山川直人『澄江堂主人』前篇(エンターブレイン)¥777
「コーヒーもう一杯」に続いて、コミックビームに連載中の山川直人さんの新作『澄江堂主人』の単行本がでました。全三巻になる予定の最初の一巻です。小説を漫画に置き換え、流行作家ならぬ流行漫画家である「芥川龍之介」を主人公にした、もうひとつの芥川伝。多くの資料にあたり、時代背景はそのままに、菊池寛、室生犀星、萩原朔太郎といった文壇の人々がみな漫画家として登場し、彼らの名作が新作漫画として発表される変革の時代に、鮮烈に現れ,やがて自らの人生に幕を下ろす天才の物語を山川さんが描写します。
前篇は、龍之介とその周辺のイントロダクションや様々な布石を多く含みますが、中篇にさしかかるにつれ、龍之介と漫画の世界に、現在にも通じる作家の葛藤や矛盾など様々な事柄をも投影し、いよいよ物語の厚みや陰影が増してゆくそうなので、この巻を読みながら、続きをお待ちください!
初回入荷分には、サイン&イラストを入れていただきました。