けものみち文庫1 南陀楼綾繁「積んでは崩し」 ¥1050
新刊・古書、一般書から雑誌やミニコミ類までを探し歩き、書評を書いたり編集を手がける南陀楼綾繁さんの99年から2004年までのブックレビューやコラムをまとめたもの。
以前にも、ミニコミ出版やフリペを発行なし、ミニコミばかりを紹介した著作も持つ経験から、若人に自費出版を奨励しながら気がつけば、自身がずいぶんと現場から遠ざかったいたことに気づき、書籍化されない原稿をまとめて10年ぶりのミニコミ発刊に至ったそう。
けものみちとは、本棚に収容しきない本を床に積み上げているうちに、いつしか床も本で占拠され、けものみち状態になった著者の住+仕事空間(表紙の写真参照)で、このけものみちから発掘された掲載誌やパソコンに残っていた原稿により本書は構成されています。雑誌や「書評のメルマガ」に書いたものが中心ですが、掲載にあたっての訂正・加筆はほとんどなく、初稿のままのざく盛り状態とはいえ、取りあげる本のヴァリエーションには自信あり! とのこと。
(それでも、地味な名著やいぶし銀仕事に積極的に目を向けたセレクションは一癖も二癖もあり、見落としていた本に気づかされます)
A5判88P