山松ゆうきち「インドへ馬鹿がやって来た」

山松ゆうきち「インドへ馬鹿がやって来た」(日本文芸社)¥1575

 40年以上のキャリアを持ちつつ、「インドへ馬鹿がやって来た」で、生まれてはじめてのサイン会をタコシェにて行なった山松先生。発売と同時にいきなりサイン会という突然さにもかかわらず、熱い山松ファンにいらしていただき、お一人お一人、一冊一冊に楷書で丹念にサインを入れ続けた充実した二時間余りでした。
 この「インドへ馬鹿がやって来た」の馬鹿とは、言うまでもなく山松先生ご本人のこと。56歳にして、現地語はもちろん英語もできない、何ら伝手もないインドに渡り、漫画が普及していないらしいというこの土地に日本の漫画を持ち込んだら、すごいビジネスになるかも!?と、マーケティングリサーチもせずに閃きを頼りに、平田弘史先生の『血だるま剣法』を携え、編集・出版・販売に奔走するのだが…、不慣れな土地で作業は遅々として進まず、ようやく完成しても、販路もなく路上で呼び込みするもインド人は誰も興味を示さず…。インドという一筋縄ではいかない国で、インドと同じくらい捉えどころのない山松先生が起業し、どんどんとわけのわからないことになってゆく…。
 これまでのインド紀行に見られた聖俗巡礼や不思議発見とは全く違った、インドを舞台にしたエッセイ漫画です。初回入荷分にはサインが入っています。
 インドで作成されたヒンディー版の「血だるま剣法」もお取り扱いしています。