日別アーカイブ: 2020 年 6 月 19 日

同人誌から商業誌掲載作まで日本の漫画を特集したコミックアンソロジー「Glaeolia 1」

「Glaeolia 1」(Gracier Bay Books)¥3182+tax

アメリカのGacier Bay Booksが発行するインディ・コミック・アンソロジーGlaeolia.
タイトルはGlacical(氷の、氷河の)とAeolia(浮島、ギリシア神話の風の神)からの合成語だそうで創刊号は、同人誌の作家を含む日本の12作品を紹介。英訳では紹介が初となる作家も多数含む、独自の視点からの編集です。

すべてCold Cube Pressによるリソグラフ印刷で、表紙はラミネート加工が施されて独特の感触です。

森泉岳土「ハルはきにけり」Spring has come
ひうち棚「フォトグラフ」Photographe
奥田亜紀子「るすばん」Watching the house
森田るい「サンスのビン」Sansu’s bottle
温田庭子「菓子はるあき」Haruaki Confectionary
もぐこん「まんだらけで待ち合わせ」Meeting at Mandarake
増村十七「夜をあるく」Aya
川勝徳重「徳富重耕の死」The death of Tokutomi Juko
亜蘭トーチカ「川へ行く」Going to the river
雜賀 信之介「無題」Untitled
よそ町「胡桃川」Walnut River
山川直人「眠られぬ夜のために」For sleepless nights

表紙イラスト 森雅之

17.7×25.4cm 250pages 300部 ナンバリングつき

山本美希「かしこくて勇気ある子ども」

山本美希「かしこくて勇気ある子ども」(リイド社)¥1800+tax

『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。

第一子妊娠を診断された若いカップル。
夫は妻に寄り添い幸せなムードに包まれ帰宅する。
出産・育児情報をチェックし、着々とベビー用品を買いそろえる二人。
ある日、妻は、11才から子供の教育の機会を訴えてきたマララさんをはじめ世界で活躍する子供たちを紹介した本を書店でみつけ、生まれてくる子と未来に希望を感じる。

自分たちの子供も、賢く勇気ある子供に育ったら…子供に無限の可能性を未来を託していたそのとき、マララさんが凶弾に倒れる事件が起き、妻は動揺し、何かが狂いはじめる。

このまま子供が生まれていいのか、この世界に? 予定日がすぎても、子供が生まれる気配はなく、憔悴する妻は突発的に不安を爆発さえ暴走してしまう…

女性をテーマに描き続けてきた著者が見つめ直す現実。
web連載から、オールカラー、左綴じ横書きの新しい制作方法、スタイルにも取り組んだ作品。

巻末にパオロ・ラ=マルカの作品解説つき。

B5判変型 168pages