月別アーカイブ: 2019年9月

歩きながら考える step09 行きどまり、歩いてその先へ

歩きながら考える step09 行きどまり、歩いてその先へ(歩きながら考える)¥1000+tax

エディタースクールの仲間たちで2004年に創刊したスモールプレス「歩きながら考える」。15年間、歩いたり立ち止まり発行を続けて9号目。刊行以来初めて、「歩く」ことを中心に据えて取材を行い、サイズもひとまわり大きくなり、ページ数も増えました。
編集しながら、考えが行き詰まったとき、歩くことで心が解放される事を実感し、取材した人たちそれぞれの歩き方を集めた号。

特集:行き止まり、歩いてその先へ

滝口悠生(作家)エッセイ「歩くこと、書くこと、思い出すこと」
参加者と散歩をしたのち、その残像から文章を書くワークショップを行う滝口による散歩の効能。

柴田元幸(翻訳家)×熊谷充紘(編集者)対談「物語をたずさえて、西へ東へ。」
柴田元幸が、いま日本全国で精力的に朗読会をする理由は?

中山英之(建築家)インタビュー「それから、それから?」
ギャラリー間で行われた個展の話を端緒に、「建築」の独自のとらえ方について。

深井佐和子(キュレーター)エッセイ「歩き、愛し、生まれ直すこと」
安東嵩史(編集者)論考「信頼へ遡行する言葉」
後藤繁雄(編集者)エッセイ「お墓探しの、つれづれに。」
エレナ・トゥタッチコワ氏(アーティスト)Walking Imagination

182mm*182mm 104pages

カルチャー & タトゥーマガジン「SUMI(スミ)vol.1」

カルチャー & タトゥーマガジン「SUMI(スミ)vol.1」¥463+tax

タトゥーを入れている人も、入れてない人も楽しめるタトゥー×カルチャーマガジン。

エッセイ、インタビュー、町の情報ガイドなど。
登場するのはタトゥーを入れたアーティスト、紹介されているお店はオーナーのタトゥーの有無にかかわらずタトゥーに寛容な場所。

音楽やファッション、お茶やラーメンとともにタトゥーが誌面に登場し、ときには背景になったり、ときには前に出たりで様々な話題が楽しめます。

内容はーーー
[エッセイ]菊地成孔「サウナと銭湯」
[インタビュー]DOGMA Violence & Entertainment
[フォト]cover girl annie the clumsy
JNKMN×中華そば屋 伊藤
THE BARBA TOKYO(バーバー・神田)
TEA BUCKS(ティースタンド・代官山)
押上温泉 大黒湯(銭湯・押上)

A5判32pages

#FREEUSHIKU ZINE「ここにいるすべてのひと、ここにくるすべてのひと」

#FREEUSHIKU ZINE「ここにいるすべてのひと、ここにくるすべてのひと」¥926+tax

海外からの労働者を受け入れを拡大する日本。
しかし、一方で外国人収容所には無期限収容をサバイブして毎日を送る被収容者たちがいます。

半年を越え年単位になる長期(無期限)収容、あるいは所内での自殺や病死から、その実態が問題視される収容所。

それぞれの母語で綴られた被収容者たちの自筆メッセージと入管問題について様々な活動を行う支援者たちの報告とが交互に現れ、島崎ろでぃーの写真が収録されています。

これは発行しているFREESSHIKUはーーー
2018年4月13日、茨城県牛久にある東日本入国管理センターのシャワー室で、北インド出身のディパク・クマルさん(32歳)が9ヶ月の無期限収容の果てに自殺。
この直後から100名を越える被収容者がハンガーストライキをはじめ抗議が1週間以上続き、一部の参加者は懲罰房に入れられる事態が発生。
これに衝撃を受けた市民が、入管問題について、情報を共有し、話しあうために使ったハッシュタグが#FREEUSHIKUで、やがて、入管に関する活動を行う有志のグループ名にもなりました。
収容所での面会、差し入れ、面会の記録とネット上での公開、無期限収容廃止をもとめる署名、街頭アピール、収容所の壁の外からの呼びかけ、国会議員へのロビイングなどを展開しています。。

このZINEはその活動の中で記録され作られたもので売上は支援活動にあてられます。

A5判32pages+カード

※表紙の色は人々の多様性を現して、色々、ランダムです。
活動名はFREEUSHIKUですが、収録されているメッセージは品川にある東京入管のものです。

トキワセイイチ「きつねとたぬきといいなずけ」 vol.4

トキワセイイチ「きつねとたぬきといいなずけ」 vol.4 ¥741+tax

会社で大きなプロジェクトを任された青年・田中は日々の仕事の忙殺され、高尾山から田中の元に通っていたこぎつね・ナツネとこだぬき・タヌロヲも動物社会と人間社会の間でひそかに苦悩する。。。

田中への想いに気付いたナツネはかなわぬ恋をタヌロヲだけに打ち明け、もう一緒に人間の世界に来なくてもいいことを告げるが、タヌロヲは変わらずにナツネに寄り添う。

忙しいタナカにかまってもらえず、夜の町に飛び出した2匹は、気持ちの赴くままに遊ぶが、そこには思いがけない危険が待っていた…。

ネットに8コマ一話形式でアップしてきたシリーズを本にまとめるにあたり、8コマで語りきれなかった部分を再構成し、変則的な形式になり、これまでの物語に様々なエピソードが組み込まれ、独特な奥行きとリズムが加わりました。

A5判74pages

高寺彰彦「失われた水平線 THE LOST HORIZON ウンドゥルスム神話」

http://taco.shop-pro.jp/?pid=145312086

高寺彰彦「失われた水平線 THE LOST HORIZON ウンドゥルスム神話」(マンガ作品保存会MOM)¥1800+tax

1997年頃からアナログで作画が始められ、2007年ウェブ媒体に掲載が決まってから、終盤の20ページ弱のみフルデジタルで描かれた、壮大なファンタジー冒険譚の序章(未完)。

物語の内容にあわせて部分的にフルカラーが使われているため、モノクロ部分も塗りで描かれ、高寺彰彦の作画技術が惜しみなく披露されています。これを再現するため本書の印刷もモノクロ部分はKのみ、カラー部分のみCMYKでコントラストが際立ちます。

プロットやキャラクターのデザイン、など構想を知る原稿や鈴木淳也の解説も収録。
表紙絵は、闘病中で手の自由が効かなくなっていた作者に代わり山本二三による描きおろし。

●高寺彰彦
1960年静岡県下田市出身。
高校卒業後、上京して、漫画情報誌『ぱふ』に投稿をする傍ら、手伝いスタッフとなる。そこで出会った大友克洋作品に強く影響を受け、後に交流するようになり大友の『気分はもう戦争』『童夢』の作画を手伝う。

デビューはマンガ奇想天外、1981年1月号に掲載された「FOGGY GOBLIN」。以降、SFやミステリーなど様々な中短編を発表、様々な映画に大きな影響を受けた作風は、アクション活劇「サルタン防衛隊」、学園アクション「大脱走」を等を経て1988年代表作「悪霊」に結実する。
その後も、大作の構想を複数抱えながら、アニメ脚本やゲーム製作などに活動の場を広げ1992年、理想の作品『ナムチ』の連載を始まるものの、打ち切り未完。
2014年に多発性骨髄腫と診断され、闘病を続けながらSNSで、活発に発信を行っていたが、2019年4月23日、帰らぬ人となった。

B5判96pages