日別アーカイブ: 2012 年 3 月 12 日

創刊 未知の駅 Vol.1

未知の駅 vol1
未知の駅 Vol.1(諫山三武) ¥500
キャッチフレーズは「資本主義に巻き込まれながら、巻き返す手立てを考えるためのZINE 未知の駅」。
Alternative, DiY, Permaculture, Pirates, Architecture など、オルタナティブな視点を模索し、実践する人たちが集まる「未知の駅」。

3.11を体験しての創刊、テーマは「生きる」を問い直す。創刊の経緯や、テーマについては、「まえがき」から引用。長くなりますが、3.11以降の心情や今後のヴィジョンなど、今だから共有できる(したい)気持ちやテーマが綴られています。

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3.11以降、生活のとても基本的な部分ー衣食住ーにおいて大問題が生じている。放射性物質の問題だ。スーパーに行っても、レストランに行っても、外に出るだけでも、お化けのようについてくる「アイツ」に、いま頭を悩まされている。マスクはつけるべきなのか? 引越しをするべきなのか? 食べ物は産地から選ぶべきなのか? 今まで通りの生活を続けていていいのだろうか? というか、そもそも僕達は今まで何に頼って生きてきたんだ!? なんだかモヤモヤ〜〜〜っとして、落ち着かない!!

自分だけ? と思ったが、いやいやいや…全然そうじゃなかった。旅をしたり、人と話したりしていたら、この「モヤモヤ」への打開策を考え、もう既に動き出している人たちというのが、ちゃんといたことが分かった。ちゃんといるじゃないか! それも3.11が起こるずっとずっと前から。パーマカルチャー、スノボー、海賊文化、クラブやパーティ文化、りんご売り、マラソン…。みんな自分(たち)なりのやり方で、自分(たち)の「生き方」を思想・言葉・実践にしている。

「あ、こんな生き方もあったか!」とハッとさせられるような思考・生活様式・文化が、実は世の中には存在している。生き方や人生の選択肢なんてものは、僕が思っていたよりも、もっともっと「開かれた」ものなのかもしれない。「これは一度ちゃんと自分が出会ったモノをまとめておく必要があるな」と思った。それで気がついたら、こんなZINEが出来上がってしまった訳だ。ZINEなんて作ったことなかったし、どうやって作るかも知らなかった。でも、このアイデアを聞いてピンと来た周りの人たちが記事を書いてくれたり、資金を援助してくれたり、その他様々なサポートをしてくれた。人が集まれば、何かが出来る。このZINEが一体誰の役に立つのかは分からない。でも、同じくピンと来るものを感じた人に読んでもらえたらと思っている。その人に言葉を届けたい。

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メインコンテンツ—–
諫山三武「2011、夏、ヒッチハイク」

マスブチアヤコ「三台の車が教えてくれたこと」

山本敦久「Critical Ridingーヴァナキュラー横乗り文化(長野編)ー」

上野俊哉「パーマカルチャーにエコゾフィーの可能性を見出す CriticalとSpiritualの間で」

瓜生太郎 イラスト集

小笠原博毅×キャプテン・ジャック・スパ老 即興トークイベント「パイレーツ・ダイアローグ」

片山玲一郎「いのちの振れ幅」

小笠原博毅「独走論ー独り走ることー」

A5判110P

文芸雑誌 Witchenkare vol.03

Witchenkare vol.03

Witchenkare vol.03(yoichijerry) ¥980

インディーズ文芸創作誌ウィッチンケア(キッチンウェアのアナグラムになる造語)の第3弾。自主制作のノウハウのないまま創刊にこぎつけたウィッチンケアも、3号目にして執筆者も増えて、ISBNコードも取得。とはいえ、様々の書き手が、新しい事にチャレンジする場であったり、構想する作品の試作・公開のできる場、作品を通したネットワークの広がる場にしたい、という編集人の多田洋一さんのインディーズなスピリットはますます色濃くなってきています。
約1年ぶりの発行、小説、エッセイ、評論などジャンルもテーマも様々、しかし作品にはどこかで共鳴、通底するシンクロニシティがあり、3.11を経た同じ時代を反映したものになったとのこと。
「闇歩きガイド」の中野純の「美しく暗い未来のために」や、文芸評論の仲俣暁生が戦後史に重ねて自身の亡父の歴史を振り返るエッセイ「父という謎」、野宿愛好家のかとうちあきは台所まわりの異生物についてのエッセイなど執筆。

コンテンツは—
中野 純/美しく暗い未来のために
仲俣暁生/父という謎
久保憲司/僕と川崎さん
かとうちあき/台所まわりのこと
池本良介/Bearpark 〜Prefab Sprout と私
小田島久恵/スピリチュアル元年
武田 徹/お茶ノ水と前衛
栗原裕一郎/あるイベントに引っ張り出されたがためにだいたい三日間で付け焼き刃した成果としての「BGMの歴史」
浅生ハルミン/あの子
多田洋一/きれいごとで語るのは
藤森陽子/4つあったら。
吉永嘉明/ブルー・ヘヴン
大西寿男/棟梁のこころ ─日本で木造住宅を建てる、ということ
我妻俊樹/たたずんだり
木村カナ/パンダはおそろしい
稲葉なおと/段ボール
澤 水月/怪談問わず語り
友田 聡/手前味噌にてございます
やまきひろみ/小さな亡骸
高橋宏文/ブルー・ナイルと出逢った人生
木村重樹/更新期の〝オルタナ〟
多田遠志/電話のお姉さん
参加者のプロフィール

A5判190P