鈴木翁二「かたわれワルツ」

鈴木翁二「かたわれワルツ」(而立書房)¥2000+税

オルタナティヴ系漫画雑誌「ガロ」で活躍し、安部慎一、古川益三と並び〝三羽烏〟と称された鈴木翁二。

古きよき時代なのか、少年の心なのか、浮遊する魂をわしづかみにして紙面に焼き付けたような、
奇妙で魅惑的な漫画表現。加筆再編、未発表イラストを収録した、圧倒的詩情にあふれる文芸コミック。

「永遠」の匂いがする。濃い。たまらない。—–推薦・穂村弘

【収録作品】
かたわれワルツ(80)/柘榴と颱風(78)/麦畑野原(77)/オゝマツヨイのヨル(77)/菫(77)/庭の光(02)/歌の町(82)/一億年(93)/スワロー(77)/雲雀!雲雀!(80)/じごく(72)/少女と神さま(79)/恋と夕立(74)/むべ咲く哉(77)/転轍機(87)/ちきゅうのよかぜ(91)/海のタッチ(78)/愉しい二人(75)/サーカス(73)/街道の町(72)

著者:鈴木翁二(すずき・おうじ)
1949年愛知県生まれ。漫画家。69年、空想の恋を描いたデビュー作「庄助あたりで」をガロに発表。
以降「東京グッドバイ」「マッチ一本の話」「海の実」等で独自の世界を造る。 著書に『うみのきらきら』『こくう物語』(青林工藝舎)、『A SINGLE MATCH』(D+Q)など。
楽曲集にCD『未明ノ歌』『うたたね』(オフノート)。近刊に『オートバイ少女』(ワイズ出版)がある。

スケラッコ「しょうゆさしのフェイバリ飯」

スケラッコ「しょうゆさしのフェイバリ飯」¥500+税

これまでも「にぬき・ビール・デマエ」など庶民的な食卓が作品によく登場していたスケラッコの、食に特化したイラストエッセイ!

大好きなポテチをはじめとしたじゃがいも料理、出番の多い豚肉料理のレシピ、
絶品麻婆はるさめ、カンタン豆腐料理、さらにはベランダ菜園と葉もの料理…とお財布に優しくて、かんたんだけどちょっとしたコツでおいしくできるレパートリーを紹介。
フルカラーで、ごはんやタラコのつぶつぶ感やお鍋やパスタのしずる感が表現されたイラストもとってもおいしそですよ~。

1.  は・じ・め・に
2.  しょうゆさしのフェイバリ飯 ポテチ編
3.  ポテチしんぶん
4.5. しょうゆさしのフェイバリ飯 ポテト編
6.  しょうゆさしのフェイバリ飯 豚肉編その1
7.  しょうゆさしのフェイバリ飯 豚肉編その2
8.  しょうゆさしのフェイバリ飯 たらこ編
9.  たらこ at セブン・イレブン
10.  たまごがあるとき
11.  ビッグフットくんのそれとなクッキング たまごかけごはん編
12.  ベランダ野菜大作戦 前編
13.  ベランダ野菜大作戦 後編
14.  しょうゆさしのなんとなクッキング 生春巻き編
15.  居酒屋しょうゆさしへようこそ
16.  しょうゆさしのなんとなクッキング 麻婆春雨編
17.  しょうゆさしのなんとなクッキング 平はるさめいろいろ編
18.  しょうゆさしのなんとなクッキング 豆腐に片栗粉つけて焼いたやつ編
19.  豆腐の大変身
20.  お・わ・り・に

A5判20pages

文芸ムック「たべるのがおそい vol.3 Retoldー漱石・鏡花・白秋」


文芸ムック「たべるのがおそい vol.3」Retold-漱石・鏡花・白秋」(書肆侃侃房)¥1300+税

小説と翻訳と短歌を中心にした文学ムック。
小川洋子の巻頭エッセイ、星野智幸、山尾悠子、今村夏子らの短編に加えて
特集では、最果タヒが漱石、高原英理が白秋をそれぞれの解釈で新たな創作にRetoldしています。
公募作品も加わり、号を追うにつれて執筆陣の層も厚くなり、充実。

【巻頭エッセイ】
小川洋子「Mさんの隠れた特技」

【特集〈Retold 漱石・鏡花・白秋〉】
倉田タカシ Retold 鏡花「あかるかれエレクトロ」
最果タヒ Retold 漱石『小詩集 漱石さん」
高原英理 Retold 白秋「ほぼすべての人の人生に題名をつけようとするなら」

【小説】
今村夏子「白いセーター」
星野智幸「乗り換え」
相川英輔「エスケイプ」
ノリ・ケンゾウ「虫歯になった女」
山尾悠子「親水性について」
西崎憲「一生に二度」

