手差ユニッツ「八月抄記』¥1050
これまで「万有引緑」、「お歳暮ファン」と、ひとり出版ユニットとして、作・画、印刷、製本のすべてを簡易印刷機やプリンタで行なっていた手差ユニッツの本が、絵本のお店トムズボックスさんから出ました!
といっても、シンプルな印刷と造りで、手作りの素朴感はそのまま。こんなシンプルな表紙も、例えば昔のお店の看板文字のように、読みやすくわかりやすいのだけど、レタリングしていて、きっちりとデザインされている。
中身は一編の中編漫画。
将来、自立した社会生活を送れるようにと、15歳になると男子は数人ずつ”寝屋親”という里親一家の下で過ごす習慣を持つ、とある島を舞台にしたお話。夫婦と小さな娘一人の一家に、三人の少年がやってきた一夏の物語。
甘えてるんだか図々しいのだか、大人なのか子供なのかわからない三人がやらかすいたずらやおそそがユーモラスに描かれています。
茶目っ気や間抜けぶりが軽快なテンポで繰り出されるホームドラマに、かつて床屋さんで読んだ「サザエさん」の面白さが重なります。
B6判80P