月別アーカイブ: 2011年1月

小明のあかほん

小明のあかほん

小明のあかほん ¥2100

小明のセルフプロデュース、自作自演本第4弾。グラビア中心だったこれまでの3冊に比べるとオフィシャルなファンジンのような趣向で、アイドル小明のプライヴェート大公開といった感じで、自宅での自分撮り、中野でのロケ写真や密着レポートなどの企画がつまっています。

内容は—-
○中野駅付近での私服姿のグラビア
○愛猫とのツーショットやバスルームでのセクシー&ホラーショットもある「詐欺写メ・クイーン小明の自画撮り写真館」
○一日を追った「小明のプライベート全部見せちゃうゾ」
○かなり小食?食べたものを写真で記録した「小明の胃袋三日間」
○ニコニコ動画内のサイゾーテレビでの自身の番組のレポート「小明の副作用大解剖」。出演時のコスプレの数々(丹下段平からおばけやゾンビまで)やスタジオ内の様子や舞台裏を公開。
○「10分で出来るゾンビメイク」メイクの過程を写真とキャプションで説明した後、完成したゾンビメイクにセーラー服を着用してのホラーグラビア(中野ブロードウェイが舞台)
—と、サービス精神あふれる、お得な内容になっています。

A4判28P

小明のあかほん1

小明のあかほん3

小明のあかほん3

ERECT MAGAZINE 001

erect magazine01

ERECT MAGAZINE 001(Erect magazine) ¥1575

創刊から、日にちが経ってからでナンですが、入荷情報。

「SF/オカルト/クラブミュージック/アート/ストリートファッション/アダルトビデオ/漫画/ゲーム…。カルチャーに捕われず、それらを見たり聞いたりした時、ボーダーレスに気持ちいい瞬間ってあると思うんだ。僕たち編集部のメンバーは”ERECT”を合言葉に、普通の雑誌では紹介されない様な、世界中のクリエイティブに関するコラムやインタビュー、コラボレーション作品を紹介していこうと思っているよ

インターネットが普及した今日、雑誌を取り巻く環境は悪くなったって言われてるよね。だけど本当にそうなのかな? モニターの画面だけでは伝えきれない、紙の手ざわりやにおい。ページをめくる音。本の内容だけでなく五感すべてで情報を受け取る気持ちよさ。昔好きだった古い雑誌をめくると自分の過去も蘇ってくるあの感覚。何より情報を残すってことに関して、紙以上のものはまだ生まれてないよね?

今回僕らは、写真を撮り、絵を描き、文章を書き、それをコピーして綴じて手渡す。紙の持つ機能を再認識することと、ものを創る本当の楽しさ、情熱を伝えるためにも、出版という手段を選んだんだ。こんな時代だからこそ、残るものを創ろうってね
ERECT MAGAZINE編集長/INUNCHU」

創刊号となるこの号では、サンフランシスコのアンダーグラウンド文化を特集、これに関連して、2010年秋にはDEAD KENNEDYSやGREEN DAYのアートワークなどで知られる伝説のアーティスト「ウィンストン・スミス」の招聘イベントも行ない、誌面だけでなく、シーンやネットワークを同時に作る意気込み?を感じさせるERECTE MAGAZINE。

そなわけで現地に飛んで、サンフランシスコのアンダーグラウンドシーンを牽引してきた面々に取材。70年代後半のパンクロックに触発されて創刊したRE/SearchマガジンのV.Vale、アーティストWinston Smith、アメリカのアングラコミックをプロデュースしてきた出版社LAST GASPのRon Turner、写真家のCharles Gatewood、Unknown MuseumのMickey McGowan、ジョンウォーターズに多大な影響を与えた映像作家George Kucharらのインタビューを掲載。

一方、この雑誌のクールなデザインを手がける河村康輔自身の作品をはじめ、青木京太郎、佐々木景、奥野真行、atsuhi、KING JOE、大塚咲、たべ・こーじ、MAGDRONら、YUBAI Yoshitsuguら日本の若いアーティストの作品も掲載。

