「何者からかの手紙」(BOOKSOUNDS)一通につき¥150
街灯がぼんわりつき始める頃、手を突っ込んだポストの中に手紙が入っていました。
ああ、買い物の間に郵便屋さんがコトリ音とたてて置いて行ったのでしょう。
この手紙は何者からか。
封を切る前にあなたへお分けします。
そんな、メッセージが書かれた、ポストに入った何種類かの手紙。「仙人からの手紙」「タコからの手紙」「火星人からの手紙」「審判からの手紙」…いずれも茶封筒に入ったもので、切手状のシールが貼られています。中身は、それぞれの差出人からの手紙形式の短い不思議なお話…。実はこうした形の文芸作品って、いざ中身を読むと、外見の意匠ほどには意外性がなかったり、という事もあるので期待せずに、数枚の便箋に書かれた文を読んでみたところが、予想を裏切られました! ドーナツがあってはじめて存在する穴のような、ありそうでないものが、描かれています。