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イザベル・ボワノ展(2)イザベルのジン

美大生の頃から、一人でジンを作っていたイザベル。数部だけのジンを自ら配布する事もあれば、書店やギャラリーで販売したり。出力やコピーだけでなく、よく見ると部分、部分にコラージュがほどこされていて、同じタイトルでも一冊一冊違っていたりもします。

今回、東京で2つの展示を行うにあたって、イザベルはそれぞれの会場のテーマに関連したお手製ジンをパリのアパルトマンでせっせと作って持ってきてくれました!

mon paris zine

「Mon Paris」 ¥1400 (ミニ画集Mon Paris+ミニ写真集+パリの地図+メトロの地図+(ランダムに)雑誌などの切り抜きが透明袋に入っています)

展示のために描き下ろしたイラストを収録したミニ画集Mon Pari(A5判16P オールカラー)と、お気に入りの場所やアイテムを撮った写真集(A5判16P オールカラー)に、ガイドつきのマップA4がセットになっています。よく行くスーパー、欠け人形や割れ人形が並ぶ不気味だけどノスタルジックな蚤の市、昭和な感じ?レトロ文具を買いにゆくお店、夏場は男も女も日焼けに精出す公園(たまに全裸と間違えそうなGストリングだけの男も出現)、など、イザベルが目にするパリの景色がイラストや写真で紹介されています。日本語を勉強中のイザベルですが、マップにつけた解説は自身が日本語で書いています。それぞれ、ランダムに古雑誌などの切り抜きも入っています。冊子とマップはそれぞれ青、赤、白の表紙で、フランス国旗と同じトリコロールになっています。タイトルまわりはヴィンテージのラベルやスタンプを使って仕上げられています。80部限定、No、サイン入り。

(クリックで拡大してご覧になれます)

 

これ それ あれ

「これ それ あれ 」¥1500(ミニ画集+ミニ写真集+ミニコラージュ集)

「これ」は、イザベルが日本で見つけた楽しい造形物の写真。空き缶用のゴミ箱の二つ並んだ穴が人の顔に見えたり、私たち日本人が見逃していたおかしな造形や、お店の看板に描かれたマスターの絵など珍キャラなどを集めています。(A5判16P オールカラー)

「それ」はイザベルが惹かれる日本のもののデッサン集。正しくお箸を持つ手、デコったネイルや盛りまくった髪の毛、ハケや茶筅、おろし金など昔ながらの道具、花などを象った和菓子、蓮根、しめじなど和の野菜、着ぐるみになったゆるキャラ…、などなどが丁寧な線画となっています。(A5判16P モノクロ)

「あれ」はコラージュ集。エステやネイルなど美容系の広告のビフォー/アフター写真や、施術写真から、美の裏側の世界を垣間見たイザベルは、美顔写真と食肉などを組み合わせた、ちょっと奇形的なコラージュを作りました。ホクロが小豆にみえたり、肌に塗り込む特殊なジェルはローストビーフにかけるソースに通じたり、美と食はイザベルの頭の中で連鎖してゆきます。美容も料理も背後にグロテスクさを持つ行為として結びついてしまうようです。(A5判16P オールカラー)

80部限定、No、サイン入り。

本日より 二艘木洋行「梨でおねがいします!」

梨でおねがいします! 棚

展覧会と呼んでいいのか妙な雰囲気になった二艘木洋行さんの展示「梨でお願いします!」。出力したイラストをアクリル板に圧着したタイル状の作品を棚や壁などにペタペタと貼り付けてあり、「え、こんなところに!?」という状態ですので、気をつけて見てくださいね。作品は5×5センチサイズの小品が8種類、10×10センチサイズのものが11種類+オリジナル原画1点の合計20点です。どうぞ、お見逃しなく!

アクリル圧着の作品は額装する必要のないカジュアルな小品で、そのまま両面テープなどで壁に張ったり、棚に立てかけたり、コースターみたいに?机やテーブルに置いたり並べたりして、お取り扱いも簡単、そのときどきの気分で置き場所を替えて楽しめます。お値段も、ほぼ単行本価格(小サイズ1625円、大サイズ2100円)ですので、お気軽にお申し付けください。店内の作品は展示用で、会期終了後に加工を行い同様の作品をご指定の住所にお送りいたします。

梨でおねがいします! 棚

また、店内は、「梨」と書かれたパネルとお菓子のポイフルがランダムに吊り下げられており、DMの代わりに文庫本用の帯をご用意いたしました。佐々木敦さんの二艘木作品へのコメントの入った文庫/新書対応の帯、読みかけの本にかけてお使いください。ちょっといたずらして、お店の中の関係ある本ない本何冊かに、「梨でおねがいします!」帯をつけて、まぎれこませてしまいました…(二艘木さんがでなく、私が…)。二艘木洋行画集「ポイフル的少女」(文庫サイズ)もご用意しております。梨でおねがいします!

