うどん会「清龍ファンブック」

清龍ファンブック

うどん会(てらかわよしこ 田中としひさ 寺島令子ほか)「清龍ファンブック」¥430+税

東京に10軒ほどある、蔵元直営のリーズナブルな居酒屋チェーン清龍に魅せられた「うどん会」の面々が、その魅力と、おすすめの蔵元見学ツアーの模様をコミック形式でお伝えした、文字通りのファンジン。

大手の蔵元との差別化をはかり、直営店や通販、蔵元のみで限定販売される清龍のお酒。直販の強みを活かした安さはお酒だけでなく、つまみまで。
さらに、蔵元見学ツアーでは、社長の見事な話術と従業員たちによる生演奏や魚の解体ショーまでついた、至れる尽くせりの豪華聞き酒コースとあって、興味はつきない。
初心者にも清龍の楽しみ方をあますところなく伝える内容になっています。

ちなみに「うどん会」とは、うどんを打ったり、食したりする中年たちのサークルで日本酒や清龍とは直接関係なく、純粋なファン心理から作ってしまったジンだそうです。

目次
漫画「そもそも清龍って何ぞ」田中としひさ
漫画「夢の清龍のまき」ながた
漫画「龍の蔵へ行く 」寺島令子
漫画「せいりゅうっ 」てらかわよしこ
随筆「酒煙 高田馬場」 酒ごはん研究所・坂井淳一

A5判24pages

点線面 vol.2 2016年尾崎翠への旅 生誕120年を迎えた孤高の作家が生み・育てたもの

点線面 vol.2

点線面 vol.2 2016年尾崎翠への旅 生誕120年を迎えた孤高の作家が生み・育てたもの(ポンプラボ)¥1000+税

出会いの「次の一歩」から生まれる事に執着&アウトプットを試みるリトルマガジン第二弾。

2016年10月に生誕120周年を迎え、近年、静かに熱烈ファンを集める尾崎翠を特集。
作品や評論から作家を辿るよりも、ゆかりの土地や再評価を後押しした人々の取材に比重を置いた、フィールドワークによって尾崎翠と作品の魅力を読み解く。

年譜や作家や評論家たちのコメントで基本事項をおさらいした後、映画『第七官界彷徨 尾崎翠を探して』の成り立ちや後押しした吉行和子・理恵姉妹のこととあわせて監督・浜野佐知にインタビュー。またこの映画をきっかけに
講演や資料の発掘などを行い120周年イベントを開催した、地元、鳥取・岩見の人々の活動や研究成果をひもとく。

カラーページで、尾崎緑ゆかりの地を鳥取にめぐっています。(東京編もあり)

関連して「鳥取が熱いNOW!?」と題して、カフェや本屋など、個人店主の個性的な店が充実してきた模様を書店・汽水空港店主モリテツヤら店主たちインタビューとあわせて伝えます。

特別論考「趣味」は身を助く?(森下くるみ、和田静香、末井昭ほか)

B6判160pages

おっぱいトランプ

おっぱいトランプ

おっぱいトランプ ¥2315+税

グラドルとしてデビューし、現在はMCやラジオパーソナリティ、クリエーターとして活躍する松嶋初音発案のおっぱいトランプ。

水着を着たグラドルたちの胸の部分を見ただけで誰だかわかるという“おっぱい好き”が、26人のグラドルを集めて、すべて撮りおろしで作ったトランプ。
普通にトランプとして楽しむもよし、おっぱいと人物をあわせる神経衰弱に使ってもよし、楽しく”乳並べ”するもよし。トランプになり、独自にルールを作って遊ぶもよし。おっぱいがカードゲームに花と話題と笑いを添えます!

参加グラドル
青山ひかる/倉持由香/鈴木ふみ奈/星名美津紀/青木ゆり亜/今野杏南/園都/本郷杏奈
石原佑里子/佐々木麻衣/橘花凛/柳いろは/犬童美乃梨/佐藤聖羅/寺田安裕香/柳瀬早紀
上岡楓/佐山彩香/夏目花実/森下悠里/岸明日香/清水あいり/葉月あや/神崎紗衣/清水みさ/橋本梨菜

※今回、トランプ制作にあたり、グラドル出身の松嶋初音さんが、その仕事に敬意を払い、登場した全グラドルたちへギャラを支払っているために、トランプとしては高めの価格になっていますが、そのぶんグラドル大集合の写真集として存分に鑑賞してお楽しみください!!
裏面のおっぱいを天秤にかけている絵柄や、ピンク色のチョイスなど、細部にも凝ったつくりです。

おっぱいトランプ

お芋を通して食だけでなく、イモヅル式に人が見えてくる「イモヅル」

足と頭と手と舌を使ったお芋取材で、“食”についてだけでなく、都市と地方の関係や、伝統と新しさについてまで掘り起こす「イモヅル」。ご覧の通り、地味な表紙ですが、消費者の立場だけでなく、生産者の声にも耳を傾け、流行に流されない芋と人のネットワークを広げています!!