16.5×24.8cm  136P

コミック+DVD 古泉智浩「ゾンビの森」

ゾンビの森

古泉智浩「ゾンビの森」¥1000

2002年頃から、地元の新潟で、映像のワークショップに参加するなどして、自主映画を作り始めた古泉氏。漫画を描く要領で、映画を撮影し編集すれば…と思ったものの、一人作業のマンガに比べ、細心の注意を払いながら様々な作業をこなさねばならない映像の難しさを体験するうちに気付いたことは、”オレは映画よりマンガの表現力がずっと上であることが身に染みてよく分かった”だという。
そこで、これまで4本の短編と5分未満のショートムービーを撮った中から3作目の短編「ゾンビの森」を自らマンガ化し、表現したかったことをよりクリアな形で発表! 映像での表現力と漫画とを比較すべく、これまでイベント的にお披露目されていた貴重な「ゾンビの森」DVDもついていますので、比較しながら立体的にお楽しみください。
とはいえマンガ化に満足せず、将来はこのマンガを基づいた本格的な映画化を希望しているそう。

物語は、ゾンビが日常に蔓延した地方都市で、浪人生の終一が、シンパシーを抱いていたダメおじさんを探しにゾンビがいるらしい森へと向かうところから始まる…。

B5判32P
DVD(本編13min 解説I 17min+解説II 13min+解説III 16min)

再入荷 泉信行「漫画をめくる冒険 下巻」

泉信行「漫画をめくる冒険 下巻」(ピアノ・ファイア・パブリッシング)¥1890

好評のうちに、品切れとなり、長らく増刷が待たれていた「漫画をめくる冒険」が、電子書籍時代にあえて、コマのシークエンスから成り立つ漫画という表現を改めて考えるべく?増刷されました。

本書は、漫画の読み方ではなく、漫画の読まれ方を検証する漫画読本。上巻では漫画を紙とインクからなるメディアとして、ページやコマの連続の中でいかに知覚されるかについてを述べた基本編でしたが、下巻ではさらに掘り下げて、より多くの作品を例に挙げ、コマの流れ、構図、パース、アングルなどを見ながら、作品の読まれ方を検証している。

これは、頭から湯気が出ていたら怒りとか、電球が絵がレテいたらヒラメキというようなお約束とは違ったレベルで、漫画がどのように知覚と結びついているかを考察したもの。

内容は—–

下巻の序 眺め・ながら・得ていくもの
ながく[永]
ながむ[詠]
ながれ[流]

第三章 視線の力学
読者のまなざし
アングル 傾いていく視線
ベクトル 向きとその強さ
『アレクサンドロス』の東制と西帰

第四章 漫画の読み方
漫画の文法
主体と客体
読み方から見え方まで

対談 夏目房之介×泉信行

終章 時間における人間
読書のおもいで
情報と情熱の保存

巻末資料 Ⅰ 空間すなわち時間
Ⅱ アングル揺動の八要因
Ⅲ ベクトルの効果

下巻解説「”あなた”のための漫画論」(さやわか)

みなもと太郎、スコッチ・マクラウド、板垣恵介、山野一、萩尾彬、荒木比呂彦、本宮ひろ志、長谷邦夫、手塚治虫、菅野博之、津田雅美、夏目房之助、浦沢直樹、島田英次郎、高野文子、安彦良和、ジョージ・マクマナス、吉住渉,赤松健、島本和彦、富樫義博、今日マチ子、乙ひより、大友克洋、高橋留美子、小林尽、富沢ひとし、赤塚不二夫らの作品を例にあげて検証。

A5判216P

であ・しゅとぅるむ

であ・しゅとぅるむ

であ・しゅとぅるむ(であ、しゅとぅるむ編集室) ¥1000

楳図かずおをテーマにアートクラスタたちが創作した漫画、小説、評論をまとめた冊子。100年前に表現主義を主導したヘルヴァルト・ヴァルデンによって創刊された美術誌「DER STRUM」が美術をリセットし新たな表現の可能性を探ったことに倣い、「であ・しゅとぅるむ」と題し、アートメディアとは一線を画したアプローチを試みています。

執筆者は、【マンガ】坂本夏子、遠藤俊治、宮田篤、荒木涼子、梅津庸一 【小説】伊藤亜紗 【評論】石岡良治

漫画は、楳図作品をリアルタイムで体験していない若い作家たちによるもので、楳図作品をベースにしたものから、一見、全く共通性のないものまで様々。また、文学・パフォーマンスのジャンルで評論を展開している伊藤亜紗が初の小説を発表し、2010年1月18日に東京芸術大学における石岡良治によるレクチャー(40000万字超評論)を収録。マンガ学、マンガ論をおさらいしつつ、資料をあたりながらのレクチャーをそのまま書き起こしているので、言葉は平易ですが、対応資料が本誌の図版だけではちょっと不足しがち。お手元の楳図本をひもときながらじっくり読んでみるのもよいかも。
A5判96P