どうぞ、「梨でおねがいします!」をお楽しみください! 作品は全部で20点です。

Berlin! Berlin!! Berlin!!! (1)

ペ・デ・フェ展覧会(クリックで拡大します)

いま、東京のあちこちのギャラリーやショップで、日独交流イベント『Wir Kinder von UENO ZOO』が行われています。そのうちのひとつに、来春タコシェで展示を予定しているロリータ絵画のStu Meadさんも参加します。なんと、会場は中野ブロードウェイの中、妖精系ロリータファッションのお店pays des feesさんで、11月29日から12月28日の会期になります。

そんなわけで、勝手に連動企画ベルリン特集を行うことにしました。第一回は、ステュミィドさんのアトリエを紹介します。

ステュさんのアトリエはパンキッシュなエリアの、住まいと兼用したアパートの中にあります。手足に障害のあるステュさんは、机の上にお手製パレットを固定し、主要な色はパレットの端っこに並べた固定したフタつき容器に詰め替えるなど、カスタマイズしています。フタつきなのは、乾燥を防ぐためだそうです。イーゼルにもお菓子の空き箱がついていて、カンバスが奥に行き過ぎないよう底上げするのに使っています(写真の左端にちょっとだけ見えます)。そうすることで、カンバスの端まで描きやすくなるからだそう。というように、コックピットのように手の届く範囲に様々なものが計算して置かれたアトリエから、あのかわいいロリータちゃんたちが生まれていたんですね! ステュさんは、ここで、ロリータたちの絵のほかに、肖像画などを時間をかけて丹念に描いています。

ステュさんのアトリエ

ステュミィドの本はタコシェで現在、Frank Gaardとの共著になる「MEN BEG」をお取り扱いしています。

そして、ペイ・デ・フェさんでの展示の詳細はこちらをどうぞ

『待ちぼうけ紳士』発売記念 川崎タカオ イラスト展

待ちぼうけ紳士

『待ちぼうけ紳士』(青林工藝舎)の発売を祝して、川崎タカオさんのイラストやご自身による複製原画を展示しています。

川崎タカオさんのマンガは未見の人でも、その塗り込められたイラストは、すでに何度となく目にしているのでは…。たとえば、

川崎ステッカー、表紙

本の表紙や挿絵、広告宣伝イラストetc.と身近なところで接していたことに気付くと思います。最近では、缶コーヒーRootsのプレイヤーカードのイラストを手がけ、こちらで、川崎イラストにあなたの顔写真をハメ込んだオリジナルカードを作って遊ぶことができます。

さて、今回は、上の表紙イラスト2点の原画をはじめ、塗り込んだ力作原画をご本人にお選びいただき展示しています。

また、作家自身によるコピーというか、コンピュータで完成させた『待ちぼうけ紳士』の画像を完成前の状態に再加工して出力、そこにベタ塗りや鉛筆による加筆をほどこして、実際のものより原画らしさを自ら演出してみた複製原画も展示しています(サイン入り。こちらは販売しています)。

マンガとともに、どうぞ川崎タカオさんの、重厚なイラストをあわせてお楽しみください。

白雪姫

DVD『ア・ホール・イン・ザ・ヘッド』発売記念 ケロッピー前田さん 一日店長

去る9月18日、DVD『ア・ホール・イン・ザ・ヘッド』の発売を記念して、監修のケロッピー前田さんの一日店長イベントが行なわれました!

ケロッピー前田一日店長

当日、この日限定のカードセットを作る”店長”前田さん。黙々と作業をしています。

ケロッピー前田一日店長

お客さんの前で、DVDについて説明。頭蓋骨に穴をあける手術トレパネーション。カウンターカルチャーの中で、覚醒手段として注目され、ジョン・レノンも実践しようとした事で注目を集めたり,最近では山本英夫のコミック『ホムンクルス』にも出てきましたが、その歴史は古く、このDVDでは、歴史や文化人類学的視点からもトレパネーションを検証しながら、約1時間のドキュメンタリーにまとめられています。

ケロッピー前田一日店長

そしてなぜか、ディジュリドゥの演奏。猫井るるとさんとのセッションです。

そして、初の試み《身体改造ジャンケン大会》。当日、発表されたルールでは、タトゥ<ピアス<改造(インプラント、スプリットタンなどいろいろ)<タトゥ というように通常のジャンケン同様の強弱が決められ、「身体改造ジャンケンポン!」の掛け声とともに、該当部分を指差します。といっても、みんながタトゥもピアスも身体改造もしているわけではなく(パーフェクトな強者もいらっしゃいましたが)、すっかり手のうちばバレている人もいるので、自分以外のその場にいる人の部分を指差しするのもアリ。あるいは、医学的治療でのボルトの埋め込みや入れ歯やインプラントも改造扱いに。というわけで、改造上級者も未経験者も等しく参加可能なジャンケン大会となり、勝敗の行方も予測のつかないものになりました。相手の衣服の下のピアスを偶然にも言い当てて勝利する人もいて、大逆転もありました。参加者にも前田店長からヤクルトとカードセットが贈られ、チャンピオンには吉岡郁夫『身体の文化人類学』が贈呈されました。

ジャンケン大会に積極的に参加してくれた改造女子の皆さんありがとうございました。トレパネーションに限らず自らの体を果敢に旅して感覚の扉をひらく実践者の皆さんとの交流は刺激的でした。前田店頭は今後も、ジャンケンの他に、”身体改造占い”など様々なイベントを考えてくる模様。マニアと初心者が一緒に楽しめるイベントを前田店長とともに開発してゆきたいと思いますので、どうぞ今後もお楽しみに!

なお、これを機に、日本の身体改造をレポートした前田さんの著書「スカーファクトリー」の価格がお求めやすくなりました。こちらもあわせてどうぞ。