月別アーカイブ: 2012年5月

小島裕子 サイトウユカ「にじみでる町」(四畳半書房)

にじみでる町

小島裕子/サイトウユカ「にじみでる町」(四畳半書房)¥945

海野十三の短編をひとつひとつ美しい手製本で発行する四畳半書房のオリジナル書籍。

段ボールのカバーの中に屏風折りの両面に印刷された本文。お話は1ページに一話で完結。しかし、それぞれが一つの世界の断片のようで、関連しているようで、どこかでも読めて、どこでも終ることができる構成。また、内容にあわせて、書体や組版が変えているのも楽しめます。挿絵はテクストは対応しておらず、テクストページには読者が挿絵を想像できるような空白が設けてあり、挿絵ページには逆に物語を想像できるような原稿用紙のマスが描かれています。イラストはどこからかにじみ出たようなトーン。

110×150mm 90P 折本 限定100部、ロットナンバー入り 装幀サトウユカ

にじみでる町

にじみでる町

バンコク旅のジン 三宅彩「KID TUNG bangkok book vol.01」

kid tung

三宅彩「KID TUNG bngkoku book vol.01」¥800

18才ではじめてタイ料理を食べて以来、タイに魅せられ毎年バンコク詣でをするようになってしまったデザイナー三宅彩さんが、旅日記を中心に写真やイラストを詰め込んだジンを製作。
タイトルのKID TUNG(キットゥン)とは、タイ語で「恋しい、想う」の意味。kittenに似た響きから、編集人の頭の中では恋しい×子猫のアマルガムが起こり、子猫ちゃんがミャーミャー鳴いて訴える胸キュンなイメージになり、ついにタイトルに。ジンの中にもバンコクのストリートの猫ちゃんたちの写真が登場します。
カラーページ以外は、1〜2色刷りの孔版印刷ですが、何種類かのカラーペーパーに何種類かの刷り色を組み合わせ、さらには文字部分を白抜きにして紙色に変ったニュアンスを持たせるなど、デザイン自体もとっても楽しい一冊。
グルメ情報、宿泊情報、街ガイド、昔からデザイン性の高いかわいいシルクプリント生地を作る工房コマパットを訪ねたウルルンなレポートやら護符代わりの刺青(サックヤン)をお坊さんが彫ってくれる寺院への見学記など、何年もかけて通ったり現地の人との交流を通して見聞きした情報がいっぱい。
これからタイに行く予定の人、そして脳内旅行希望者の皆さんに!!

contents
02 Thai Food Addicts ~旅のはじまりは「タイ料理」バンコクの屋台/食堂レビュー
14 Tam Ahaan Thai Na! ~タイ料理を作ろう!
16 Yadong×Molum=?! ~ヤードン、飲んだことある?
18 Aroi TKO! ~バンコクが恋しくなったら…
19 Khomapastr Story ~母から譲り受けたバッグの物語
23 KARAOKE Grrrl Meets TOMYUM Grrrl ~それはFaceBookからはじまった!
27 TOMYUM Illustration by Mae Happyair
28 Meow Meow Naa Rak Na ~タイの野良猫ブロマイド集♥
30 Nostalgic Trip To Old Bangkok ~お気に入りのプチホテル
32 Talad Amphawa ~川沿いの集落へ
34 I Don’t Know Where The Summer Goes by Mika Tsubakino
36 Chaiyo! Welcome To Bizarre Temples!!! ~普通のお寺じゃ物足りないあなたへ
40 Let’s Walk Around BKK! ~バンコクカルチャーに触れよう
42 Nightingale Olympic ~謎のデパート「ナイチンゲールオリンピック」
44 Editer’s Note

A5変形46P (カラー8P + 孔版印刷 )

kid tung 本文

HTC communications 「ざつおん!!! ZATSU(((ON!!! session two」

ざつおん!!! 02

HTC cummunications 「ざつおん!!! ZATSU(((ON!!! session two」¥700

 軽音楽部の女の子たちが、けいおんを逸脱しちゃって、知識やテクはないけどゲームボーイをエフェクターにつないだりして、あらんかぎりの轟音を響かせ力の限り演奏! ケンカしたり仲直りを繰り返して、学校や町で自分たちでも予測のつかないような音を出して新しい世界を切り開いてゆくキュートな青春コミックの第二弾!

●轟音とともに青春する3人の主人公たち。しかし町でも学校でも彼女たちの音楽は“騒音”扱いで、おまわりさんに注意されるやら、居場所は次第に失われてゆく。折しも、町からはレコード屋さんが消えはじめ、3人の出会いを運命づけたあのレコードを売っていた店も閉店するという…。お店に終結した3人は、自分たちの思いのたけを轟音で表現するのだが、果たして!?

章と章の間にゲストライターたちおすすめの新旧の雑音レビュー、巻末にはいぬもとぱなならまの漫画を収録。
ゲストライターは、ばるぼら、夜野一義、パンパース、masayuki、四日市、岸田裕章

A5判74P

kids these days! vol.02「いまどきの10代に聞いたリアルな「けいおん!」の話。」

いまどきの10代に聞いたリアルな「けいおん!」の話

kids these days! vol.02「いまどきの10代に聞いたリアルな「けいおん」の話。」¥1575

前号で、“イマドキの子どもがわからないなら、直接、本人に訊いちゃえ! とオーヴァー30の編集発行人の成松哲氏が、高校生相手にバンドをテーマに取材。文化祭やミュージックフェスを回って興味を持ったバンドにガチにインタビュー。涙あり、笑いあり、ハイテクもスキャンダルもありなディープな10代の音楽シーンに踏み込みました。
そしてvol.2では、ますます深みにはまった! vol.1のおかげで、その活動も知られ、音楽イベント主催者からお薦めバンドを紹介していただいたり、先生に呼ばれて部活訪問したり、twitterを通して高校生と交流したり!! そんな広がるネットワークと取材対象の成果が反映された充実の第二弾!

