山川直人『コーヒーもう一杯IV』¥683 『地球の生活』¥714
そこにいけば、いつでもおいしいコーヒーが飲める心地よい喫茶店のように、いつもの味わい深い作品を『コーヒーもう一杯』シリーズで描き続ける山川さん。
4巻目に入った単行本でも、喫茶店にやって来る、貧乏クジをひいてばかりいるような女の子や漫画家崩れの寸借詐欺を遠くから穏やかに見つめる作者は、どんなお客さんも静かに迎え入れ、安らぎのひとときを与えてくれる喫茶店のマスターのよう! 常連でいたい!
以前から自費出版作品をタコシェに納品していただいているご縁から、初回入荷分にサインを入れていただきました。
また、今回は、これまで作られた自費出版物の中から、一コマ漫画のような絵本のような「地球の生活」をはじめとする、同人誌ならではの形式や実験が盛り込まれた「コーヒーもう一杯」とはまた違った傾向の山川作品を集めた短編集『地球の生活』も同時に発行されました。こちらも初回入荷分がサイン入になっています。
また、山川さんがジャケットを描き、帯文を寄せている、金沢のシンガーソングライター杉野清隆さんのCD「メロウ』もお取り扱い中です。こちらは山川さんイラストのステッカーの特典があります。(¥1600)
「漫画」カテゴリーアーカイブ
山松ゆうきち「インドへ馬鹿がやって来た」
山松ゆうきち「インドへ馬鹿がやって来た」(日本文芸社)¥1575
40年以上のキャリアを持ちつつ、「インドへ馬鹿がやって来た」で、生まれてはじめてのサイン会をタコシェにて行なった山松先生。発売と同時にいきなりサイン会という突然さにもかかわらず、熱い山松ファンにいらしていただき、お一人お一人、一冊一冊に楷書で丹念にサインを入れ続けた充実した二時間余りでした。
この「インドへ馬鹿がやって来た」の馬鹿とは、言うまでもなく山松先生ご本人のこと。56歳にして、現地語はもちろん英語もできない、何ら伝手もないインドに渡り、漫画が普及していないらしいというこの土地に日本の漫画を持ち込んだら、すごいビジネスになるかも!?と、マーケティングリサーチもせずに閃きを頼りに、平田弘史先生の『血だるま剣法』を携え、編集・出版・販売に奔走するのだが…、不慣れな土地で作業は遅々として進まず、ようやく完成しても、販路もなく路上で呼び込みするもインド人は誰も興味を示さず…。インドという一筋縄ではいかない国で、インドと同じくらい捉えどころのない山松先生が起業し、どんどんとわけのわからないことになってゆく…。
これまでのインド紀行に見られた聖俗巡礼や不思議発見とは全く違った、インドを舞台にしたエッセイ漫画です。初回入荷分にはサインが入っています。
インドで作成されたヒンディー版の「血だるま剣法」もお取り扱いしています。
丸尾末広先生の新刊や特典のお知らせ!
田亀源五郎 フランス版コミック
田亀源五郎「外道の家 中巻」
田亀源五郎「外道の家 中巻」 ¥1500
すでに上巻で、婿入りした旧家・堀川家の義父に犯され、そのために嫁の萩乃には蔑まれ種馬扱いされ、おまけに義祖母にまで体を弄ばれ、女中たちには嗤われ…と家中の者から辱めを受け、これ以上の惨めさはない!という位に落ちるところまで落ちた寅蔵。
—しかしこれらはまだまだ序の口だった!
召使いたちに召使い扱いされ性欲の捌け口にされるは、萩乃に一途な想いを寄せる秀雄のジェラシーを買い、縄と性具を使ったまるで発明楽器のような拷問装置を連打され責めまくられるやら…。(御用牙の米俵なんて比べものにならないくらい、いじめ抜かれています)
そうこうしているうちに、萩乃は嫡子となる寅蔵の子を生み、はれて秀雄と家を出ようとするのだが、そんな家族の断裂が堀川家の呪わしい過去を徐々に露呈させる…。
時代の流れの中、農地改革で使用人たちも去り、人々も様変わりしてゆくが、唯一、寅蔵を蹂躙することだけは、あい変わらずに続くのであった…。
A5判286P
すでに年末に発売となった上巻で、その昼メロ的な欲望の渦巻く旧家の人間ドラマに、ハードなSMとゲイエロが加わった特異な物語がさらにエスカレート! ドラマにつきものの出生の秘密、いじめ、バイオレンス、生と死、愛と憎しみ、家族の因果、性欲に金銭欲…などなどあらゆる要素が投じられる中、寅蔵はひたすらいじめ抜かれ、その多面的なお話から老若男女にお楽しみいただける内容となっています。
A5判286P