【翻訳】
セサル・アイラ「ピカソ」 柳原孝敦訳
黄崇凱「カピバラを盗む」 天野健太郎訳

【短歌】
井上法子「すべてのひかりのために」
竹中優子「黙読」
永井祐「隣り駅のヤマダ電気」
花山周子「二〇一七年、冬の一月」

【エッセイ】本がなければ生きていけない
杉本一文「本がなければ生きてこれませんでした」
藤原義也「本棚をつくる」

A5判176pages

ムライ コミックエッセイ「京都ご近所物語」

ムライ「京都ご近所物語」(イースト・プレス)¥1000+税

漫画家ムライが、結婚を機に京都に移り住んだのを機に、台湾人夫の”ゴさん”とともに、季節の行事に会わせて名所を散策して描いたコミックエッセイ。

家賃は安いが、夏は暑く冬は寒い古い長屋に暮らす、他所からやってきた若いカップルが、お祭りや玄関先の植木を通してご近所づきあいをしたり、仕事の合間に四季折々の催事に出向き途中で屋台料理や地元のお菓子を味わうーーといった日常の観光&楽しみを描いた、ほっこり京都エッセイ。情報中心のガイドブックとは違った、”楽しみ方”が描かれています。

時代も国も特定できないフィクションの描き手ムライが、地元を舞台に、家族やご近所ぐるみの日常までを描いた、これまでとは趣を異にする作品です。

アイデアが浮かばずに煮詰まったとき、締切が終わって、”ゴさん”と町に繰り出し、名所の謂れを調べたり、感想を語り合います。微笑ましいやりとりに導かれて、京都散策を味わえます。作家の日常、青春モノ、家族モノとしても楽しい、住む京都コミックエッセイです。

A5判168pages

「地点」による演劇の観客の、観客のための雑誌ーー地下室 草号2

地下室 草号2 (地下室編集部) ¥650+税

京都を拠点に、戯曲に限らない多様なテキストを用いて、独自の演劇表現を追求する「地点」。
その観客主導で創刊された雑誌「地下室」。雑誌不況をものともせずに、地下劇場「アンダースロー」から観客による、観客のための雑誌が奮闘中!!

草号の名前の由来は、草案や草稿のように、草を編むことからはじめようというワケで。
この号がむかうのは、そこかしこに草たちの群れつどう夜。アスファルトのひび割れに発芽するコケたちの夜。高架下で商いをはじめる包丁研ぎたちの夜。そして、生きていようと死んでいようと、あなたがあなたを彼らのあいだに発見する夜。そんな夜のための読み物、雑誌です。

[文章]
●こけのむすまで/田中美穂
●ポートアイランドに東屋――接点の見える空間をつくる/家成俊勝
●死者が名前を持つには信仰を持ち出さなければならない
――なぜスタニスラフスキー・システムではダメなのか? 2/三浦 基
●忘れる日本人《二》/松原俊太郎

[写真]
石川竜一

家成俊勝(いえなり・としかつ)
建築家。京都造形芸術大学准教授。1974年兵庫県生まれ。2004 年、赤代武志とドットアーキテクツを設立。アート、オルタナティブメディア、建築、地域研究、NPOなどが集まるコーポ北加賀屋を拠点に活動。代表作は Umaki Camp(2013、小豆島)など。第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2016)にて審査員特別表彰を受賞(日本館出展作家)。

石川竜一(いしかわ・りゅういち)
写真家。1984年沖縄県生まれ。写真集に『絶景のポリフォニー』、『okinawan portraits 2010–2012』、『adrenamix』、『CAMP』、『okinawan portraits 2012–2016』がある。沖縄県立博物館・美術館「写真家が見つめた沖縄 1972–2017」展(2017年4月25日より5月21日まで開催)の展覧会ディレクターを務める。2017年3月25日より4月25日までアンダースローにて石川竜一写真展『草に沖に』が開催される。

田中美穂(たなか・みほ)
古本屋「蟲文庫」店主。1972 年岡山県倉敷市生まれ。岡山コケの会、日本蘚苔類学会会員。著書に『苔とあるく』『亀のひみつ』(ともにWAVE出版)、『ときめくコケ図鑑』(山と渓谷社)、『わたしの小さな古本屋』(ちくま文庫)、編著に『胞子文学名作選』(港の人)、ほか原民喜『幼年画』(瀬戸内人)、龍膽寺雄『シャボテン幻想』(ちくま学芸文庫)の解説を書いている。

松原俊太郎(まつばら・しゅんたろう)
作家。1988年5月生。熊本県熊本市出身。神戸大学経済学部卒。地点『ファッツァー』で演劇と出会う。2015年、処女戯曲『みちゆき』で第15回AAF戯曲賞(愛知県芸術劇場主催)大賞を受賞。2017年4月、戯曲『忘れる日本人』をKAATで地点が上演予定。2016–2018年度、演劇計画Ⅱ(京都芸術センター主催)に委嘱劇作家として参加。

三浦 基(みうら・もとい)
演出家。劇団「地点」代表。1973年生まれ。文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。2001年帰国、地点の活動を本格化。2005年、京都へ拠点を移す。主な作品にチェーホフ作『桜の園』『三人姉妹』、イェリネク作『光のない。』『スポーツ劇』など。2013年、京都にアトリエ「アンダースロー」を開場。著書に『おもしろければOKか? 現代演劇考』。2017年、第24回読売演劇大賞選考委員特別賞受賞。

B5判 44pages