インタビューバンドも5から8に増え、このジャンルに詳しい業界人とともにいまどきのけいおんの傾向を分析したり、巻末では2011年秋に観覧した文化祭での軽音部バンドの全セットリストを掲載。リストでは17校173バンド、のべ540曲を収録するまでに。

内容は—
【8組の10代バンドインタビュー】
●Victory
—国内最強高校生バンドの考える「わたしと観客のさわやかな距離感」
女子高生とバンドマンの生下着/わたしたちらしく、前向きに/“いいポロシャツ”の先生/男子は全員視力の悪い草食系/バンドはわたしの二酸化炭素!

●たんこぶちん
—驚異の16歳たちの語る「わたしと先生と、時々、韓国」
シュッ! たんこぶちんっ!/ドラムが怖いのでギターにします/バンドも観客も楽しめるプレイ/ポロシャツ、短パン、ソックス/隣にライバルがいるということ/やっぱり男子は近視の草食系

●パンダミック—ライブステージの“今日の主役”の語る「わたしたちはいかにしてチャンピオンバンドへと育ったか」
—進学理由「軽音部が有名だから」/乙女、オザキに感動/“女子高生”から遠く離れて/カレシを気合いでぶっ潰す!/これから何者になるかを考える

●ブラックアウト
—“JKらしくない”女子高生バンドが「教育」する「わたしはいかに戦闘意欲なき戦場でひとり戦ったか」
“以外”と“じゃないほう”/ヘタクソがエラそうにバカな話/「みんなSCANDAL!」/いきいきフェスタという評価基準/「出たがりなんで」服は買わない/YouTubeで満足すんなっ!

●Switch
—ティーン向けバンドコンテスト荒らしが望む「わたしが今いる場所からあの場所に届けたい歌」
争いを止めるためにドラムを叩く/外部の力をインストールする顧問/被災地から被災地に届ける音楽/アニメソングのカバーのしかた/“音楽活動”と“メシを食うこと”

●α
—神奈川県下2位。3人の帰国子女バンドの「わたしが日本人英詞バンドに伝えたい音韻論」
タテのものをヨコにする話/フレェ〜ンズがデェ〜ッド!/センスがいいからムチャ振られる/使い捨てられるオリジナル曲/競争なき環境で闘い続ける方法/生活における音楽の優先順位

【特別インタビュー】たんこぶちん、渋谷に現る。
—本番前夜! SCANDALコピーバンドコンテスト決勝を語る
福岡のコリアンタウンとマルキューに/右ヒジ、左ヒジ、Don’t say “lazy”/AKBと戦う16歳による前時代的話/うんっ! 渡部陽一ですっ!

●JAT
—神奈川県央のLJK(ラストJK)3人の明かす「わたしがジョーン・ジェットを弾く理由」
「なんでお前、洋楽ばっかなの!?」/ヒロトを知る父母、知らぬ父母/音楽と出合うチャンネル2態/『サザエさん』とパーカッション/ジョーン・ジェットでモテてみる/大学で友だちを作る唯一の方法

●Private Army
—“フツーじゃない”高校の“フツーの”軽音部バンドと「わたしと放送部と英会話部と」
4LDK、シンセドラム完備/生まれる前=ざっくりと昭和/賢い子のライブには親が来る/軽音的定番曲の選びかた/『けいおん!』時代、キタ—!/軽音部のありがたみを再考する

【コラム】
●32人の10代の30枚
—10代バンド32人の選ぶ座右の一枚

●秋元先生といしわたり先輩
—「いしわたり淳治(プロデュースバンドは、なぜ軽音部員に愛されるのか)問題」を考える

●エモい! 速い! 手数が少ない!
—2011年文化祭バンドの傾向

●バンドスコアの今

●下川くんと! 完全版
—挫・人間、下川諒の文化祭観覧記

【付録】
2010年秋、2549分
——高校17校+α、173文化祭バンド、のべ540曲全記録

A5判176P

海野十三「三角形の恐怖」(四畳半書房)

海野十三「三角形の恐怖」(四畳半書房)¥945

日本SFの父・海野十三(1897-1949)の命日にあたる昨日5月17日、美しい手製本の短編が入荷しました。これは1927年(昭和2年)に「無線電話」4月号に発表した短い因果譚を、四畳半書房がオリジナルブックデザイン+手製本で美しく仕立てたもの。

お話は—-荒唐無稽の思いつき三角形に恐怖を抱かせる事を、近所の男に目をつけ実験しはじめた主人公。思惑通りに男は恐怖に追い込まれ、その悲劇的な結果から自責の念に苛まれる事になる主人公。しかし、全くの他人のようだったこの二人は一人の女性を介して因果な関係にあった…
舞台は東中野近辺、中央線沿線で展開される物語です。

三角形を折り畳んだカバーがかけられています(三種類の折り方で少しずつカバーが異なります)。編集・デザイン・製本 / サイトウユカ
105×210 40P

三角形の恐怖 カバー

三角形の恐怖 本文