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高寺彰彦「失われた水平線 THE LOST HORIZON ウンドゥルスム神話」(マンガ作品保存会MOM)¥1800+tax
1997年頃からアナログで作画が始められ、2007年ウェブ媒体に掲載が決まってから、終盤の20ページ弱のみフルデジタルで描かれた、壮大なファンタジー冒険譚の序章(未完)。
物語の内容にあわせて部分的にフルカラーが使われているため、モノクロ部分も塗りで描かれ、高寺彰彦の作画技術が惜しみなく披露されています。これを再現するため本書の印刷もモノクロ部分はKのみ、カラー部分のみCMYKでコントラストが際立ちます。
プロットやキャラクターのデザイン、など構想を知る原稿や鈴木淳也の解説も収録。
表紙絵は、闘病中で手の自由が効かなくなっていた作者に代わり山本二三による描きおろし。
●高寺彰彦
1960年静岡県下田市出身。
高校卒業後、上京して、漫画情報誌『ぱふ』に投稿をする傍ら、手伝いスタッフとなる。そこで出会った大友克洋作品に強く影響を受け、後に交流するようになり大友の『気分はもう戦争』『童夢』の作画を手伝う。
デビューはマンガ奇想天外、1981年1月号に掲載された「FOGGY GOBLIN」。以降、SFやミステリーなど様々な中短編を発表、様々な映画に大きな影響を受けた作風は、アクション活劇「サルタン防衛隊」、学園アクション「大脱走」を等を経て1988年代表作「悪霊」に結実する。
その後も、大作の構想を複数抱えながら、アニメ脚本やゲーム製作などに活動の場を広げ1992年、理想の作品『ナムチ』の連載を始まるものの、打ち切り未完。
2014年に多発性骨髄腫と診断され、闘病を続けながらSNSで、活発に発信を行っていたが、2019年4月23日、帰らぬ人となった。
B5判96pages