野宿野郎5「特集のようなもの:駅寝ってどうよ?」 ¥500
“人生をより低迷させる旅コミ誌。”をキャッチフレーズに掲げつつ、低迷するどころか、号ご追うごとに注目の高まる人気ミニコミ誌「野宿野郎」。
野宿といっても決して、逞しさや貧乏を売りにしているわけでなく、かといって高尚ぶるでもなく、淡々と野宿を体験する—そんなスタンスはかわいい編集長さんの挨拶文の一部からも伝わってきます。
「野宿は必ずしも安全ではありません。本誌はおもいっきり野宿をすすめようとしていますが、その影響力は雨粒ほどです。しかしもしかして、これを読んで野宿を行ってくれる奇特でスバラシイ人がいて、運わるく危険ば目にあったとしても本誌に責任はありません。自己責任という言葉は嫌いです。そんな時はなんでもかんでも大陽のせいにしましょう。」
野宿は自然の脅威や人的アクシデントと戦う力を培うのではなく、あるがままを受け入れる根源的な胆力をつけてくれるようです…。
さて最新号の内容は—-
特集のようなもの「駅寝ってどうよ?」では、屋根やトイレ、自販機など便利なものがありつつ駅員さんやお掃除のおばさん、地元民やらヤンキーの出入りもありで、楽しかったり迷惑がられたり迷惑がったりの詰まった駅寝について。インドの駅で、ヤンキーに感心されて一緒に酒盛りした乗り鉄さんの思い出、廃線駅の駅寝、「あの駅で寝たい」HP管理人さんによる駅寝術、『STBのすすめ』というSTB=stationbivouac(駅泊)なんていう専門書まで出しているたのうえさんの取材をかねた駅寝、などディープで楽しい記事ぞろい。
ほかには「中央線で行く『野宿野郎』手売り旅」(もちろん野宿しながら…)「中央線各駅野宿の旅 高尾〜新宿」と中央線二本立て。
野宿100人アンケート、「野宿野郎」などで野宿が注目を浴びる中野宿がブームらしいと好奇心からライター宮崎太郎氏がトライした初野宿記、野宿学会のレポート、連載「野食野郎」(今回は魚介です)、アフロあきらの「世界野宿紀行」などなど。
A5判 106P
寄稿者も増え、舞台も世界に広がり、野宿愛好の輪はどんどん大きくなるようです。