オフノートpresents 論座・記忘記 2010 モノガタリの方法 -埋み火の記憶を辿る
しぶ〜いタイトルですが、沖縄音楽、チンドン…など日本の音を掘り起こしてきたオフノートレーベルが今月から、高円寺の円盤で毎月第一金曜日に連続講座を行なうそう。音楽に限らず、あらゆる表現の領域で新たな地平を切り拓いてきた方をゲストに招き、自身の来し方を回想してもらいながら、表現を巡るお話を引き出そうという試み。そして、一回目のゲストはなんと長谷邦夫さん!
「オフノートpresents。様々な世界で一時代を築いた方に話を聞くシリーズトークライヴ。「これから」を生み出すために必要な「これまで」を聞く貴重なイベントです。ぜひ足を運ん で下さい。第一回目のゲストはなんと、赤塚不二夫のブレーンとして、最もクレイジーな部分を担っていた長谷邦夫さんです。円盤店主も大ファンでして興奮しております!!」タコシェではレコード寄席のミニコミでおなじみ、会場・円盤の田口氏のコメントです。
第一回 バカ式 -物語を解体する起爆装置としての
講師
長谷邦夫(漫画家)
田口史人(円盤主宰)
司会進行
神谷一義(オフノート)
3月5日 (金曜日)
19:00-/Charge¥1500
円盤 TEL/FAX 03-5306-2937
HP http://enban.web.fc2.com/
杉並区高円寺南3-59-11五麟館ビル2F
円盤の場所はこちら→JR「高円寺駅」南口を出たら右(三鷹方面)に線路沿いを真っ
直ぐ。大将2号店を通り過ぎて漢方薬屋の隣。
長谷邦夫(ながたに・くにお)プロフィール
1937年葛飾区生。少年時代は『漫画少年』に投稿。石森章太郎が主宰する東日本漫画研究会の同人となり、肉筆回覧同人誌『墨汁一滴』の執筆陣に加わる。石森や赤塚不二夫らが住む豊島区椎名町のトキワ荘に出入りしていたため、新漫画党員ではないが広義の「トキワ荘メンバー」に含める場合がある。
高校卒業後、製薬会社に就職したが結核の兆候が発見されたため、入社3ヶ月で退職。漫画一本の生活に入る。曙出版を中心に貸本マンガを1964年まで約7年間執筆。この時期に伝説のカルト作家、徳南晴一郎の仕事を手伝ったことも。その後、トキワ荘グループが創立したアニメ企画会社スタジオゼロに入社。同社雑誌部のチーフアシスタントとして『オバケのQ太郎』や『レインボー戦隊ロビン』を手掛ける。1965年、赤塚のフジオ・プロダクション創立に参加。1969年に『COM』に連載された「バカ式」(つげ義春の「ねじ式」と赤塚不二夫の『天才バカボン』の混合)に代表される一連の混合パロディ漫画は、当時流行っていた漫画評論におけるギャグ漫画軽視や過剰解釈に対する強烈なメッセージとなった。
フジオプロではアイデアマン・作画等を担当し、『おそ松くん』、『ひみつのアッコちゃん』、『天才バカボン』、『もーれつア太郎』、『ギャグゲリラ』等主要作品の全てに関わる。さらに「赤塚不二夫責任編集」と銘打った雑誌『まんが?1』の事実上の編集長となり、後年は赤塚のマネジメントも担当した。ゴーストライターとして赤塚名義で発表した原稿も多い。1994年にフジオプロを退職。現在は単独で仕事をしている。著書多数。漫画のみならず、漫画評論、小説等も数多く執筆。最新刊は『マンガ家夢十夜』(水声社)。