本の手帳 06「本好きが語る本の蘊蓄詰め合わせ」

本の手帳 06「本好きが語る本の蘊蓄詰め合わせ」 ¥1050

そこに書かれている事だけでなく、本という形やそれにまつわるアレコレが好きな田中栞&大貫伸樹両氏による本好きが好きになる冊子。
 豆本や蔵書票などアクセサリー的要素をガーリーに追究する田中編集号と、装釘やデザインを検証したり歴史を辿って蘊蓄を語る大貫編集号とが交代に発行されますが、今回は大貫氏による特集号。
 
●大貫伸樹「佐野繁次郎の装丁本と、横山利一『機械』『時計』の装丁」
●中村惠一「挿絵画家竹中英太郎のデビューの頃」
●田坂憲二「小津本紳士録 2」
●坂口博「黒田静男と「芸林」」
●滝口富夫「再読 天平の甍――初老書籍製作者の昔語り」
● 堀口稔「『新聲』の記事から」
 中綴じの綴じ目に近いページにゆくほど版面をノド(本の中央)に小刻みに近づけてどのページも同じレイアウトに見えるように”いい仕事”をしている佐野繁次郎装釘の横光利一著「機械」を、細かく写真で検証しながら佐野装釘が極みを堪能!
 また挿絵画家・竹中英太郎誕生秘話とでもいうべき、初期の動向と画風を確立する過程を探るなど、蘊蓄がいっぱい。図版も通常の書評の書影と違って大きく使われていて贅沢。
A5判64P