ゲイ・エロティック・アートを集めた作品集『日本のゲイ・エロティック・アート Vol.2』が入荷しました。
ゲイ雑誌創世記のアーティストを紹介したVol.1は、拷問&緊縛をテーマにした男責めイラストを中心に収録していましたが、今回はがらりと趣向を変えてファンタジー系、つまり「ゲイ的理想世界」の変遷をたどったセレクション。子供向け書籍の怪獣妖怪イラストでも知られる石原豪人(林月光名義)を始め、日本のゲイアートを代表する一人であり、エキゾチックな日本趣味や仏教美術の要素を作品に取り入れた長谷川サダオ、『薔薇族』『さぶ』の表紙イラストを手がけたゲイ雑誌の顔・木村べんらの作品を収録しています。マッチョでありながらミステリアス、キッチュでありながらエロティックに迫る兄貴たちの魅力をご堪能ください!
●田亀源五郎編『日本のゲイ・エロティック・アート Vol.2』
ポット出版刊/A5判上製函入り 224P/4725円
「日本のゲイ・エロティック・アートVol.1」に続く第2弾。Vol.1は、ゲイ・エロティック・アートがいつ誕生し、どのように発足したかを追った。そして、このVol.2では、1970年代から現在に至るまで、ゲイ雑誌で活躍しているアーティストを紹介、それらの作品からゲイのファンタジーが時代的にどのように変遷してきたかを探る。編者による各作家の解題も収録。収録作家:長谷川サダオ、木村べん、児夢(GYM)、林月光(石原豪人)、天堂寺慎、遠山実、蔵本彪
関連書籍
●林月光 a.k.a 石原豪人『月光秘宝館』 850円
戦後を代表するイラストレーター ・石原豪人は、昭和50年頃から最晩年まで、林月光の別名で、ゲイアートやSM系ポルノを描きました。これはその林月光名義での初の画集で“さぶ”“JUNE”に掲載されたゲイアート30点あまりと“SMスピリッツ”“SMマニア”“SM秘小説”“SMファン”“S&Mスナイパー”“SMクラブ”などに掲載されたSM系ポルノ20点あまりを収録しました。ほかには、漫画家にしてゲイエロティックアートの研究家でもある田亀源五郎さん、先生の晩年に編集を担当されたS&Mスナイパー編集長・渡邊安治さん、創生期のSM誌やゲイ雑誌『さぶ』『JUNE』などで編集者として長く仕事をともにされたサン出版の櫻木徹郎さんに、それぞれ林月光という作家とその作品についてインタビューを行い収録しました。
●田亀源五郎編『日本のゲイ・エロティック・アート 01』 4725円
三島剛、大川辰次、船山三四、平野剛ら日本のゲイ雑誌創生期に活躍したゲイ・イラストレーターたちの作品を紹介。田亀源五郎氏によるゲイ・エロティック・アート史概論、作家論も英文対訳で収録されている。