4年ぶりの発行 謄写技法 07 「ぐろりあ工房・丹羽善次の一九三〇年代」

謄写技法 7号 ぐろりあ工房と丹羽善次の一九三〇年代

謄写技法 第7号「ぐろりあ工房 丹羽善次の一九三〇年代」(坂本秀童子)¥1429+税

徳島の島で、謄写版印刷(いわゆるガリ版)の個人誌「謄写技法」を発行する坂本秀童子の約4年ぶり!の新刊。
本文はもちろん、表紙やカバー、箱にいたるまでガリ版で印刷された限定100部のミニコミ。内容によって毎回、形態が変わりますが、今回は、7cm×9.5cmのハードカバーの豆本が函に入っています。本文は、うぐいす色、深緑、ビリジアンなど緑系のインクで刷られています。

内容は、謄写版印刷の先達で、1930年代にぐろりあ工房を起こした丹羽善次について。
丹羽は1904年に大阪で生まれ、労働運動に関わった後、1935年に謄写印刷会社「ぐろりあ工房」を設立。52年には日本謄写印刷協議会を発足させた人物。
ちなみに、坂本の妻・吉子は和紙研究で知られる英文学者・寿岳文章の妻・静子(しづ)の妹であり、吉子と静子の兄・岩橋武夫は寿岳文章の関西学院大学での学友で、「ライトハウス」を設立(1935)するなど盲人教育・福祉事業に取り組んだ人物。
そんな興味深い相関図や、30年前後の労働運動(その中で、丹羽はガリ切りを身につけた模様)、謄写版印刷の隆盛を伝える掌編になっています。

7cm×9.5cm 94pages

謄写技法 7号 ぐろりあ工房と丹羽善次の一九三〇年代

謄写技法 7号 ぐろりあ工房と丹羽善次の一九三〇年代

謄写技法 7号 ぐろりあ工房と丹羽善次の一九三〇年代