日別アーカイブ: 2021 年 7 月 14 日

ビョン・ヨングン 변영근「今日のデザート 1-3」

ビョン・ヨングン 변영근「今日のデザート 1-3」(popotame)¥1200+tax

現在、東京で暮らす韓国出身のイラストレーター・水彩画家ビョンヨングンが美しい色彩で描くコミック。

物語の主人公は、東京で暮らす弟が長く家を空けるあいだ、飼い猫の世話をするため、ソウルからやってきた男性。
仮暮しの中で、新宿や五反田などの街をひとり歩き、見知らぬ店に立ち寄ったり、季節の移り変わりや人々の様子を眺めては、洋菓子店やパーラーでケーキを食べて一息いれるのをささやかな楽しみにしています。

新緑の中にわずかに残る桜を見つけた春の抹茶ムース
様々な人が行き交う新宿の雑踏を歩いた後の、何種類ものフルーツが挟まったカラフルなミルクレープ
蒸し暑い部屋から逃れての、涼しげな桃のケーキ….

主人公の見た景色や心象が、選んだケーキに反映されているような…
異邦人が見た街とデザートのイラストストーリー。
美しい自然、鮮やかなケーキが、水彩でみずみずしく描かれています。

A4判36pages オールカラー
韓国版、映画版に続いての日本語版。
初回入荷分はサイン入りです

文芸アンソロジー イリュミナシオン ILLUMINATIONS 創刊号

イリュミナシオン ILLUMINATIONS I(EK-Stase) ¥2000+tax

仏・米・露の翻訳文学から、物故作家に纏わる創作、死や光をめぐるエッセイ、写真・ドローイングまで、「死者たち」や「光」をテーマに編んだ全作初公開のアンソロジー。

タイトルの「イリュミナシオン」は、死者の眼差しが世界を照らし出す光源のような本になることを願っての命名。

第一線で活躍する小説家から気鋭の文筆家、翻訳者、写真家、俳優、ミュージシャンまで、多様なジャンルで活動する表現者たちの全作品が初公開となります。

また、海外文学の翻訳・紹介も多数収録。
アントナン・アルトー、ジョルジュ・バタイユ、アンリ・ミショー、トリスタン・ツァラの本邦初訳作品を掲載。
エドゥアール・ルヴェ、デイヴィッド・ヴォイナロヴィッチ、アレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィといった、日本ではまだあまり知られていない作家の作品も収録しています。

目次====

ジャック・リゴー「俺は真面目になる……」 訳=原智広
ジャック・リゴー「自殺総代理店」「鏡 断章」 訳=宮脇諒
小野麻早
ジョルジュ・バタイユ「仮面」「髑髏」 訳=江澤健一郎
「あめまるや。」いしいしんじ
「蛾」ケンゴマツモト
「無題」階戸瑠李
「塊鐡」吉田棒一
原口統三「二十歳のエチュード」 仏訳=マリエレーヌ・ポワンソ *部分翻訳
「生きることはアンラッキー」狩野萌
エドゥアール・ルヴェ「自画像」 訳=原智広 *部分翻訳
「死の系譜学―〈パンデミック―来るべき民衆〉の傍らで―」江川隆男
「アルチュール・クラヴァンは生きている」谷昌親
アンリ・ミショー「山の娘」「完全性に向かって」「霊感に照らされた時代」 訳=宮脇諒
「音読者」矢田真麻
「げにも女々しき名人芸」中原昌也
「1」南條みずほ
「偉大な科学者スウェーデンボルグと幽体離脱」角由紀子
デイヴィッド・ヴォイナロヴィッチ「ナイフの刃先で生きる」 訳=板倉紗甫
濱岡美咲
トリスタン・ツァラ「逃走」「雲のハンカチ」「バレス裁判」 訳=山本桜子 *部分翻訳
アレクサンドル・ヴヴェヂェンスキィ「まわりにもしや神さまが」「灰色ノート」訳=東海晃久
「言語の貧しさを敬え、あるいは死に、死にならえ、歌い人にして貧しき騎士よ」東海晃久
「アントナン・アルトー『イヴリーの手帖』との対峙」原智広
「火を盗むもの」栗原雪彦

A5判336pages