イモヅル vol.1

イモヅル vol.1 ¥463+税

人と芋、人と本、人と人…サツモイモを通してイモヅル式に?つながる冊子。

見た目は地味だが、表紙は活版。
中身はというと「おいもさんのお店 らぽっぽ」などを全国展開する白ハト食品工業が手がける
体験型のテーマパーク「なめがたファーマーズヴィレッジ」や、サツマイモの普及に努めた蘭学者・青木昆陽のゆかりの地などを訪ね、聖地巡礼に終らず、地方と都市、温故知新な仕事の手法にまで言及する、お芋のようにほっこりししつつ、しっかり養分のある…冊子です。

もくじ
●一の蔓 であう
なめがたファーマーヴィレッジ
甘藷試作跡/甘藷先生墓
やきいも日和

●二の蔓 こしらえる
アレで、アレする
やく/ふかす/あげる/ほす/つぶす

●三の蔓 よむ
あの人が書いた、芋のはなし
赤瀬川原平、石牟礼道子、椎名誠、宮本常一、吉野せい

A5判16pages

イモヅル vol.1

イモヅル vol.2

イモヅル vol.2 ¥463+税

2号も足と舌を使った取材で、サツマイモのルーツを在来品種に辿る。

地域野菜や古代種ブームがある中で、在来種を辿ることでそれぞれの栄枯盛衰の理由や農業の
現在が見えてくる。品種改良で消費者の好みに合ったものが作られたり、味がよくても作付けの効率で栽培されなくなったり…、オリジナリティや伝統を守りながらお芋をおいしく作っていだくには
どうしたらよいのか?
後書きではサツマイモから作る蜜「あめんどろ」に触れ、在来種ならぬ在来甘味も紹介しています。

巻頭寄稿、芋食う一歳児の息子を見つめる新米パパの恋心にも近い?想いに、胸がいっぱいになります。

もくじ

●寄稿 「息子とサツマイモ」島田潤一郎

●特集 在来品種 いまむかし 紅赤/太白

●report 日本いも類研究会 第1回サツマイモ産業振興セミナー
「干し芋産業を考える!」

●ヨムイモ ー読む芋ー
獅子文六、柳田國男、佐野洋子、池澤夏樹、さくらももこ、斎藤昌三

A5判16pages

イモヅル vol.2

ゼイナ・アビラシェド「オリエンタル・ピアノ」 関口涼子・訳

オリエンタル・ピアノゼイナ・アビラシェド「オリエンタル・ピアノ」 関口涼子・訳(河出書房新社)¥2400+税

オリエンタル・ピアノ」の紙面は、音とデザイン化された絵にあふれている。
状況説明のテクストも登場人物たちのセリフもクツが鳴る音や鳥のさえずりも同じ字体で書かれて、オノマトペがペンや筆で書かれたマンガを見慣れた人には少しとっつきにくかもしれない。
しかし、それは50年代のペイルートに暮らす主人公の一人アブダッラーを取り巻く音の景色でもある。彼は自身の音楽を奏でるために(たとえばハリー・パーチのように)12平均律にない4半音を奏でるオリエンタル・ピアノを開発し、ウィーンに招かれ、ピアノの量産化に向けて普及活動に精を出す…。

一方、現代のパリ。幼い頃から祖父にフランス語を仕込まれ、アラビア語と2つの言葉の中で育った若い女性が、ベイルートからのこの町に移住し、両国を往復しながら、やがてフランスに帰化するうちに、フランス語に不在の言葉に気付いたり、アラビア語にないニュアンスを体感したりして、二つの言葉は編み物のように絡み合いながら、このもう一人の主人公の中で、豊かな表現を織りなしてゆく。

曾祖父と曾孫娘の物語が交錯するなかで、(曾祖父と親友の性格が正反対なら、その親友は双子の片割れであり…、
時代は変れど曾祖父も曾孫娘も東洋と西洋の間で自らの音楽or言葉を奏で…と)様々な要素がデュアルかつ精密に描かれてゆく。

言語や文化を、自身の記憶や体に取り込み、再び紡ぎだすことで自身の物語=人生を歩んでゆく様は、誰もが自分のオリエンタル・ピアノを発明し、奏でる行為であるかのように。

B5判212pages

オリエンタル・ピアノ

意気揚々としたアブダッラーの気持ちはトビウオの音符で表現され。

オリエンタル・ピアノ

フランス語とアラビア語は、彼女の中で編み物のようにひとつに織り込まれてゆく…

オリエンタル・ピアノ