手差ユニッツのコミック冊子「甲突川を歩く」

手差ユニッツ「甲突川を歩く」¥700+税

学生時代から、自身が描いたマンガを手差し印刷して冊子を作って不定期に発表している手差ユニッツの、2016年から2018年の作品をまとめたもの。

生まれ故郷鹿児島の祖父の家を訪れた際の、何気ない会話や散策のシーンを描いた短編「甲突川を歩く」「枇杷を採る」のふるさと2作品を巻頭に収録。
老人らしい? 知恵の言葉と気ままな言葉をまだら状に繰り出す祖父の姿が孫の視点から描かれています。
鹿児島愛のおすそわけ、地元民になじみのおすすめスポットの地図つき。

パンクのコピーバンドをしていた、何者でもなかった学生時代…ジョー・ストラマーの訃報に接した冬の一日の、およそパンクでない
物語「walk out to winter」。
ほかにも、彼女の事が気になって受験勉強がはかどらない高校生の受験前後を描く「僕は停滞気味」。リュックの中に膨張する宇宙を背負う男の子と彼が気になる女の子の物語「宇宙を背負った男」。

子供の頃から身近な人たちを主人公にマンガを描いて、周囲に見せていたという著者が、昭和のテイスト漂うタッチで、いまも身近な人を登場人物にしながら、成長した分、前よりちょっと遠く高い視点から描いた短編の数々。
ちょっと頼りない君を、静かに見ている人がいて、心の中で応援したり、懐かしんでいるかもよ…という、何でもない日常に隠れたひだまりみたいな場面が描かれています。

B6判70pages

沼田元氣責任編集 こけし時代 第十四号 特集 雑系

沼田元氣責任編集 こけし時代 第十四号 特集 雑系(こけし時代社)¥1800+税

沼田元氣責任編集の究極の贅沢でインディペンデントな雑誌こけし時代。
これまで地域や特徴によって特集を組んできましたが、約2年ぶりの今号は”雑系”と呼ばれる独立系こけし。
場所も多岐にわたり、福島県、山形県、秋田県、宮城県の現役工人の取材に加えて、温泉宿や純喫茶もご紹介。

さらに沼田元氣書き下ろしのこけし童話2篇(挿絵は菅野修)、おなじみの連載 樋口達也特派の「こけしせんちめんたる」、
美術家犬飼とも氏と子どもたちによる震災ガレキを使ったオブジェの紹介、ロシアのおもちゃ研究者であるガリーナ・ダイン女史の特別インタビューも収録しています。

強力エッセイ陣には、杉浦さやか、田村セツコ、内田春菊の3女史を迎え、裏表紙の推薦応援メッセージは、詩人の谷川俊太郎氏から寄せられています。

スペシャル付録は、沼田元氣撮り下ろし中丿沢系たこ坊主こけし写真集と、山の版画家・畦地梅太郎氏「きこり」ポスター。

出版元のこけし時代社コケーシカによると、たぶんこれが最終号になるということで、これまでのご愛顧への感謝から特別価格になっています。

257×183mm 288pages+別冊付き

秋元机 「unreadable comic」シリーズ & 架空段ボールジャケット「EJACKE 2」

秋元机 AKIMOTO Tsukue「絵ジャケ EJACKE 2」¥1200+税

アジアや海外文化に影響を受け奇妙なエキゾチズムを追究し、海外旅行の興奮を再構築するマンガ家、秋元机がレコードサイズににカットしたダンボールに、ドローイングやコラージュをほどこした
シリーズ作品”絵ジャケ”から16点を収録した作品集。

段ボールにもともと印刷されたロゴや絵、数字や記号を利用しながら、創作との境目が一見わからないようなコラボぶりでレコードジャケットみたいな段ボールみたいな不思議な世界を作っています。
折り目やテープの跡もそのままに、まるでそこに段ボールがあるようなつくりです。

表紙は巻ダンボールに、アーティストが自らシルクスクリーンで印刷しています。

22.5cm×22.5cm  36pages



秋元机「unreadable comic vol.1」¥600+税

アートやイラスト、クラグトなどのジャンルにまたがるマンガ家、秋元机のコミックジン。

架空の言語で描くコミックシリーズ第一弾はミャンマー風テクスト。
東南アジアの露天で二束三文で売られているいようなチープなマンガ雑誌のイメージで、なんともいえない後味のヒーローもの?をお届けします。

B5判16pages


秋元机「unreadable comic vol.2」¥600+税

架空の言語で描くコミックシリーズ第二弾はロシア風?
戦う巨大な怪獣やロボット? 親しげな男女、ハードボイルあるいはミステリーな空気…、
なんか知りたい、すごくそそられるけど読めないその感じと読後感をぜひぜひ味わっていただきたいです。

B5判16pages


呪みちる 短編集「顔ビル/真夜中のバスラーメン」

呪みちる「顔ビル/真夜中のバスラーメン」 (トラッシュアップ) ¥1400+税

ホラー漫画家・呪みちるの単行本未収録だった近年の作品を集めた、最新短編集!

2003〜2017年の間に発表した「ピアスの白い糸」や「魔法のダイエット」など都市伝説をモチーフにした作品を中心に編纂。

イベント、サディスティック・サーカスのために描きおろしたイラスト2点もカラーで収録。巻末に餌食姫による各作品の解説つき。

「さあ、今すぐページをめくれ! 恐怖という名のサーカスが、白と黒で描かれた極彩色のカーニバルがはじまる! 」黒木あるじ(作家)

【収録作品】
「秘密のダイエット」、「顔ビル」、「第3京浜の追跡者」、「宇宙耳かき」、「ヤキトリ奇談」、「アメリカのコート」、「真夜中のバスラーメン」、「地下街の怪」、「ピアスの白い糸」、「雲脂肥育法」、「七色の脳みそ」

A5判240pages (トラッシュアップ)

「顔ビル/真夜中のバスラーメン」発売記念
呪みちる サイン会
2018年9月2日(日) 16:00〜

本書をタコシェでお求めのお客様にサイン会の整理券を配布します。
行き違いを避けるため、通販での整理券つきの書籍の発送は27日までにお申し込み分までとさせていただきます。発送は、先行発売予定日の8月23日以降となりますのでご注意くださいませ。

スクラッチアート作品集 目黒ミロ「Pins」

目黒ミロ「Pins」 800m+税

2014年にスクラッチアートに触れたのをきっかけに、イラスト中心の活動から、2015年以降、本格的にスクラッチボードに取り組み、布の織り目やレース、人物の髪の毛の一本一本までをニードルで描写するスクラッチ作家・目黒ミロの作品集第2弾。
初個展「ヴェールをかけて」と二人展「私を纏う」で発表した作品を収録。

判型も大きくなり、ニードルの硬質なタッチで、人物のふくよかでみずみずしい頬や唇まで表現されています。

作品には、布やレースで目を覆った人物が多く登場しますが「それは、何もかも素直にさらけ出す事を望まれてい状態や空気に対しての防衛、抵抗、自己表現だと思います」とのことで、静かに語りかけてくるものがあります。

※スクラッチボード
皮膜のある紙、またはボードに塗布された黒い塗料(墨など)をニードルなどの
先が尖った道具で削り、下地の白面を浮き出して描く技法。

B5判24pages