かつしかけいた「かつしかしか(しか版)」

かつしかしか(しか版)

かつしかけいた「かつしかしか(しか版)」¥600

江戸川と荒川に挟まれた、東京の北東に位置する葛飾区に育った著者が、下町というありふれた言葉では括りきれない景色や、住民たちにとっては当たり前に見過ごしている風景を、1コマ漫画のように情景+吹き出し入りにセリフ形式で描いた作品集。

「まちをかこむ川は、今日もただ静かに流れています。川はまちを語ります。まちは川を語ります」と後書きにあるように、著者もまた川のように静かに、そこに行き交う人や景色を眺め描いています。

つげ義春が描いた葛飾区の立石あたりの昭和の景色とはまた違った、平成の葛飾がそこにはあります。あるいは、この河原の景色は、岡崎京子の「リバーズ・エッジ」を経由しての2010年代の景色?
常磐線、シャッターの降りた商店,アジアンな外国人たち,河原、放射能について語る子供たち、といった景色がオールカラーで描かれています。
A5版36P

かつしかしか(しか版)