだり、大麻特集したり…、と雑誌でパンクを実践したJamの関係者たちへのインタビューや、その大胆さが今も伝わるページの再録などで構成された特集。

■インタビュー:『Jam』はどんな雑誌だったか?
◇「突き抜けた世界を追求したくて『Jam』を創刊した」
八木眞一郎(元・『X-Magazine』『Jam』編集者)
◇「面白いかどうかが一番大事ですよ。素人なんだから」
高杉弾 (元・『X-Magazine』『Jam』『HEAVEN』編集長)
◇「真之助に「好きなことをしてほしい」と思ってました」
村田惠子(同時通訳者)
◇「『Jam』も『HEAVEN』も「高杉弾の個人誌」だと思います」
近藤十四郎(グラフィックデザイナー)
◇「自動販売機でしか売らない雑誌! なんて面白いんだろう! !」
羽良多平吉(書容設計家)

■寄稿『Jam』について考えた
◇自販機本は僕らの学校だった/文・神崎夢現
◇『Jam』『HEAVEN』編集部の時代/文・金田トメ善裕
◇出版史における自販機雑誌と『Jam』/文・小田光雄
◇WHO’S WHO 人命事典 第3回/文・山崎春美

■『Jam』~『HEAVEN』誕生物語/漫画・伊藤桂司
■なぜなに学習塾 自販機本『Jam』ってなあに?/答える人・ばるぼら
■『Jam』創刊号を完読してみる/文・ばるぼら
■『Jam』面白記事よりぬき/構成・編集部
■再録『Jam』
■総目次『X-Magazine』~『Jam』~『HEAVEN』
■その他のコンテンツ
・連載:北山耕平「雲のごとくリアルに 飛雲編3」(暫定版)

B5判224pages