田名網敬一「夢の悦楽」(東京キララ社)¥4800+税
75年から2016年まで40年以上にわたる、田名網敬一の夢の記録を厳選収録した夢日記集。
夜毎まぶたを閉じれば現れる、見たこともない日常と過去の記憶。
さらにそれらが絡まり合い、新たな現実をつくりだす。「夢からの情報が私の制作に強い刺激を与え続けたから」これほどまで長く記録し続けられたという、膨大な記述から多数のイラストと文章で綴る豪華装丁夢日記。
不思議な視点から非日常を眺めたり、異様に具体的だったりリアルかと思えば、ありえないくらいにエロティックだったりグロテスクな夢の数々。作品の源泉に触れるようなイメージの数々に圧倒されます。
【田名網敬一 略歴】 1936年東京生まれ。武蔵野美術大学卒業。1991年より京都造形芸術大学教授。
1960年代からメディアやジャンルの境界を横断して、デザイン、イラストレーションといった商業美術の枠に留まらず、アニメーション、実験映画そして絵画、彫刻作品まで幅広く手掛け、現代の可変的なアーティスト像の先駆者として世界中の若いアーティストたちに大きな影響を与えている。特にアンディ・ウォーホルとの出会いに触発され、現在に至るまで「編集」というデザインの方法論を用いながら、「アートとデザイン」、「アートと商品」、「日常と美の関係」といった今日の現代美術が抱える主用な問題に対して実験的な挑戦を試み続けている。近年の主要な展覧会:個展「No More War」(ベルリン)、個展「KILLER JOE’S (1965-1975)」(スイス)、グループ展「Ausweitung der Kampfzone: Die Sammlung 1968-2000」(ベルリン)、出展「International Pop」(アメリカ・巡回展)