日別アーカイブ: 2017 年 6 月 9 日

石川次郎 Jirô ISHIKAWA「C’est comme ça」

石川次郎 Jirô ISHIKAWA「C’est comme ça」(Editions Matiere) ¥2130+税

2017年5月、横山裕一をはじめグラフックなコミックを発行するフランスのEditions Matiereから出た作品集。2009年にタコシェで発行した「GIRO」に次ぐ作品集で、新作「東京の夜」を含む9短編を収録。

仏訳は、夢野久作や内田百閒などの文学作品から児童文学、コミックまで手がけるパトリック・オノレ。

収録作品
PAPER ROOM
プリティ・ラブ
ふつう(NORMAL)
パール(PERLE)
誇大えすい〜X(SeXXXL)
チンコマン (L’HOMME-BITE)
乞食志願(UN FUTUR CLODO)
東京の夜(NUIT DE TOKYO)
なにしにきたんだっけ(QU’EST-CE QUD JE FOUS LA?)
●作家インタビュー

手描きとは思えない美しい描線の石川次郎作品のタッチを忠実に再現しながら、擬音などの描き文字も、シーンにあわせて作家の描き文字に沿わせてフランス語をルビ的に配置したり、別途、文字を作ってあてはめたりと、丁寧な作業でグラフィック美と原作の持ち味を最大限に発揮しています。

表紙もモノクロ画を独自に彩色、蛍光ピンクと金の描線が美しく、見返しも蛍光ピンクと金です。

15×21cm 168pages

金原みわ「日本昭和珍スポット大全」

金原みわ「日本昭和珍スポット大全」(辰巳出版)¥1500+税

さいはて紀行」(シカク出版)で、珍スポットとそこに息づく人々を暖かく描いた金原みわのが、昭和に誕生した珍しい場所を巡ったガイドブック。

全国各地の遊園地、博物館、温泉、旅館、遊戯施設、各種商店、飲食店、映画館、雑居ビル、歓楽街など、種々雑多なスポットを巡り、かろうじて昭和の終わりに生まれた平成育ちの筆者が『懐かしさ』を覚えるのでなく、はじめて見つけたような「斬新」さを感じる”物件をレポート。

panpanyaの「足摺水族館」のモデルになった足摺海底館、UFO遭遇体験をメニュー化した食堂、地盤沈下で傾く店に主人も客も体を適合させて持ちこたえている蕎麦店、96才の看板娘のいる競技場etc, スポットを紹介しながら、著者ならではの視点でそこに寄せる人々の想いにも心を寄せています。

懐かし自販機ハンター魚谷裕介との対談も収録。

A5判128pages